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鴻巣市・旧笠原小学校での「制服・浴衣撮影会」の件についての分析と考察。その2。「犬笛」に踊る者たちに見る「近代麻雀撮影会」キャンセルへの背景 その1。
さて、鴻巣市の旧笠原小学校校舎(鴻巣市の市有施設)で近代麻雀主催の「制服・浴衣撮影会」についての検証記事の続きです。
事案の「事の起こり」についてまとめたその1はこちら。
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こちらは埼玉県鴻巣市の鴻巣市議会で市議を務める西尾綾子市議です。
旧笠原小学校での制服・浴衣撮影会についてフロントに立って言及をされている方ということで、この方の周辺を解析する事で、今回の近代麻雀撮影会騒動について、その背景を整理したいと思います。
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こちらは西尾綾子市議が2024年(令和6年)8月9日の午前11時頃にXに投稿したポストです。
その1で説明しましたが、このポストは恐らく西尾市議らが鴻巣市役所へ「近代麻雀への旧笠原小施設貸し出し処分の撤回」を申入れ、鴻巣市に「(施設貸し出しを)断る理由が無い」と却下された直後に投稿されたものだと思われます。
近代麻雀の撮影会は8/13からの開催ですので、ポスト投稿時にはまだ4日前の状況です。しかし西尾綾子市議はポストの最後で「市側は業者に校舎の使用許可を出すべきでは無かった。」と「もう終わった」かの様な書き方で締めています。
市側が「施設使用許可撤回」を認めない、すなわち近代麻雀撮影会は予定通り開催され、西尾市議らは「ミッションに失敗」した状況、と考えるとこの書き方には得心が行きます。彼女の中では終わってしまったのでしょう。
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西尾綾子市議は社民党の市議ですので、ご覧の通り政策には「LGBTQ」「社会的弱者」などの文字が並び、「女性を取り巻く問題に取り組みます」とは書かれています。
しかしながら西尾市議はこれまでの活動ではいわゆる典型的な「フェミニズム」活動はほとんど見られませんでした。リベラル左翼系議員として、フェミニズムに賛同の立場ではあるのでしょうが、少なくともこれまでの彼女の視野にはあまり入っていなかった、と思われます。
そんな西尾市議が8/9に唐突に「近代麻雀」の撮影会について言及をしたのです。これには当然「何らかのきっかけ」があったのだ、と考えるのが自然でしょう。
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こちらは西尾綾子議員が公式ページで公表をしている経歴です。
大学卒業後は母校職員を4年ほど勤め、その後10年余りを「非正規労働者」として企業への派遣社員として過ごされた事が分かります。
40歳ごろにそれまでの派遣社員から「文字起こし」の在宅勤務となっていますが、派遣社員にはいわゆる「年齢の壁」というものがあるので、契約の更新が無かったのかもしれません。
派遣社員時代の2006年(平成18年)ころからNPO法人「スープの会」でのボランティア活動に参加、と経歴には書かれています。
「スープの会」は1994年(平成6年)から新宿でホームレスへの路上訪問活動を行っているボランティア団体です。NPO法の施行が1998年(平成10年)ですからそれ以前からの団体ということになり、老舗のボランティア活動団体であると言えるでしょう。
「孤立・孤独支援」「社会的包摂」といった昨今のNPO関連ではおなじみのフレーズの活動を行い、公金の補助による社会事業を行っている団体で、「老舗」であるが故にこの団体の活動から社会事業に目覚めたという人が何人も居る、というボランティア団体です。
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こちらはそんな「スープの会」出身の社会事業家である藤田孝典氏の2016年のXのポストです。
藤田孝典氏は、主に埼玉県内での「ホームレスや生活困窮者支援の活動」を行っていたNPO事業家でした。そのホームレス支援事業では藤田氏は、市からの「住宅補助」の他や「ホームレスから共益費の徴収」で粗利を挙げていた他、生活保護申請に帯同すると「一件4万2千円」のサービス料を徴収していたことが明らかとなっています。
こうした手法は「貧困ビジネス」であると批判を受け、参議院総務委員会で具体名を挙げられ質問される、などの結果、藤田孝典氏は支援NPOの代表理事を辞任する羽目となっています。(理事としては未だ残留)
また藤田孝典氏は「インターネット上で積極的に声を上げる活動家」としても知られる人物で、貧困問題の他リベラル系の話題に積極的に発言を行っています。
しかしながらその発言の「底の浅さ」が度々批判を受けており、彼と反対意見を持つ人々は元より、「彼が擁護したはずのリベラルサイド」からもしばしば批判を受け疑問を呈されている、という現状があります。
鉄道なら30分で東京という「中央」に行ける土地に居ながら、なぜか「埼玉県の社会事業家のビッグネーム」として振舞っている藤田孝典氏ですが、「スープの会」への参加は大学2年生から4年生の頃、と自身で語っています。計算すると2001年(平成13年)から2003年(平成15年)頃でしょうか。
鴻巣の西尾綾子市議が「スープの会」に参加していたのは2006年(平成18年)から2014年(平成26年)ですから、スープの会の活動を藤田氏と共にしたことは無さそうです。
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ですが、藤田氏は「埼玉県で貧困事業を手掛ける社会事業家」であり、また西尾市議にとっては同じ「スープの会」出身の先輩でもあります。
ご覧の通り藤田孝典氏のXのポストを西尾市議がリポストする姿も何度も見られますので、少なくともシンパシーは感じていると思われます。同じ埼玉ですので接点があってもおかしくは無いでしょう。
経歴によると西尾綾子市議は、市議になる前の2015年(平成27年)より「伊達判決を生かす会」に参加し、2019年(令和元年)より事務局長を務めています。
「伊達判決」というのは在日米軍立川飛行場(立川基地)の拡張反対の為に1955年(昭和30年)より起こった、新左翼主導の住民運動(砂川闘争)に係わる裁判の一審判決の事です。
砂川闘争によって米軍基地の拡張を阻止した活動家たちは、成田空港の三里塚闘争へと転戦し、警察機動隊との衝突を繰り返したと言われています。「砂川闘争」は成田空港反対の過激派運動のいわば「雛形」といえる運動でした。
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埼玉県民的には、成田空港の三里塚闘争の残党にさいたま市の東北新幹線脇に敷設された「ニューシャトル」の羽貫━内宿間の延伸を妨害され、機動隊と衝突して完成が8年遅れた件が記憶に残っていますが、こちらは余談です。
そして興味深いのが、経歴の一番下に書かれている
「生活クラブ埼玉 鴻巣支部委員(2021年4月~2023年3月)」の記述です。「生活クラブ」は生活協同組合として組合員に商品を提供する組織ですが、「代理人運動」として地方自治体に議員(代理人)を送り込む政治活動を行っています。
西尾綾子氏はその生活クラブの「支部」(埼玉県全体の「単組」、各地区の「ブロック」の下の市町村単位に設置される)の委員を2年務めていたという事になります。
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この「生活クラブ埼玉」が今年の3月末まで埼玉県議会へと「埼玉県市民ネットワーク」として送り込んでいたのが辻浩司・元埼玉県議会議員です。
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昨年の「水着撮影会」の騒動では、共産党埼玉県議団と並んで埼玉県庁に対して「問い合わせ」を行っていたことを当noteで明らかにした事から、水着撮影会のキャンセル騒動に関心があった方々はご存じの名前だと思います。
元々生活クラブの政治運動が社民党から分派派生した運動であるという経緯もあり、また辻󠄀県議自体が社民党から推薦を受けていたなど、生活クラブと社民党との親和性は非常に高いと言えます。
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昨年秋の埼玉県議会での「留守番条例」の一件では、辻県議(当時)が「反対派の先鋒」としてテレビなどに出演をしていましたが、ご覧の通り西尾市議も辻県議(当時)のFacebook投稿をシェアするなどしていました。
西尾市議と辻󠄀県議(当時)に直接の面識があったかどうか、は分かりませんが、見ての通り接点は確実にあった、という事になります。
まあ西尾綾子市議の経歴を見ると、非正規派遣社員が「ホームレス支援」のボランティア活動を契機に社会活動にのめりこんで行き、恐らくは周囲の影響もあって社会活動から「憲法9条」や「反戦」といったリベラル活動、そして左翼活動家へと仕上がる様子が見て取れます。
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こちらは2020年(令和2年)に日刊ゲンダイに掲載された記事です。「鴻巣の明日を考える市民の会」として西尾綾子氏の名前が記事に書かれています。
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こちらは2022年(令和4年)に鴻巣駅前でウクライナ侵攻に関する「戦争反対」のスタンディングを行う西尾綾子氏の様子を報じる毎日新聞埼玉版の記事です。この通り「左翼活動家」として鴻巣で活動を行う姿が記事や記録などに残されています。
そして2023年(令和5年)4月23日執行の鴻巣市議会選挙では社民党の公認候補として選挙に出馬する事となります。それまで鴻巣市では社民党は中野昭市議が3選をして市議を務めていましたが、次回選挙では78歳という高齢となる事から社民党後継候補として西尾綾子氏に白羽の矢が立ちました。
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定数24に対して26名が出馬した市議選では、西尾綾子氏は1884票を獲得し第7位での当選を果たします。
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選挙戦ではご覧の通り「埼玉フラワーデモ」の主催の野田静枝氏も応援に駆けつけていました。
「フラワーデモ」と言えば群馬・草津町の元町議による虚偽レイプ申告事件が記憶に生々しいですが、西尾議員も社民党の議員ということで当然ながらフラワーデモとはご覧の通り接点を持っています。
西尾綾子・鴻巣市議が市議に当選するまでの経歴を整理したところで結構な字数を要してしまいました。
本筋としては、この後西尾綾子市議(と共産党市議)が 「『旧笠原小学校』とどのような接点を持っていたのか」についてを整理したかったのですが、字数の関係でその2へと分割したいと思います。
今回はとりあえずここまで。
では。