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埼玉県営の水上公園での水着撮影会中止騒動について。その15「県公園緑地協会への公文書開示請求で判明したこと。その2」

さて、水着撮影会の記事の続きです。

その14では埼玉県公園緑地協会に対して請求した公文書開示による資料の検証を行いました。今回の記事はその続きです。


共産党が6/8(金)に申入れを行い、翌日の6/9(土)には朝から指定管理者の本部や県営プールにクレームの電話メールが殺到しました。

6/9(土)には埼玉県知事直轄の知事室長から都市整備部へと「対象の主催者への処分の経緯や状況など」についての確認と報告の指示が下りた様で、公園スタジアム課(指定管理者の管轄部署)から県公園緑地協会(プール指定管理者)へと報告を求める連絡メールが入れられました。

しらこばと公園と川越水上公園からは6月予定の撮影会についての数値の報告が入り、また県公園緑地協会の本部からは処分の状況についての詳細をまとめた表が作成され、公園スタジアム課へと送付報告されました。
報告がまとまったのは6/9(土)の夜20時前後のことでした。

ここまでが前回その14でまとめたところです。


どうやら報告を受け取った後、公園スタジアム課の担当者は「しらこばと公園と川越公園の許可条件」を送る様に電話を入れた様で、上のメールと許可条件が県公園緑地協会から6/9(土)22時31分のタイムスタンプでメールされています。

川越水上公園 施設使用の許可条件
しらこばと公園 施設の使用許可条件

こちらが川越としらこばとの施設の使用の「許可条件」となります。ご覧いただければ分かると思いますが、プールや撮影会に特化した許可条件ではなく、県営公園という「公の施設」の使用許可条件を示すものとなります。

「■■■の●●●●」さんや太田啓子弁護士が熱望したプールの使用許可条件ですが、川越水上公園に関しては上の許可条件のみしか存在しませんので「未成年者(中学生)」の利用を制限する文言は一切ありません。当然ながら。

下に参考までに、6/8(金)の共産党申入れの時点での「しらこばと公園 撮影会開催ルール・許可条件」を載せておきます。

報道などで言われていた「昨年(2022年)12月に策定された撮影会ルール」というのは上の文書の事だと思われます。「しらこばと公園にのみあった」という撮影会ルールというのもこれの事です。

ご覧の通りこちらのしらこばと個別のルールにも「■■■の●●●●」さんや太田啓子弁護士が求める「未成年者(中学生)」を制限する記述はありません。そもそも地方自治法第244条や憲法第21条からしても制限があってはおかしいのですから当然ですが。

そして翌日の6/10(土)午前11時には再び公園スタジアム課が県公園緑地協会へ、水着撮影会で中止要請を行った6主催者を含む「R5年6月開催予定の撮影会」について、それぞれの「撮影者(参加者)数」「被撮影者(モデル)数」「撮影エリアの数」の報告を求めています。

これに対して川越水上公園、しらこばと公園はそれぞれ同日6/10(土)の昼前後に各イベントの数値を報告。公園スタジアム課で同日14時ごろにご覧の一覧表にまとめられています。


役所である県庁では本来は休みである土日ですが、前日金曜日(6/9)の終業後から、土曜日の6/10には県庁公園スタジアム課が指定管理者側に資料の確認と提出を指示していたのはこれまで書いた通りです。

指定管理者の管理担当の公園スタジアム課では6/10(土)に以下の「水着撮影会に関する中止要請の撤回について(通知)」の文書を起案していました。

6/8(金)に県庁都市整備部からの指導の結果、指定管理者より「6月中に開催予定の水着撮影者主催者」へ「撮影会中止」の要請がされたのはこれまで何度も書いた通りです。
状況的にこの「中止の指導」までは県庁都市整備部が「県知事の補助機関」として下した処分であると考えられます

そして「本物の市民」からの苦情が殺到した翌日の6/9(土)には県知事直轄の知事室長から確認の指示が下る事態にまで発展。
都市整備部の上である県知事レベルまで話が行った事が、状況的におそらく「撮影会の中止」から「中止の撤回」へと動いた転換点であろうと推測されます。

知事室長側が先に「苦情の殺到」に気が付いたのか、都市整備部側が「炎上」の状況を知事室へと報告したのかは分かりません。
ですが2か月後に改選を控える県知事に「世論の炎上」の影響を与える事は県庁公務員としては最優先で避けたかったであろう事は容易に推測ができます。

公園スタジアム課(指定管理者の管理担当)が金曜日の終業間際から休日の土曜日にかけて水着撮影会の具体的な数値の資料や開催許可条件などを集めたのは、早急に「中止要請の撤回」の指導を行う必要性が生じたからなのだと思われます。

そして翌日の日曜日である6/11にはご覧の通り、中止要請の撤回の文書が都市整備部の上長に決裁がされています。本来休みの日曜に県庁でこれだけの決裁が迅速に行われた事が異例であるのは一般市民でも容易に分かります。

こうして起案された「水着撮影会に関する中止要請の撤回について(通知)」の文書は6/11(日)中に都市整備部長までの決裁を取り、21時42分のタイムスタンプのメールで県公園緑地協会(指定管理者)へと通知されました。

県庁都市整備部側の視点は一旦ここで区切ります。

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            (場面転換)
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6/8(木)の共産党の申入れによって、同日中に水着撮影会の主催者6者に「撮影会中止」の打診が指定管理者から行われた訳ですが、翌日以降「本物の一般市民」からのクレームが指定管理者の本部や現場のプールの管理事務所に殺到したのは先にご紹介した通りです。

そんな6/9(金)の夕方18時ごろに、騒動の発端であるクレーム主の「■■■の●●●●」さんへは「水着撮影会が中止」という「望んだ結果」の返信メールがしらこばと公園管理事務所所長から送られています。

5月下旬からおよそ2週間にわたって、「近代麻雀水着祭」を開催予定の県営しらこばと水上公園の管理事務所長にクレームを繰り返していた「■■■の●●●●」さん。このメールの回答による「水着撮影会の中止」という戦果はまさに大願成就でありテンションも上がっていたと思われます(※私の主観による推測)

上で述べた通り、「■■■の●●●●」さんへとメールの送られた6/9(金)18時には、すでに県庁スタジアム課が「中止の撤回」要請の為に資料を集めていた時間であり戦況はひっくり返っていました

しかし当然ながら「■■■の●●●●」さんはそんな状況の逆転など知る由もなく、テンションアゲ♂アゲ♂で6/11(日)の朝9時にメールを返信しています。
既に公園スタジアム課では「中止の撤回」の文書が起案されて部内の決裁に回されていた時間ですが、以下がそのメールの内容です。

(註:画面レイアウトの為一部文章の文字を移動しましたが内容に改変はありません。)

これまでのクレームメールでは「なぜ中学生の出演が絶対悪だと理解しないのか」と詰問口調のメールや電話でしたが、「水着撮影会の中止」という結果が出た事で「■■■の●●●●」さんは「『未成年者の出演』について県側が非を認めた」という認識となった様です。
この6/11(日)のメールの内容はそのほとんどが、県や指定管理者に対して「未成年の出演」について「違反であった」という宣言を求め、水着撮影会全体に問題があった旨を県が認めることを要求する内容となっています。
あいかわらずの「中学生」「未成年」を連呼する内容です。

メールの中で「■■■の●●●●」さんは「ルール違反をしていない撮影会」の反証として「今年もやってきました!三角ビキニ、変形水着、Tバックやりアライズ・バルフェット(後略」のイベントを例示していますが、これは6/17(土)にしらこばと公園で開催予定だった水着撮影会「Gスタ SWIM FETISH POOL」を指すと思われます。

「■■■の●●●●」さんはこのGスタのイベントに対して「もとから許可すべきではなかった」と述べ「漫然と許可条件違反行為を許し続けてきた」ので
「不明を恥じる」見解を述べ県と指定管理者から「なるべく早めに公式見解を公表」しろと要求しています。

ちなみに弁護士とみられる「■■■の●●●●」さんは6/11時点でしらこばと公園の許可条件内容を知らないのに「許可条件違反行為」と断じています

また、その次に言及している「ビニールプールで遊ぶ小学3年生」のくだり。このメールは6/11(日)9時54分に送信したものです。

こちらは太田啓子弁護士が6/11(日)7時39分に投稿したTweet。

近い時間でほぼ同じ内容の主張を「■■■の●●●●」さんと太田啓子弁護士は述べていた、という事実が分かります。

続けて「報道によれば、近隣の民間プールではこの種の撮影会は最近行えなくなっていた」というくだり。

報道により、西武園ゆうえんちのプールが撮影会に貸し出さなくなっている事に触れた太田啓子弁護士の6/11(日)のTweet

メールの末尾では「■■■の●●●●」さんは「今回の件については、県の男女共同参画課にも情報提供しています。」と記しています

ちなみに埼玉県庁の県民生活部男女共同参画課が開催している「With Youさいたまフェスティバル」の2023年(令和5年)2月に開催された第21回大会で講演会に招聘されていたのは太田啓子弁護士です。

まあ、まさかしらこばと公園へと送ったメールの内容が公文書として衆目に晒されるとは「■■■の●●●●」さんは微塵も思っていなかったのでしょうが、油断のし過ぎであまりにも太田啓子弁護士と文章の内容が被りすぎています。

この6/11(日)には指定管理者の管轄の都市整備部では「水着撮影会の中止処分」の撤回を指導する指導文書が起案されている真っ最中でしたし、知事直轄の知事室では翌日に行われる「県知事定例記者会見」で言及する「水着撮影会の中止処分」の「撤回の指導」を行ったという内容の会見資料作成の真っただ中だったはずです。

しかしそんな事はつゆ知らずの「■■■の●●●●」さんが上機嫌だったと推測され、明けた6/12(月)未明にもしらこばと公園管理事務所の所長にメールを送ってしまいます。

数時間後の知事会見で奈落に突き落とされるとはつゆ知らず、勝利者としてご機嫌でメールをした様子が目に浮かぶ内容ですが、送られたしらこばと公園管理事務所も県公園緑地協会も県庁もすでにその立ち位置には立っていません

県庁も指定管理者も「水着撮影会中止の撤回」「今後も水着撮影会は継続」という方針で動いている真っ最中なので、すでに「■■■の●●●●」さんについてはどうでもいい状態となっています。
という訳で県庁方向へと神経を尖らせて対応を行っている最中でしたので、しらこばと公園管理事務所所長は「■■■の●●●●」さんのメールに一昼夜気が付きませんでした

週が明けた翌日6/12(月)に埼玉県知事の定例記者会見で、大野知事は「水着撮影会ドタキャン」に対して是正すべく「中止の撤回」を指導した旨を表明します。

夜が明けたらいつの間にかに敗走状態となっていた「■■■の●●●●」さんと太田啓子弁護士はお通夜モードへと突入する訳ですが、区切りがいいのでこのあたりで一旦記事を切りたいと思います。

まだ公文書はたくさんあるのですが、個別のプライベート的な内容があったりもするのでちょっと整理と精査が必要となります。
またここまで状況を整理したことで、新たな開示請求や働きかけの準備もしないとなりませんので、続きについては少々お待ちください。


では。

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