なにものでもない自分に乾杯
好きなものがあって、あこがれるものもあった。
それがいつしか目標や夢になった。
でも叶わなかった。
ふとした時自分はなにものにもなれなかったのだと実感して絶望する瞬間がある。
なにものでもない自分はただ会社に行って言われるがままに働き、家に帰りご飯を食べて眠る。
絶望しても落ち込んでも人生は続く。
なにものでもない自分のことが嫌いだった。
これが私なんだと認めたくなかった。
だけどふと考える瞬間がある。
なにものでもないということはこれからなにものにでもなれるしなんでもできる。
あれが食べたい、あそこに行きたい、誰々に会いたい。
私がもしなにものかになっていたら叶わなかったかもしれない願望や夢を私はまだ追うことができる。
私はきっと自由だ。
なにものでもないただの私だから。
それってもしかして最高なんじゃないか。
なにものかになる必要なんてなくて気ままに生きること。
それでいいんだと思いはじめた。