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<<その1>>焙煎所をはじめたいと思ったら何から手をつける?

1.はじめに

はじめまして”石ころキャップ”です。5年ほど前から珈琲焙煎を始め、手回しロースターなどを買って趣味で焙煎生活(焙活)を楽しんでおります。仕事は中小企業診断士という仕事があり、自ら珈琲豆の販売をするつもりはなかったのですが、焙煎した豆をおすそ分けするときに「いつから本格的にやるの?」と聞かれることが多くなりました。SNSを見てても副業として始められている方もいらっしゃるので計画だけ作ってみることにしました。

中小企業の支援機関で起業支援をしている仕事柄アドバイスはすることはあっても、自ら珈琲焙煎所をオープンした場合、どんなことから始めていくかいつもと違った視点で考えてみました。

2.最初に考えたのは?

(1)どんなコンセプトでやっていくか?
事業コンセプトは、”誰に””何を””どのように”といったものです。私の場合、
「誰に」
仕事の関係(支援機関、中小企業診断士、各種士業)の方が、割とコーヒー好きが多く、SNSで発信すると自家焙煎というものに興味をもっていただいているのがわかったので、そういった方々を顧客とすることを考えました。

「何を」
珈琲豆です。専門でやっているロースターは800万円ぐらいの高額の焙煎マシンで大量の豆を焙煎していますが、私の場合、手回しロースターといった器具を用いているので、せいぜい1週間に1㎏焙煎できるぐらいです。薫りが良いと評価を得られていますが、深煎りでも苦みと酸味のバランスがよくなるよう仕上げています。お客さんにヒアリングしているとスペシャリティーコーヒーを扱う店舗で豆を買うと、フルーティーな豆は時にすっぱいと感じる方もあるので、しっかり焙煎するようにしています。私自身の好みでもあります。
豆の種類でいうと1kg1000円前後の生豆を400円ぐらで売りたいといったぐらいです。ブラジル サントス No2、コロンビア、後は個人的に好きなブルンジを入れてみたいといった豆のラインナップです。


「どのように」
豆を焙煎している過程をインスタグラム、Facebookで発信しながら、豆の状態は詳しく伝えるつもりです。自分の舌にあまり自信がないので、インターネットで焙煎した豆の情報を調べ、焙煎直後のテイスティングは2種類(V60とメリタの2つ穴)でやってみて豆の印象をまとめて伝えます。焙煎の仕上げ時間、焙煎度合い(ハイロースト、シティー、フルシティー、フレンチ、イタリアン)といった具合です。前回飲んでいただいた印象も聞き、好みの焙煎度合いも個人別(ノートに記録)に把握するようにしています。せいぜい10名程度の好みを聞くにはこれで十分です。
焙煎したらオリジナルのパッケージに入れて、STORESでつくったサイトに登録して販売開始です。注文が入れば、お客さまとの直接やり取りができる方ばかりなのでユーパックで送るか、職場なので会った時に渡すかのどちらかで対応しています。

3.事業収支を仮で計算する


現状の顧客数、販売単価、生産数量が出ているので現段階でわかる売上高及び原価を推測してみました。薄利、、、。160分働いて4200円なら時給換算すると最低賃金よりは上回っていますのでいいですが、12か月頑張っても5万円ぐらいの利益ですね。かわいい数値。

手回しロースターの生産量および販売量

焙煎1本でいくなら、生産数量に合わせて、家賃など固定費(20万で資産)も発生します。現状の150倍の生産量、1回のバッチでいうと3kgぐらいの生豆を焙煎できる焙煎機が必要になりますね。

ロースターでの生産に変更して資産

仕上量が240kgで販売員などを置いて販売しないといけないでしょう。その為、固定費はもっとかかるはずです。客数も40名にしましたが300人近くの顧客数が必要ではないかと推測します。周辺に300人以上の珈琲豆をだけを買いに来る人は、都会でないと難しそうなのがわかります。

”だれに”、”どのように”というコンセプトが早くも崩れ始めました。もどってコンセプトの再検討からやるべきなのかもしれませんが、いったん次の工程に進んでみます。

次回は、ロースターを買った場合に必要になる資金の洗い出しをして、融資が手続きなどをまとめてみます。

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