<<その2>>焙煎所をはじめたいと思ったら何から手をつける?
1.焙煎機の検討
少し期間が空いてしまいました。前回に引き続き、焙煎所(ロースター)の開業の創業計画書まとめていっています。前回、焙煎1本でやっていくなら最低でも月間300kgの豆を仕入れて売るというやや厳しい数値がでたところで終わっています。
さて、月間300kgで1バッチが30kgなら10回(3日に1回焙煎)、3kgなら100回(1日3回以上焙煎)と焙煎機により大きく生産量が違ってきます。
「生産量が多い焙煎機のメリット」
・焙煎回数が少なくて済む(やっぱり楽ちん)
・コーヒーの味のブレが少ない(プログラム機能があればさらにブレない)
・大型の機械はプロファイルなどが共有化されていて素人かつどこかで修業したことのない私には心強い味方
・焙煎の仕方がスタッフと共有できる
「生産量が多い焙煎機のデメリット」
・高額になる(工事も大掛かりになる)
・バッチの数量が多いと焙煎の豆の種類を増やせない(豆のバラエティーが減る?)
・スペースが必要
「生産量が少ない焙煎機のメリット」
・少量でいろんな豆の種類を焙煎して店頭における
・スペースが少なくて良い
・投資額も少なくて良い
「生産量が少ない焙煎機のデメリット」
・バッチ数が増える
・焙煎士のスキルに依存(俗人的)
・焙煎度合いのブレが大きくなる(プログラム機能が搭載されていないものもあり、同じ豆でも味覚の変化が起こりえる)
焙煎の良し悪しは最終的にはお客さんが決めるものです。プログラム機能で美味しくなるとは思いますが、どこに行っても同じ味になることはいいことである、一方、珈琲で万人受けする味は難しいと思っています。どちらかというと慣れている味を好む傾向もあるので、プログラム機能は美味しい味と毎回同じ焙煎度合いにするためにあります。焙煎士の技能でやると毎回同じ焙煎度合いにするのは人がやる以上難しい反面、そういったブレも楽しめるような施策が必要になってきます。シングルオリジン(※)でなく、季節などを取り入れたブレンド珈琲にするなどです。
いろいろ検討していると情報を検索するだけで時間がかかってしまいます。焙煎機メーカーの研修プログラムに参加したり、最近ではシェアロースターもあるのでそこで実機に触れてみるのが良さそうです。
※シングルオリジンは、エチオピア イルガチェフG3など単一の珈琲豆を焙煎しているもの。
2.焙煎機が絞り切れない悩み
インターネットで種類はでてくるものの興味のある焙煎機の値段がさっぱりわからない。富士ローヤルさんのディスカバリーが50万円、R-101が120万円ぐらいでネットで売られているのは見ましたが、見積もりをとって進めなくてはならないと思いました。
こういう時は、同業種からスタートするとすごくやりやすいと思います。気軽に聞ける業者さんがいれば口頭ベースでも話がきけるからです。本気でやるなら一度業界に飛び込んでみるとはよく言いますが、こういった実際に利用できる人脈づくりができるのは強みになります。困った時に気軽に聞けると良いですね。
計画書では、120万円の富士ローヤルのR101で生産することを考えてつくることにしました。
3.見積金額がわからない問題
見積は大事ですが、見積書を依頼する相手も仕事で、検討段階のふわっとした私の話なんて迷惑そのもの。正確な見積もりは、仮の金額で収支計画を練ってみてからでも遅くないと思い推測ですすめることにしました。
実際に、金融機関へ融資を申し込む際には見積書の提出が必須になると思います。見積書には有効期限があるので、あまり早くに取得しすぎると再度見積もり直しが必要になり間であることに加え、場合によっては金額も変わっています。
(TO-DO LIST)
・正式な見積書の入手
・工事見積も入手
4.推測の設備投資額
推測上の必要設備投資額の合計は305万円になりました。内訳は以下の通り。なんかもう趣味では無理な世界ですね。
焙煎機 140万(一番欲しいレボリューションならもっと高そう)
据付工事 20万
店舗契約 70万(家賃7.5万、保証金70万)
店舗造作 20万(陳列棚「10種陳列、小物販売棚、作業台設置」
店舗内備品 20万(エアコン
店舗内備品 15万(業務用グラインダーとシーラー)
電源工事 10万
ガス管工事 10万
いったん設備投資額が仮決めしたので、次回、他に必要になりそうなものを洗い出して、日本政策金融公庫の創業計画書を埋めてみたいと思います。