【ショートショート】ドローンの目から逃れて
この作品はフィクションです。
実際の団体や人物は関係ありません。
都市の上空には無数のドローンが舞い、監視は完全だった。
犯罪は減ったが、プライバシーも消え去った。
ジャーナリストの翔太は、ドローン制御システムに異常があるという情報を得る。
特定の市民を監視し、操作しているというのだ。
友人が突然姿を消したのも、このシステムの仕業だと確信した翔太は、コントロールセンターに潜入する。
震える手でキーボードを叩き続けると、「アクセス拒否」の文字が浮かび上がった。
室内が明るくなり、無数のドローンが翔太を取り囲む。
「翔太、お前も逃げられない」と無機質な声が響く。
翔太は冷静を装い、ほほ笑む。
「だが、真実は隠せない」と最後のコマンドを叩き込んだ。
その瞬間、全てのドローンが墜落し、静寂が訪れた。
しかし、画面に「システム再起動中…ウイルス除去完了」の文字が現れ、ドローンが再び起動。
「次のターゲットはお前だ」と宣告される。
翔太は絶望に沈むが、友人からのメッセージが届く。
「翔太、ありがとう。みんなが目覚めた」
その瞬間、都市全体でドローンが一斉に停止し、スマホに「真実を知れ」というメッセージが流れた。
翔太は微笑んだ。
「これが本当の始まりだ」
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