【告発記事】日本企業も融資するCGL事業による先住民への被害
Fridays For Future Japan 気候正義プロジェクトのBeckです。
今回は、日本を含めた様々の国でのWet'suwet'enに連帯した企業に対するアクションを紹介し、利益のための日本企業による大量虐殺への加担と汚染を告発していきます。
日本企業も融資するCGL事業
コースタル・ガスリンク・パイプライン(略:CGL事業)は、シェールガス(液化天然ガス(LNG)の前の状態)のパイプラインで、カナダのブリティッシュコロンビア州内陸部モントニーから沿岸部キティマットのLNGカナダ事業の液化施設を結ぶ約670㎞の驚異的なパイプラインで、完成が近づいています。
このパイプラインは、TCエナジー社の子会社である、コースタル・ガスリンク社によるもので、KKR&CO社がコースタル・ガスリンク社の65%の株式を保有し、様々な日本企業も融資しています。
コースタル・ガスリンク・パイプラインには日本企業である、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、みずほ銀行が融資しています。
このパイプラインは、先住民Wet'suwet'enの領土(イェンタ)を通ります。
コースタル・ガスリンク社は、パイプライン建設のために先住民の同意を得ていると主張していますが、Wet'suwet'enの人々は2012年から今に至るまで長年にわたり抗議してきました。
もちろん、Wet'suwet'enの指導者達(hereditary chiefs)は、このパイプライン建設に全く同意していないが、パイプライン建設が完成に近づいています。
このパイプラインは、Wet'suwet'enの重要な川であるWedzin Kwa(モーリス川)の下を通ります。
Wedzin Kwaは神聖なる水源で、Wet'suwet'enの人々はこの水を飲料水として使用し、この川でサーモン漁することも生計手段の1つでした。
パイプラインは、中にあるガスや原油が外に漏れてしまうことが頻繫に発生しますが、もし、この川にガスが流れてしまえば、先住民が健康被害にあう可能性が高く、生態系や生計手段の1つであるサーモン漁に大きな影響を与えてしまいます。
カナダのトランスマウンテン・パイプラインは1000バレルを超える原油漏れを記録しています。
先住民の人々の土地を収奪し、そこにパイプラインを建設する。その結果、土地や水の汚染から生じる健康被害などの影響がその地域のマイノリティーの人々に対して最も大きく及びます。
これこそが、気候不正義で、この気候不正義を利用して日本企業は利益を得ています。
警察による暴力的な弾圧
コースタル・ガスリンク・パイプラインには、Wet'suwet'enの人々は今に至るまで長年にわたり抗議を続けてきました。
Wet'suwet'enの人々は先祖代々守り抜いてきた土地、川のために強く抗議してきました。
しかし、コースタル・ガスリンク社は Wet'suwet'enの抗議行動により、利益を損害されたとしてWet'suwet'enの人々に対して訴訟を起こしました。
カナダ最高裁判所は、訴えを認め、 Wet'suwet'enの抗議に差し止め命令を出しました。
そして、2019年1月から、最高裁判所の差し止め命令を理由に、カナダ王立騎馬警察(RCMP)の殺傷能力がある武器を保有する、武装した警察隊が派遣され、 Wet'suwet'enの領土(イェンタ)に不法侵入し、平和的に抗議する先住民を繰り返し弾圧してきました。
RCMPによる弾圧は何度も起きていて、1度目は2019年1月、2度目は2020年2月、3度目は2021年9月、4度目は2021年11月18日、5度目はその翌日の11月19日と何度も何度も繰り返し弾圧しました。
武装した警察隊が押し寄せ、Wet'suwet'enの人々をWet'suwet'enの領土から排除するために、6回を超える弾圧を今もずっと先住民に加えています。
2021年11月18日にRCMPの武装した警察隊はWet'suwet'enの土地に侵入しました。
しかし、Wet'suwet'enの人々ははっきりと「NO」と言っているにもかかわらず、領土に無許可侵入し、17人を不当逮捕し、翌日の19日、15人を逮捕しました。
たった2日で32人を不当に逮捕し、その中には、数名のジャーナリストと法的オブザーバーも含まれていました。
そして、2023年3月30日、RCMPは再び Wet'suwet'enの領土(イェンタ)に侵入し、コースタル・ガスリンク・パイプラインに反対する先住民5人を逮捕しました。
私が以前共にアクションした、Wet'suwet'enの指導者(hereditary chief)の娘のジョシーさんも逮捕されました。
逮捕された方の内、2名はケガを覆いました。
ジョシーさんは、警察の逮捕によって、手に軽症であるもののケガを負ったということでした。
その他の逮捕された方は、無理矢理地面に押し付けられ、頭にケガ負ったということでした。
また、2022年3月、RCMPはWet'suwet'enの領土に侵入し、人の敷地内に入り、人々のプライバシーも侵害しました。
敷地内に上がり込んできた数はたった1か月で約900回以上に上ります。
RCMPは日本企業や融資する銀行の利益を守るために、先住民を暴力的に何度も弾圧しているのです。
そして、Wet'suwet'enの人々はカナダの祝日、先住民 真実と和解の日に「和解は死んだ」としています。
Wet'suwet'enとの和解の余地など存在していない、パイプライン建設に融資する全ての企業、日本企業はパイプラインから撤退する必要があります。
先住民女性への大量虐殺とマンキャンプ
多文化主義を謳う植民地国家カナダでは、先住民の殺害事件や行方不明者が、多発しています。
女性の殺害事件のうち、4件に1件が先住民女性の殺人事件です。
カナダ連邦政府が実施した「行方不明及び殺害された先住民族の女性と少女に対する全国調査(MMIWG)」の報告書では、先住民の女性・少女や2SLGBTQ 当事者は、非先住民と比べて、暴力を受ける可能性が7倍高く、殺害されたり行方不明になる確率が12倍高いと報告しています。
これは、植民地主義と植民イデオロギーが根付いた国の行為と怠惰によるものであると多くの先住民が話しています。
この様な出来事はこのパイプラインでも、起きています。
Wet'suwet'enの領土の中もしくは、その付近では、先住民女性の行方不明、もしくは殺害されており、パイプラインとの関係性が疑われていました。
MMIWGの最終報告書では、この地域一帯で、資源開発ににより先住民女性への暴行が以前と比べて、増加しているという結果が報告され、多くの先住民女性が不安の声を上げています。
日本企業はこのコースタル・ガスリンク・パイプラインに融資することで先住民への大量虐殺に加担することになるのです。
また、マンキャンプが先住民女性及び2スピリット当事者に対しての暴力を増加させています。
マンキャンプとはパイプライン労働者たちが一時的に住む施設でそこにはほとんど男性しかいないため、マンキャンプと呼ばれています。
MMIWGの最終報告書は、マンキャンプによる暴力増加及びそれらの地域における性産業活動の活発化を指摘しています。
性行為の強制やパイプライン建設に反対する先住民女性をいきなり殴りつけるなどの暴力行為が行われています。
多くの先住民がマンキャンプによって、先住民女性・少女が殺害、行方不明になっているのではないかと不安の声を上げています。
Wet'suwet'enのデリーさんは、この1年でマンキャンプに男性労働者たちが埋め尽くしただけではなく、CGLの建設現場に最も近い町のヒューストンのホテルに溢れかえっていることを発見しました。地元の先住民女性が危険に晒されるのではないかと心配しています。
通常ならマンキャンプがあるので、ホテルに行く必要がないのだがホテルに溢れていることは非常に恐ろしいことです。
デリーさんは、「彼らは単なる労働者ですが、警察という後ろ盾があるので、怖いのです。」と話しています。パイプライン建設のために労働者たちが領土に入る際、警察が護衛に入るようになったことを例に上げています。
2018年、デリーさんの従妹に当たるフランシスさんは、パートナーとキノコ狩りに行ったきり行方不明になりました。
フランシスさんは、先住民女性行方不明で悪名高い、ハイウェイ16、別名 涙のハイウェイ付近でキノコ狩りをしていました。
そのことから、パイプライン建設労働者もしくは、化石燃料産業の関係者による行方不明の可能性が高いと判断できます。
RCMPは企業の利益を守るために、膨大な金額の資金を出して、警察隊で弾圧するのに、行方不明の先住民はたった5日間の捜索しかしなかったのです。(捜索は通常なら10日間)
また、パイプライン建設が始まって以降周辺地域の治安が急激に悪化しています。
これは非常にブームタウン(突然の繁栄にわく町)の状態に似ていて、カナダやアメリカでは、ブームタウンが発生するとその町全体の治安悪化や暴力の割合が増えるということが起きやすいのです。
2021年1月、CGL建設現場から最も近いヒューストンでは、別の先住民女性が男性に誘拐された後、殺害されています。
また、ヒューストンでは、麻薬過剰摂取によって、救急車に運ばれた割合が増加傾向にあります。
マンキャンプが治安悪化に大きく繋がっています。
このパイプラインに融資する日本企業は利益を上げるために、先住民へのレイプ、暴行、行方不明、殺害に加担しているのです。
世界中での抗議
私たちはコースタル・ガスリンク・パイプラインに融資する様々な銀行や企業をターゲットに抗議してきました。
それらの企業を止めるためにタートルアイランド(北アメリカ大陸)のみならず、イギリスや日本でもWet'suwet'enに連帯したアクションが行われました。
日本では、金沢、福岡、名古屋などの都市で三菱UFJ銀行(MUFG)に対してパイプライン事業から撤退することを求めました。
ロンドン、ニューヨーク、バンクーバー、福岡では、6月29日に世界同日アクションが行われました。このパイプラインに投融資する企業である、三菱UFJ銀行、Royal Bank of Canada、KKRをターゲットに抗議しました。
また、KKR&CO社をターゲットに2020年2月若者たちがWet'suwet'enに連帯し、投資撤退を求めて直接行動を起こしました。
先住民へのジェノサイドと領土収奪で利益を得る企業を大きく問題を可視化した一大抗議行動でした。
私たちは、環境を汚染し、領土を奪い、ジェノサイドを行う企業達に強く強く抗議する必要があります。
MUFGの対応
8月3日にFridays For Futureは、CGL事業に融資する三菱UFJ銀行の金沢支店、福岡支店、東京本店で抗議を行いました。
Fridays For Future Fukuokaは福岡支店で、抗議を行いましたが、三菱UFJ銀行側は要望書を受け取りを拒否しました。
それだけではなく、三菱UFJ銀行本社から支店側に対応しないようにと通達が行ったとのことでした。
また、6月29日の世界同日アクションのロンドンでは、三菱UFJ銀行にもアクションが行われましたが、三菱UFJ銀行側がまたもや要望書を受け取らずに、なんと、門前払いまでされました。
非常に不誠実な対応をされました。
福岡では、6月29日だけ三菱UFJ銀行側は要望書を受け取りました。
私たちは、要望書にCGL事業から撤退を求めると共に7つの質問も入れました。
この7つの質問に三菱UFJ銀行側は、このように返答しました。
三菱UFJ銀行側は私達がした質問を回答を拒否しました。
また、「顧客の環境・社会配慮が、予想されるリスクまたは影響に比べて十分とは言えない場合には、ファイナンスを実行しません。」と三菱UFJ銀行側はメールに書いているが、これまでの話のようにWet'suwet'en指導者達の同意を得ずにWet'suwet'enの領土を通り、既にパイプライン建設によって、Wedzin Kwaに大量の土砂や堆積物が流れ、生計手段の1つであるサーモン漁に大きな影響を与える可能性があることから、環境・社会配慮があったとは到底言えません。
全く中身のない内容の返答でした。
先住民 Wet'suwet'enが大きく被害に合い、領土を奪われ、生計手段の1つであるサーモン漁まで影響を与えるパイプラインに融資し、不誠実な対応と中身のない返答をした三菱UFJ銀行には今後も更に強く強く抗議する必要があります。
この記事を読んだあなたへ
先住民がジェノサイドや暴力を受けているこのパイプラインに融資する日本企業を私達は絶対に許してはいけません。
このパイプラインに融資する三菱UFJ銀行をパイプラインから撤退させるために、あなたの行動が必要です。
あなたの家の近くにある三菱UFJ銀行の支店で抗議が非常に重要です。
抗議に参加してください。
本当にこのパイプラインを止めたいと考えている方、どなたでも大丈夫です。
私にご連絡ください。
Fridays For Future Japan 気候正義プロジェクトのメンバーにつなげます。
連絡先 : bekkufeifanl@gmail.com
また、気候正義プロジェクトはメンバーも募集しています。
私達は、様々な方法を使用して問題の告発をして、勉強会をして高め合い、抗議行動をしています。
世界中では、日本企業が関わる汚染事業は沢山あります。
共に問題を告発して、抗議行動を起こしませんか?
参加したい方、詳細はこちらの公式サイトまで!!! ↓
https://www.fffcop27.org/blog/organizerswanted
最後に
さらに今回の内容をより詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひお読みください。
コースタル・ガスリンク・パイプラインの建設による、人権侵害とジェノサイドは日本企業も融資することによって、さらに深刻化しています。
多くの企業たちは自分たちの利益のために人々を貧困に陥れ、人々を殺しています。
SDGsを掲げていながら、人々を殺し、気候変動を進めています。
日本企業の加害行為とアクションして闘うしか止めることはできません。
私達の未来はどうなるんでしょうか?
今後もこのnoteを通じて気候変動を進める汚染プロジェクトによる危機的な状況の情報や人権侵害の状況などを発信していきたいと思うので、皆さんよろしくお願いいたします。