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水害時「くるま」で避難する危険性について考える

前回は豪雨災害での「内水氾濫」による「くるま」への具体的な影響と避難渋滞の危険性についてご紹介しました。今回は水害時に「くるま」で避難する危険性について考えてみたいと思います。

水害時に「くるま」で避難する危険性

水害時にくるまで避難することは、決して珍しいことではありません。家族全員が一度に避難することの利便性や荷物を積んで目的地まで最短距離で移動できる機動性を考えると選択肢の一つでもあるように思えます。ところが水害など災害時のくるまでの避難は非常に危険な状況に陥る場合があるため、ここではその危険性について二つのケースについて考えていきたいと思います。

ケース1:避難ルートの水没、崩壊や損壊

まず避難ルートが水没している可能性があります。さらに橋や道路が崩壊、損壊している場合もあり、くるまで避難すると最悪のケースでは辺鄙な場所で立ち往生に巻き込まれる恐れも十分に考えられます。さらにその立ち往生の場所によっては、水が迫ってくる危険もあることから、くるまでの避難は大変危険だと考えています。

ケース2:避難渋滞の発生

二つ目は避難渋滞が発生する可能性です。多くの人がくるまで避難する場合、道路での渋滞が発生し移動に予想外の時間がかかることがあります。さらに渋滞中にくるまが立ち往生してしまうと、周囲の車が動けなくなってしまい、救助へ向かう緊急車両なども通行できなくなり、救助が大幅に遅れることにもなりかねません。

これら二つのケースは複合的に発生するケースがほとんどです。また水害などの災害時にはそれが大規模なものでなくても公共交通機関は運休することが多いため、徒歩での避難を基本として避難ルートを事前に確認しておくと同時に、なるべく早めに避難を始めることが重要になってきます。また河川や海岸に近い場所に住んでいる方々は水害被害の危険性がより高くなるため、より綿密な水害対策を事前にとっておくことが大切です。

まとめ

避難ルートの水没や崩壊、損壊の場合には「くるま」が立ち往生してしまう可能性があります。また「くるま」の避難渋滞が発生することもあり「くるま」での避難は大変危険です。
・水害時は公共交通機関の運休も予想されることから、徒歩での避難を基本として事前に適切な水害対策をとることがもっとも安全な避難手段だと考えています。

水害時には徒歩での避難を基本として考え、そのための準備を事前にとっておきましょう
(写真はイメージです)

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