現代版天下三分の計
タケさんの新しい地理2
オヤジブログ怪気炎 vol.288
諸葛孔明が劉備玄徳に示した天下三分の計。当時明らかに劣勢であった劉備が漢王朝の復活という大義の元に、曹操率いる強国魏に立ち向かう策でした。
話は現代。諸葛孔明はいませんが、天下は地政学的に三分されています。アメリカの影響下にあるヨーロッパと日本・韓国。中国が一帯一路政策によって影響力を強めているアジア・アフリカの国々。さらには元々面積が桁外れに広いのに飽き足らず、領土拡大を目論むロシア。そのバランスの上に世界の均衡が保たれているのです。
影響を及ぼす範囲が広いほど、資源が集まり物流が促進され、国が豊かになる。これは前世紀の帝国主義的な発想ですが、未だに地球の地面の奪い合いは続いているのです。
外交上手と称されていた故安倍首相は、価値観外交を標榜していたことは、記憶に新しいところです。日本では、自由・民主主義・人権に対する価値観を諸外国と共有していくことは、至極当然のように受け止められますが、ところがどっこい世界には多様な考え方や諸事情があって一筋縄ではいかないのです。
なぜ、普遍的とも言える価値観が広がらないのか、そこに地理を学ぶ目的があるのでしょう。