危険と煙草を呑みながら part6
もうどれくらい歩いたのだろう。2.3時間は歩き続けている気がする。硫黄の臭いが強くなってから時間が経つ。周りの人間によると、まだ火口にはつかないらしい。雨は降り続けていた。高度が上がったからか、風が強くなってきた。四方八方から、体を揺らしてしまうほどの風が吹いた。私は一生懸命に歩いた。泥水の上に釘でも打ち込むかのように、しっかりと足をつけた。あと少し歩いたら休憩しようと思いながら急な坂道を上り続けていた。最初にもらった懐中電灯は電池切れになり、使い物にならなくなっていた。前を