詩17

空気が乾いて、鋭くなる紙。
手のひらに引かれる赤いライン。
それは毎日、毎日増えて、
いつか真っ赤になってしまう。
そんな不安を抱いている。
でも、それは不思議なもので、
気がついたら消えている。
後ろの方から消えていく。
赤いラインを見つめると、
名状し難い息が漏れる。
それでも今日も走り出す。
痛みと共に走り出す。

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