ステップアップの選択

不妊治療を始めて4か月ですが、すでに体外受精をするかどうかという選択を迫られています。

一般的に不妊治療は
タイミング法→人工授精→体外受精
とステップアップしてくので、4か月で体外受精までステップアップするのは私の年齢(29歳)では早い方とのこと。

そもそも私の不妊の原因は、「多嚢胞卵巣症候群っぽい」状態で排卵がうまくできないためです。(「っぽい」というのは、多嚢胞卵巣症候群はその名のとおり「症候群」、すなわち同時に起きる一連の症候のことを指すものですが、私は「あ~もうばっちり多嚢胞卵巣症候群だね」、というほどにはすべての症候を満たしているわけではないようなのです。。「多嚢胞卵巣症候群の要素はあるね」、という感じ。)

多嚢胞卵巣症候群は、不妊の原因としてはかなりポピュラーみたいですね。youtubeでも当事者の投稿をたくさん見かけます。

一般的に多嚢胞卵巣症候群の場合、まずは投薬で排卵を促してタイミングをとる、というタイミング法を試します。私たちもそこから始まったのですが。。

1月目
クロミッド投薬→1つの卵子がそれなりに育ったが、夫が体調崩してタイミングとれず。ただ排卵後5日くらいで月経が来てしまい、質の良い卵子ではなかったかもといわれる。

2月目
クロミッド投薬(2倍量)→投薬を2倍にした割にはあまり育たず。未熟なまま出ていってしまった様子。タイミングとれず。

3月目
フェマーラ+自己注射→クロミッドがうまくいかなかったので別の薬に。薬は少量だったものの卵胞が6つほど育ってしまい、多胎妊娠(3つ子以上)のリスクが高すぎるので避妊してと言われタイミングとれず。

と、体がお薬の言うことをなかなか聞いてくれない頑固ちゃんで、そもそもタイミングをとるに至れなかったんですね。。😒

そこで、今後も投薬量を調整しながらタイミング法を続ける選択肢もあるものの、フェマーラ+自己注射の反応がいいので、体外受精を試す方が近道かもしれない、と提案を受けました。

「体外受精」

不妊治療が一般的になった今、よく聞く言葉です。体外受精で子供を授かった友達もいます。それでも、正直なところ、どこか他人事だったんです。自分がこんなに早く、トライするかどうか考えなければならないとは思っていませんでした。

また、無知でお恥ずかしいのですが、「体外受精をすれば、なんだかんだ子供を授かれる確率が高い」というイメージがありました。ですが、体外受精の説明を聞いて、こんなにいくつものハードルを乗り越えなければいけないの・・・!?と衝撃を受けました。

✓乗り越えるハードルたち(自己理解)
卵胞がうまく育つか→卵子が取り出せるか→その卵子の質が良いか→精子の質がいいか→受精するか→受精卵がうまく育つか→着床するか→流産しないか・・・

もちろんお医者様の努力と技術の進歩はすさまじいものがありますが、それでもこんなに、、、!と。
トライしてみたいという気持ちと同時に、むなしい気持ちも襲ってきました。
何度も何度も病院に通い、仕事を休み、投薬をして、手術を受け、お金を払い、それでも授かれるかはわからないんだ。なんのために不妊治療してるんだっけ。本当に子どもほしいんだっけ。病院行くのやめたら自然妊娠しない
かなー。すぐに授かれた友達、うらやましいなぁ。。等々

不妊治療しているんだから、当然子供ほしいんでしょ?と思われるかもしれませんが、私は自分の性格上、手放しで「子供が欲しい!」といえないんです。
それは「不安」だから。
一人の時間なくなることに耐えられるかどうかも、妊婦であることが攻撃対象にならないかどうかも(マタニティーマークを付けている人を狙って攻撃してくる人も世の中にはいるみたいですよね)、無事妊娠して出産できるかどうかも、ネット上であふれる「子育てしんどい」を自分が経験することも、それらを「それでもやっぱりわが子は可愛い」で片付けられるかどうかも、子供が健やかに育ってくるかどうかも、子供が我が家の子でよかったと思ってくれるかどうかも、やりたいことをやらせてあげて、かつ自分たちもそれなりの生活水準が保てるだけのお金を稼げるかどうかも。
全部不安なんです。笑
そして、そんな不安を持っているにも関わらず、「子供を持ってみたい」という欲を実行していいのかどうかも、実はわかっていません。

夫に、「先生の話聞いてどう思った?」と聞いたところ、「タイミング法をもう少し続けてもいいけど、先生は体外受精の方が向いてそうな話しぶりだったし、少なくとも、『前に進んでる感』は感じられるかなと思った」(タイミング法をしているとき、「前に進めていない感じがつらい」と話したことがあったため)とのこと。まぁそのとおりだなと。

多分、体外受精にトライすると思います。でも、心の中はもやもやしています。
体外受精にトライすることで「私は不妊なんだ」といよいよ認めることになるような気がするのかな。単純に手術は怖いし、体外受精もうまくいかなかったらどうしよう(精神的に)という気持ちもあります。
何事にも勢いで行動できるタイプではないので、このもやもやも当然かな。

感情を除いて、目標(妊娠)を達成するために、そのときとれる選択肢の中から最善のものを選択する。簡単なことのようで、難しい。
つくづく、私は感情によって生かされているんだなと感じます。

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