『ライカムで待っとく』
内陸の人間が穏やかに過ごすために押しつけてきた沖縄の実情について、向き合うことなく暮らしてきた。
この演劇という方法での訴えかけは、そんな私たち観客をすっかり物語に取り込んだ。
終盤に向かうにつれて客席の空気が明らかに変わるのを感じた。戸惑いや葛藤が充満していたように思う。
「ー中立は権力につくということ」
「ー悲しんでいる顔しているときは寄り添うよ」
などといった台詞(うろ覚え)からは、諦めと軽蔑を受け取り、動揺した。
基地や発電所ほか、一部の人間が豊かになるためにつくられ