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アグリッパの残したもの
オヤジブログ怪気炎 vol.215
世界史気になるシリーズ 30
カエサルの跡を継いだアウグストゥス(オクタウィアヌス)は、世界史の最重要人物だが、なぜ彼が度重なる戦いに勝利し、よき治世者となったのか、そこまではなかなか語られていない。
アグリッパは、オクタウィアヌスの友人であり、執政官として支え続けた人です。戦闘が得意でないオクタウィアヌスに代わって、軍を指揮したのはアグリッパでした。
ローマを観光で回ると神殿パンテオンに立ち寄ることがありますが、パンテオンを最初に建てたのはアグリッパでした。(ただし火災で焼失。今の巨大なパンテオンは二代目)ローマ人までの水道を整備して、公共浴場(テルマエ・ロマエ)を作ったのもアグリッパです。水道は都市建設には欠かせないものですが、世界遺産として有名なフランスの水道橋ポン・デュ・ガールの建設にも関わっている。
2000年前のローマの建築が何故かたちをとどめているのかと言えば、ローマンコンクリートと言われる現在のものとは異なるコンクリートを使っていたからで、今のコンクリートの耐用年数が100年と言われているのに比して格段に長寿命であります、
一般に補佐役は目立たない。けれどアグリッパはその足跡をしっかり建築物に残しているのです。