体外受精 vol.7

少し更新が空きました。

前回の投稿で、23個も採卵できたにも関わらず、一つも移植に至らないかもしれないという話をしましたが、その続きについてと、メンタルの話をしたいと思います。

まず、採卵して5日ほどたったころ、月経がありました。
このタイミングで月経なんて早すぎる!と思い病院に連絡(※正確には、メンタルが落ちていたため夫が代わりに連絡)したところ、先生曰く「想定通りです。」と。(いやいや、採卵後に月経が早まるなんて聞いていないし焦るから先に教えてくれw)

そして、その週の金曜日に、最終的な胚培養の結果を聞きに夫と病院へ行きました。普段、平日の通院は私1人で行くのですが、この時は受け止めきれる自信がなかったので夫にも付いてきてもらいました。
前回通院した際、受精卵のグレードがあまり良くないので育つかはわからない、と言われていたため、この1週間の間に、もう一度採卵からやり直しをするシミュレーションをしていました。

診察室に入ると、淡々と体調や月経の様子を淡々と聞かれたので、先生の中で胚培養の話はもしかしてもう終わってる?写真(画像)すら見せてもらえない?もうこのまま次の採卵に向けた服薬の話をするのかな?と内心焦りました。
しかしその後、しっかり胚培養の結果を聞かせていただけました。結論としては、5つの受精卵のうち、2つが移植できるレベルの胚盤胞になったとのこと。

・・・

・・・!?

これは相当な衝撃でした。

持ち直す(?)こともあるのですね・・・。23個採卵できたのに1つも移植できないというのはあまりないことのようで、先週は先生もかなり焦ったそうです。とはいえ、胚盤胞のグレードはいずれもBBで、ネットで調べてみるとAAよりは着床率は良くないみたいです。しかし、次のステップへ進めること自体が、私にとってはとても嬉しいことでした。そして、前回確率を考えるのは無意味ということを実感したので、グレードのことは考えないことにしました。

その後、超音波検査と血液検査をしてもらい、状態は問題ないとのことで、移植に向けて飲み薬をもらって、病院を後にしました。ここまでが、GW前までの話。


ここからがメンタルの話です。

前回本当に落ち込んで、その日と翌日の夜はずっと泣いていました。
えーんえーんと感情的に泣くのではなく、ただただベッドに横たわって、無言でずっと涙を流していました。なんというか、「無」でした。もうなにもかもやめたい、投げ出したい。なにも考えたくないみたいな。
今思えば、生理前で情緒も不安定だったのかもしれません。でも同時に、これから先も不妊治療を続けていく上で、ジェットコースターのように気持ちが乱高下するのは良くないなと思いました。
そこで、2つの基準を設けることにしました。

① 落ち込む期限を設ける
フランスの哲学者アランの『幸福論』の中で、「悲観主義は気分だが、楽観主義は意志である」という言葉があるそうです。
悲しい気持ちって浸ろうと思えばずっと浸れてしまうし、またこんな悲しい思いをするくらいならずっと悲しいままでいいやなんて思ってしまいますよね。防衛本能のような。
なので、自然と元気がでるのを待つのではなく、「わざわざ」「自分の意志で」悲しみから抜け出さないといけないと思いました。
とはいえ、私は割と引きずるタイプ。1日で復活できる気はしないので、落ち込むのは2日までと決めました。そのあとは自分の意志で気持ちを切り替える(努力をする)。

② 「覚悟」を持つ
私はできるならあらゆる苦労を避けたい甘ちゃんです。授かるために苦労なんてしたくないし、つらい思いもしたくない。通院もしたくない。苦労しても授かれなかったなんて未来も想像したくない。授かった後も・・・・とにかく、できるならそりゃ楽な道を行きたいです。だって、そんな運がいい人だっているんだもん。
でも、現実問題として、私は子供を授かるためには治療をしなければいけません。そして、その治療をした結果授かれない可能性があることも受け止めなくてはなりません。意志に反して結果が伴わないことがある。当たり前のことなのですが、そのことをちゃんとは「覚悟」できていませんでした。だから、採卵の結果が好ましいものではなくて、動揺したんです。
「どうせダメ」と悲観するのではなくって、「ダメなこともある」と覚悟する。そして、覚悟した上で希望を持つ。似ているようで全然違う心の持ち方です。

この2つのことを自分に課しました。
今のところメンタルは安定しています。
多分今後も治療を続けていく上でつらいことがあると思います。そのときに今日のnoteを読み返すつもりです。

おわり。



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