幼少期の運動の重要性。英才教育は古い?「マルチスポーツ」という概念。
平日毎朝投稿の19日目、北海道はここ数日かなり気温が上がりましたが、九州地方は記録的な大雨だとか。熱中症や冠水に気をつけてください
子どもの時、どんなスポーツをやっていましたか?
あるいは、お子さんに何かスポーツをやらせていますか?
幼少期のスポーツ経験は子どもの成長に関して、非常に重要です。
今回は、スポーツクラブの職員らしく、スポーツと発達について書いていこうと思います。
幼少期のスポーツ経験
文部科学省の幼児期運動指針を見ると、幼児期のスポーツ経験は、自身の状態や周囲の状況を把握して、バランス良く動く「運動調整能力」が養われるとしています。
ゴールデンエイジ
幼少期は神経伝達の発達が著しく、いわゆる「運動神経」の向上が期待されます。
神経系は、5〜8歳の期間に急速に発達します。神経系のおよそ80%はこの時期に完了するとされ、色々な動きを経験することが重要なのです。
この期間を「プレゴールデンエイジ」といいます。
9〜12歳は神経系の成長が完了する時期で、一生に一度だけ、あらゆる動作を短期間で習得する「即座の習得」が発生します。
スポーツの育成で最も重要視されるこの期間を「ゴールデンエイジ」と呼んでいます。
プレゴールデンエイジで磨いた神経系をベースに、大人になるまで定着する技術を身につけるのです。
飛躍的にスポーツが上手になる時期でもあり、難しいテクニックも簡単に習得してしまいます。
この幼少期にどうやって過ごすかが非常に重要になるのです。
遊びからマルチスポーツへ
幼児期は外で遊び、木登りやジャングルジム、鉄棒といった体の全身を使って登ったり降りたりする遊びを経験すると良いとされています。
同じように、走ったり、投げたり、蹴ったりなど上手に遂行できなくとも、神経を養っていくためにいっぱい経験してもらいましょう
特に、足裏の神経や体の連動性を養うことで、基礎運動能力を伸ばし、怪我のしにくい体や動作を身につけることができます。
そこから小学校に入学すると、習い事でスポーツを始めるかもしれません。
ぜひ、いろんなスポーツを経験させてください。
同じ時期に複数の種目を経験させる考え方を「マルチスポーツ」といいます。
マルチスポーツの重要性
このマルチスポーツは、欧米やオーストラリアといった諸外国では一般的な考え方です。
一方、日本では幼い頃から一つの種目だけをやらせる傾向が強いです。
海外のクラブは複数の種目を抱える総合型スポーツクラブも多く、プロスポーツ選手は他の種目も難なくこなせるのです
僕も基本の習い事はサッカーだけでしたが、冬場はスケートやスキーをやっていました。
このマルチスポーツの利点は、さまざまな動作を経験することができるという点です。
あらゆる動作を経験しておくことで、どんな動きにも対応できたり習得できるようになるほか、対応能力も向上することでケガの防止にも効果があります。
飽きやすい子ども時代に複数のスポーツを経験することで燃え尽きを防止することもできます。
多くの友達・仲間を作ることで社会性を身につけるのにも役立ちます。
この経験を経て、ゴールデンエイジから競技の専門化を狙い、技術力のあるアスリートになっていくこともできます。
終わりに
最近は、スマホの普及などにより、子どものスポーツ離れが進んでいるといいます。
たくさん発達について書きましたが、大前提としてスポーツの楽しさを知ってもらいたいです。
週に5日みっちり練習するのではなく、週に2〜3日、違う種目を体験するくらいでいいのです。
「楽しい」が上達の近道でもあり、一生にわたってスポーツを楽しむ「生涯スポーツ」につながっていきます。
ぜひ、今日から子どもを外に連れ出してみませんか?
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