フン族の王 アッティラ
世界史の「この人、気になる!」9
オヤジブログ怪気炎 vol.168
ゲルマン民族の大移動がフン族の侵入によって開始されたと教わる。ということはフン族はとても征服欲攻撃力が強い人々で、いくつかの部族が滅亡の憂き目にあったゲルマン人が逃げるようにして西ヨーロッパを目指したという理解でよさそうである。
玉突き方式で散々な目に遭ったのがローマ帝国。元を辿ればフン族。やがてアッティラ王が登場して、東ローマ帝国やライン川方面に攻め入り、中央アジアからライン川に至る広大な帝国を築きます。攻め込まれた側は、アッティラの前になす術がなく、引き上げでもらう代わりに差し出す賠償金、やられるがままの掠奪など、まったく散々だった。
アッティラの国は、統治機構としての法体系や国家ヴィジョンが不明確で、現状ヨーロッパを荒らし回った蛮族の王以上のイメージが描かれていない。しかし、それまで部族単位で勝手に侵略していたフン一族をまとめあげたリーダーとしての実績は、評価されていいものだと思われます。新しい資料が見つかれば、新たな評価につながるかもしれません。
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