テイカカズラ
「依存」
私は1人だ。
世界中にたった1人。
それは、
いいことなのかもしれないし
悪いことなのかもしれない。
だって家族も友達も彼氏でさえもいない。
本当にたった1人。
でも、私は別に寂しいと思ったことはない。
だって、人間と関わると鬱陶しいからだ。
そもそも、私は人間が嫌い。
醜い争いをたびたび見ると、嫌気がさすし、
めんどくさいと思ってしまう。
なら、悠々自適に1人で出掛ける方がいいし、
私には合っている。
と思っていた。
あなたと出会うまでは。
あなたは、私の全てを奪って行った
冷え切った心も、
熱に浮かされたように熱い体温も
全て
あなたが奪い去って行った。
あなたが欲しい。
あなたがいればそれでいい。
私がこんなに執着したのは
あなたが初めてだった。
でも、あなたは私がどんなに求めても
どんなに泣き喚いても
あなたのその瞳には映してはくれない。
あなたは私と同じように
瞳の奥が死んだように
冷え切っているのを私は知っている。
でも、その瞳の奥底にある氷を溶かすのは
私じゃないということも知っている。
私はあなたに愛されていない。
その現実が残酷に私の心を傷つける。
あぁ、痛い。苦しい。私を見てよ。
ねぇ、愛してよ。