馬鹿は風邪をひかない。
最近、寝つきが悪い。
連日、朝6時前に目が覚めてしまう。怖いのが、原因が明確に分からないこと。
寝るのも体力がいるので、年齢を重ねると長く寝られなくなるらしい。
それなのか。いや、まだそんな年じゃないだろう。
ここ数日そんな疑問を抱えていたのだが、今日ついに原因が分かった。
”歯が痛い”
以前、治療した右奥歯に痛みがあることに気づいた。いくら寝ぼけていたとはいえ、数日経たないと気づけないとは鈍感すぎる。起きてしまえば、気にならないので無理もないが、それにしても鈍感すぎるだろう。
実は、昔からこういうことが結構ある。
たとえば、車酔い。
幼少期のぶたは車に酔わなかった。
正確には、車に酔うという状態を理解していなかったのである。車に乗ると、お腹のあたりがもぞもぞして違和感があったが、そういうものとして受容していた。そのため、家族で遠出をする時は本を読んだりしていた。
両親は驚いていたが、その意味を理解できていなかった。
しかし、中学生の遠足の時、帰りのバス移動でついにぶたは吐くのである。お菓子に食べていた柿ピー由来のオレンジ色のゲロを今でも鮮明に思い出せる。
この時、初めてぶたは車酔いを自覚した。
「ああ、あの違和感は酔いによる気持ち悪さだったのか。」
そして、車に乗って本を読むことの異常性を正しく理解した。
同様に、ぶたは風邪をひかない。
上記と同じ理論で行くと、しんどいという状態を正しく理解できていないのだろう。馬鹿は風邪をひかないというが、それは理解が及んでいないだけなのである。