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何度でも何度でも

またやってきた
苦しいところを抜けた。

仕事の向上を目指して
人様に意見するのは
正しいことなのだろうか。
わからない。
わからないままに
そうしなくてはならないような
何かに突き動かされて
わたしは
嫌われ者そして余計なお世話を
永遠と続けて来た。

そこから降りたいと思う。
昔芝居を辞めたとき
わたしは結局演劇も辞めたけれど
そこから降りたのだと思う。
今は介護の仕事をしていて
もうそんな場所には戻る訳がないと
腹をくくっていた。
そのためにパートタイマーなのだし。

それなのに
気づけばまた板の上。
降りられない場所に立っている。

なるべく苦しくない方法を
探すしかないのだ。
わたしが一番知っている。
かつてここから降りて
どんなに後悔したか。
どんなに自分を責めたかを。
はっきりと覚えている。

世界を変えられると
かつて信じた少女は
夢破れた元俳優になり
今は福祉の仕事をしている。

世界を変えられると
まだ思っているらしいのだ。

そこから降りられないのなら
もっと強く
もっと優しく
もっと大きく
まだまだ力が足りない。

わたしはここで
一生懸命
「変革」という名の
余計なお世話を焼き続け
路傍の石となるのだ。

まだまだ己を殺しきれない。
まだまだ生物だ。

まだまだ青い。

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