![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114031913/rectangle_large_type_2_46a705cca2ca60bd262fe2a70fc8cae7.jpg?width=1200)
オオメダイチドリを助けた話
2020.8.21
Saga,Japan
シギ・チドリたちは、ロシアなど北の国での繁殖を終え
ぞくぞくと中継地である有明海に到着しています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114032319/picture_pc_42fe4b12722c59cc8ebf1fa2449251b0.png?width=1200)
まずはじめに大人たちがやってきて
そのあと、この夏生まれたばかりの子供たちがやってきます。
ぼちぼち子供たち(幼鳥という言い方をします)が増えてきました。
溺れていたオオメダイチドリを助けました。
満潮になるとシギ・チドリたちはカモみたいに海に浮いて
休むことができないので、急いで水のかからない高いところへ飛んで避難します。
ところが、一羽のオオメダイチドリがもう水がだいぶ来ているのに、柵のところを行ったり来たりして全然飛ぶ様子がありません。
柵には網もしてあるので、陸側に流れてくることもできません。
鳥は軽いのでなんとか浮いていますが、
びしょびしょになっていて溺れてしまいそうです。
「あんた、どーしたとぉ?!」
と話しかけてみましたが、なんだか鳥自体もパニクっているみたいです。
こっちをじーっと見ています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114032052/picture_pc_177b633e8a8f9024b5c30248723040bc.png?width=1200)
柵は割と高く私が上から手を伸ばしてなんとか鳥に届きそうです。
でも鳥も私が怖いので左右に泳いで逃げようとします。
困ったなと思っていたら、
柵に引っかかっている子供が砂場で使うような小さいバケツを見つけました。
それをなんとかゲットし
(あとでバケツの裏をみたら「さとう おうが」と名前が書いてありました。
ありがとう おうがくん。君のバケツで鳥を助けたよ。)
柵によじ登り、腕を伸ばして、鳥めがけてバケツを振り
なんとかバケツ内に入れることに成功。
とりあえず鳥を両手で持ち、波が来ない高いところまで持って行きました。
オオメダイチドリを触るのは初めてです。
あんまり国内でもオオメダイを触ったことある人はいないんじゃなかろうか。
やっぱりメダイチドリよりごついなあ。目が大きいなあ。心臓がバクバクやなあ。
と一瞬にして色んな思考が頭を駆け巡りましたが、触って思ったのは
「ガリガリやん」
ほんと、痩せてるんです。
見た感じ羽の異常もなさそうですし、
もしかしたらご飯をあまり食べれなくて飛ぶ元気もなかった・・・?
昨晩、有明海に到着したのかもしれません
何千キロも飛んできて、エネルギーを使い果たし、ご飯を食べる暇もなくいきなり満潮になって潮が満ちてきたもんだから、「なにこれーっ」てなってパニックになったのかも。
仲間はみんな飛んで行っちゃったし、
変な大きい哺乳類(私だ)はいるし、もうだめだー‼
って感じだったのではないかと勝手に想像してしまいました。
陸に放した途端ダッシュで逃げて行ったので、
そのあとどうなったのかは分かりませんが、有明海のカニとかいっぱい食べて、
元気になって旅を続けられたらな。
がんばれよ!