【ギフトシネマ会員インタビューvol.11】深谷 旬さま
きっかけは奥さま。
オススメされた本をほんの数時間で読み終えた。
―本日はインタビューにご協力くださりありがとうございます。奥さまもご参加ありがとうございます!まずはじめに、深谷さんとWTPの出会いは何だったのでしょう?
はじめは、WTPのことを全く知らなくて、きっかけは妻が俳優の斎藤工さんの大ファンということでした(笑)
妻は僕のことをヒトシではなく、漢字の音読みで“しゅんくん”と呼んでいるのですが(笑)ある日、「ねぇねぇ、しゅんくん。工くんがね、『ゆめのはいたつにん』っていうのを薦めているよ。」と言うんです。斎藤工さんがラジオでWTPの代表・教来石さんの著書を紹介されていたらしいんです。
それですぐに本を買いに行って、僕は読むのが速いので、妻よりも先に、ほんの数時間で読み終えてしまって、こんなことをやっている人がいるんだと思いました。
その頃にちょうど、WTPが斎藤工さんの提案で『映画の妖精 フィルとムー』を製作して、それを東京国際映画祭で上映するイベントをされていて、妻と行ってみることにしました。そこでWTPのメンバーの方ともお話して、「なんかすごいことをしている人たちがいるな」と思ったのが出会いでした。
―代表の本を読んで、イベントを調べてくださったとは・・・。
妻が斎藤工さんの大ファンですし、女優の板谷由夏さんもいらっしゃるということでどちらかというと純粋な気持ちではなく、斎藤工さんと板谷さんに会えるというのが目的だったんです!(笑)
―そうだったんですね(笑)でも、そのご縁で『映画の妖精 フィルとムー』製作のクラウドファンディングでも支援していただいていましたよね。本当にありがとうございます!
はい、斎藤工さんの大ファンだったので(笑)
WTPがクラウドファンディングの支援者に向けて開催された感謝祭にも参加させてもらって、その時に映画の製作で使った小物を娘たちがどうしても欲しがって、教来石さんから渋々お譲りいただいたのはいい思い出です。今でも自宅のいろんなものを飾ってある棚のセンターにおいてあります。
―大事にとっておいてくださって嬉しいです(泣)
そして、今ではギフトシネマ会員としてもご支援くださっていますが、深谷さんが会員になってくださった理由はなんだったのでしょうか。
参加した感謝祭で、はじめて教来石さんから直接いろんなお話を聞きました。
僕もそこそこいい年なのですが、当時はまだ子どもも小さかったり、自分も仕事が忙しくしていて。例えば、自分が海外に出ていって何かお手伝いをするとか、協力をするとか、そういうことはできないなと思っていました。
本当に困っている子どもたちというのは、アフリカにもいたり、いまだに東南アジアでも、明日生きていくのに大変な状況にいる子もたくさんいて、そういう子どもたちへ支援するには、全世界的な支援団体でないと難しいと思っています。僕がロックフェラー(アメリカ合衆国の企業家、富豪の家系)みたいな人だったら、「いくらでもどうぞ!」って感じで支援できるのですが、それは難しくて自分の気持ちだけでもと、少しだけ寄付しましたが、応援しきれないなという想いもあります。
―なるほど・・・。
WTPは主にカンボジアで活動されていますよね。
カンボジアは、子どもたちが生きるとか、死ぬとかのレベルではなくて、これからどうやって成長していくのかとか、いろんな世界を知っていけるのかというようなレベルのところまできたんだなと思っています。なので、そういう子どもたちを応援することは、もしかしたらできるかもしれないと思いました。
教来石さんの『ゆめのはいたつにん』にも書いてありましたが、「将来何になりたい?」と聞かれた時に、その選択肢がない。WTPはその子どもたちに選択肢を与えるということをやられていて。そういうことができるチャンスがあるんだとすれば、僕としてはそちらの方が応援できそうな気がしたんです。それがWTPに寄付をしたはじまりでした。
僕にとって、
寄付はお詫びの気持ちを表すものかもしれない。
―今、お話をお聞きしていて、一時的に同じように思って支援してくださる方はいらっしゃるのですが、深谷さんには本当に長い期間ご支援いただいていて、気持ちが途切れることなく今もご支援いただいているというのが本当にありがたいなと思っています(泣)
深谷さんが、ご支援を続けてくださる理由や、WTPとのエピソードなどがあるのでしょうか。
うーん、寄付を継続していくということに関しての答えになってないのかもしれないけど。
僕は、今回のインタビューをお受けするにあたって、「僕みたいな人でいいですか?」という話をしたと思うんですが、本当にそう思っていて。
なぜかというと、別に前科があるということではないのですが(笑)、
高校生や大学生くらいの若い頃に、周りの人を傷つけてきたんです。それは暴力的なことではなくて、今風にいうとヤンチャしていたんです。自分がいろんな悪いことをしてきてしまったことへのお詫びではないけど、何か違う形でお返ししなくてはいけないと思っています。WTPへの支援に限らず、卒業した学校の同窓会などにも寄付をし続けています。
僕にとって、寄付はお詫びの気持ちを表すものなのかもしれない。
罪とは言わないけど、ヤンチャしてきたことに対してお返ししなくてはいけないという想いが一つのモチベーションになっている気がします。
―とても新鮮な理由でした。これまで何名かの会員さまにインタビューしてきましたが、すごく新しい回答でした。
本当にそうですよ。これまでの皆さんは常識的だし、本当に社会の役にたたれているような方々ですもん。なので、「本当に僕でいいの?」とお聞きしたんです(笑)
―無理にお引き受けいただきましたが、私は深谷さんの想いをお聞きできて本当によかったです!
でも、先ほどのお話でも世界的な支援団体に寄付されているとのことでしたが、深谷さんは途上国にご興味もお持ちなのか、それとも子どもたちにご関心があるのでしょうか。
やっぱり子どもたちへの想いというのが大きいです。子どもには何の罪もないし、普通に生きていく権利があるわけで、それを与えられない子どもたちは、やっぱり不幸で平等ではないなと。そういった状況に置かれている小さな子どもたちが元気に生きていけて、夢も持ってほしいなと思っています。
僕たち日本人は本当に平和で。もちろん日本にもいじめとか色々な問題はあるけど、とりあえずは生きていくことはできる。そして、今は小学生でも、中学生でもみんなスマホを持っていて、たくさんの情報を得ることができちゃう。
そんなことすらできない人たちがいるということに対して、WTPさんが活動されていることは、スマホの代わりとは言えないけど、子どもたちへのかなりの情報提供になるなと思っています。なので、僕もそのお手伝いをほんのちょっとでもしたいと思えたんでしょうね。
料理は生きる糧。
中学生で始めた料理がだんだん好きになった。
―そのような子どもたちへの想いが・・・(泣)
続いて、差し支えない範囲で深谷さんのお仕事のことをお聞きしてもいいでしょうか。
僕は、元々ゼネコン会社に勤めて普通にサラリーマンをしていたのですが、母方の実家が町工場を経営していまして、今はその工場を継いでいます。製造業の会社を2つ経営していて、合計30名程度の従業員がいます。
―2つの会社とはお忙しいですね。休日などは何をして過ごされているのでしょう?
趣味はいくつかあるのですが、第1はゴルフ、第2はK-POP、韓国系ドラマですね。
―では、休日は朝早くからゴルフに行かれて、帰ってきて韓国ドラマとか、韓国映画を観たり、K-POPをお聴きになったりですか!
まさにそうです。それに近いような休日を過ごしています(笑)
ただ、僕は料理も好きなんです。でも、料理は趣味ではなくて・・・生きる糧ですね。妻も料理は得意なのですが、「たまには僕にやらせてくれ!」と台所を奪う感じです。
―生きる糧ですか!何かきっかけがあってご料理されるようになったんですか。
実は、僕は母子家庭でした。父が小学校1年生の時に他界しまして。
僕には3つ年上の姉がいるのですが、まだ幼い僕たちを育てるために母は会社勤めをしながら、ごはんを作ってくれる生活をしたのですが、だんだん帰りが遅くなってきて夕飯がつくれなくなっていきました。母の代わりに姉が料理をしてくれるようになったのですが、正直にいうと、その料理が美味しくなくて・・・(笑)
自分のものは自分でつくろうと料理を始めたのがきっかけです。テレビの料理番組のレシピを走り書きでメモして、自分で料理をつくるようになったんです。そして、料理するようになったらだんだんそれが好きになって。それが中学2・3年の頃でそこから料理はずっとしてます。
―そのようなきっかけで・・・。その頃から料理されているとはすごいです。
それでは最後に深谷さんの今の夢をお聞きしてもいいでしょうか。
経営している会社では、“正直者が馬鹿をみない”というのをモットーにしていて、それは僕のモットーでもあって。僕は、正直でいることが一番強いとずっと思っているんです。そして、風通しの良い環境も大事だと思っています。
今の日本はとても混沌としていて、一生懸命受験勉強したりして、いい学校に行こうと頑張り続けている子どもたちがたくさんいて、学業優秀な子どもたちがたくさんいる。だけど、人間的にはどうなんだろうと思うんです。優しさとか、思いやりとか、月並みだけど、そういうものを本当に持っているのかというのが大事だと僕は常に思っています。
僕個人の夢というよりは、日本人として目指さなきゃいけないものというのが、やっぱり“正直者が馬鹿をみない世界”なんじゃないかなと。正直な人が踏みにじられない、思いやりを持って生きていくような世の中になってほしいなというのが僕の夢ではなくて願いです。
―素敵な願いです・・・。
奥さまもご参加くださって本当に楽しいインタビューでした!本日はありがとうございました。
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