ジャズ・テナー最先鋒 メリッサ・アルダナ
メリッサ・アルダナ Echoes of the Inner Prophet
メリッサ・アルダナ。
現在35歳。
最近何かと、気になるアーティストのひとりである。
これまで、ショーター系譜の、ダークネスさを特徴とする、
どちらかというと内省的で、抑制的な奏法に、
他にない独自の魅力を感じていたのであるが、
彼女が、ロリンズを敬愛してやまないことが、
次の7,8年前のYOUTUBE映像を見て、よく分かった。
まず吹き方。
彼女特有の上下運動は、この頃から見受けられるが、
ロリンズライクな演奏の時は、前に顎を突き出す運動も加わり、
まるで60年代のロリンズが乗り移った様な、
豪放なブローが炸裂している。
ロリンズの名演「ウィズアウト・ソング」が蘇る。
どうしてあの様な華奢な容姿で、
あんなにアグレッシブかつ骨太のサウンドが奏でられるのだろうか。
メリッサ・アルダナは、
コルトレーン 、ロリンズ、ショーターなど、
先人のテクニカルな面、精神面を
しっかり受け継いでいるだけでなく、
(メリッサの20代前半の頃は、マイケル・ブレッカー風でもある)
それを自分の血肉として、
新たなサウンドの追求を模索している、最も注目すべき、
ジャズの牽引者だと思う。
前作の、ブルーノート第一作、「12 Stars」もその好例で、
素晴らしいアルバムに仕上がっているが、
いよいよ、第二作目が近々発表されるという。
なんと、本命のショーターへのオマージュ作品ということで、
今から、非常に楽しみ!
01. Echoes Of The Inner Prophet For Wayne Shorter (Melissa Aldana)
02. Unconscious Whispers (Aldana)
03. A Story (Aldana)
04. The Solitary Seeker (Aldana)
05. Ritual (Pablo Menares)
06. A Purpose (Aldana)
07. Cone of Silence For James Farber (Aldana)
08. I Know You Know (Lage Lund)
メリッサ・アルダナ (ts)
ラーゲ・ルンド (g)
ファビアン・アルマザン (p)
パブロ・メナレス (b)
クシュ・アバディ (ds)
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