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<MBTI>早熟なタイプと晩熟なタイプを徹底解説する
前回の記事でS型が早熟、N型が晩熟ということを述べたが、思いつきで書いた記事なので結構雑多な内容だった。より体系化して今回は早熟なタイプと晩熟なタイプについて論じてみたいと思う。
結論から言うと、S型とP型は基本的に早熟寄りである。N型の素養を伸ばすのには時間がかかること、J型のほうが長期計画に優れていることが理由だ。TF軸に関してはなんとも言えないので個別の解説に持ち込むとする。IE軸も結構微妙である。
かなり早熟なタイプ
ESFP
おそらく全タイプで最も早熟なタイプはESFPだと思う。小学校を思い返してみれば良い。たぶんみんなの輪の中心に立っていたのはESFPだったはずだ。リーダー役に限ると別のタイプであることも多いが、一軍の集団全体を規定していたのはESFPの価値観だったはずである。マイルドヤンキーはESFP的な集団の典型例だ。
S型全般に言えることだが、ESFPの強みは誰から教わることなく、もともと備わっているものという印象である。特に若さとの相性が良い。筆者の見解でしか無いが、SF方面の能力は最もピークが若いと思う。SF型の能力に長けた老人はあまり見たことがない。たぶん女子高生が一番SF型の素養が要求されるのではないか。こうした環境で優位に立つのは例外なくESFPである。
ESFPは環境適応能力が高いので、裏を返すと所属環境に依存するところがある。ぶっちゃけて言えば出自と大学受験で人生がほぼ決まってしまう可能性が高い。ESFPは就活に失敗することは考えにくいし、結婚や家庭に関してもかなり適性があるタイプである。出自と大学受験で乗るべきレールが早期に確定し、その後は順調に人生が進んでいく。レールを外れたり、やりたいこと探しで右往左往している例はあまり知らない。
ランダム化要因としての大学受験の影響は結構馬鹿にできないと思う。S型が案外学歴にこだわったりするのも、人生のレールを選別する上で重要だからではないかと思う。N型の場合はレールを外れてしまったり、独創的な方法で逆転するものも多く、学歴は称号に過ぎない。
ISFP
基本的にESFPと大きく変わることがない。初期値でリードし、その後にレールに乗っていくはずだ。基本的にその場その場で適応していくタイプであり、長期計画や一発逆転を狙うというタイプではない。ただESFPと比べるとこだわりが強い傾向があるので、独自路線で後から輝くという可能性もあると思う。また、若い頃に必ずしもリードしているわけではなく、一軍というよりはそのカーストにも存在するフォロワーという印象である。
早熟であるということはリスクもある。ISFPは初期値の獲得で躓いた場合、あまり逆転できるイメージはない。どちらかと言うと「一発逆転」系の詐欺に騙されるタイプが多いのではないか。
ISFPにとって重要なのは婚期を逃さないことではないかと思う。ISFPの幸福は家庭形成で容易に得られる一方、独身ISFPの生きがいはあまり多くないのではないか。ギャンブルにハマるなど、いい方向には行かないイメージである。
早熟なタイプ
ESTP
ESTPも早熟なタイプだ。小学校とか中学校においてはそれなりにエンジョイしていたタイプが多いだろう。ただ、ESFPと比べるとESTPはそれ以降も伸びしろがある。大人になると中心的な価値観が友達から金に変わるからだ。ESFPの青春は小中高辺りに重点が置かれていて、大学では割とおとなしいことが多い。一方、ESTPの場合はむしろ大学で飲みサー系陽キャをやっているイメージである。一定数は女関係でやらかす。
ESTPの場合は早熟でもあるのだが、社会に出てからも高い位置で能力値をキープしている印象である。ESTPの素養は仕事でも生きることが多い。中年になってからの伸びは今ひとつかもしれないが、日本の伝統的な企業においては年功序列や終身雇用のレールが敷かれている事が多く、ESTPはそれなりに出世すると思う。仮に大企業的なキャリアを進まなかったとしても、自営業だろうが中小だろうがESTPの生きる場所は無限に存在する。
ESTPは安定した出力を発揮するが、最大のリスク要因は犯罪ではないかと思う。リスク愛好的で金や女に目ざといので、やらかしてしまうことがある。世界一成功したESTPであるトランプ大統領も、スレスレのところで生きている。
ESFJ
ESFJもどちらかと言うと早熟なタイプである。ESFPと根本的なところはあまり変わらない。出自と大学受験で大体人生のレールが決定する事が多い。そして社会に出てからはかなり安定して人生を進める印象である。男女問わず就活や結婚への適性はかなり高いと思う。
ESFJをESFPより後ろにずらしたのは、SJ型の特性が猛威を振るうのが社会人になってからだ。ESFJは家庭形成との相性が良く、価値観の軸になるのは基本は家族である。結婚した後は良き父・母になることは間違いない。個人的には祖父母ロールとの相性も良いと思う。そういう意味では持続力もかなり高い。
全タイプで最もダウンサイドリスクが少ないのではないかと思う。
ISFJ
ISFJも基本的には早熟タイプである。コツコツ真面目に勉強するタイプが多いが、大学受験適性がそこまで高い印象はなく、どちらかというと中学校によくいる真面目な女子というイメージだ。
基本的な性質はESFJとあまり変わらない。キャリア面でのこだわりはそこまでなく、結婚して安定した人生を歩んでいく印象である。ISFJ的なタイプの場合、伝統的な日本社会との相性はかなり良く、JTCに就職した方が良いタイプだ。外資系はオススメしない。とにかく安定が第一である。
真ん中くらい
ISTP
SP型は基本早熟なのだが、ISTPに関してはやや晩熟寄りではないかと思っている。ISTPはS型の中ではかなりこだわりが強く、INTPに近い特性を持つからだ。スポーツを考えても、小中辺りまでは運動神経でESFPが活躍するが、アスリートまで行き着くのは強烈なこだわりを持つISTPやISTJである(競技による)。
ISTPは職人ともいわれるように「S型のマニア」という感じである。したがって、技能系の職種など、長期間を掛けて極めることのできる物事に打ち込みがちだ。金銭への興味は強いだろうが、ESTPのような見るからに景気の良いタイプというよりも、服飾品や盆栽などに金をかけたいといった性向で、中高年以降に金の余裕ができた時のほうが楽しめるものが多いのではないかと思う。
レールの上に乗るタイプかというと、これも微妙で、趣味のサーフショップを経営するのが夢だったりする。この手の目標は短期的な思いつきでは不可能なので、必然的に晩熟になりがちだ。
ESTJ
ESTJは小学校というより、中高で部活が始まった辺りから本領発揮というイメージである。特に高校くらいから顕著だ。運動神経に依存していたESFPが、熱心に練習しているESTJに勝てなくなってくるからだ。
ESTJはまさに体育会系そのものであり、スポーツをやっていた率がかなり高いと思う。ただ、ISTPのようにアスリートを目指したり、スポーツ用品店を開くかというと、そうでもない。どちらかというと体育会系採用で大企業に就職し、出世していくタイプである。
ESTPと同様にESTJの能力のピークも比較的早期に伸びるが、特筆すべきはその優れた社会人適性により、社会に出てからもかなり強いということだ。持続力という観点ではESTPに負けずとも劣らない。ESTJは社会人的な間合いが求められる場所には全て適性があるので、最高値をキープし続ける印象である。
ESTJの弱みは老害化しやすいことかもしれない。ただ、日本企業においては年功序列や論功行賞が盛んなので、ESTJは順調に出世していく。社長にはなれないが、部長にはなれるタイプである。そういう意味では高校生から役職定年くらいまで安定して出力を出せるタイプかもしれない。ただ、会社に依存しているタイプなので、私生活や定年後は結構厳しいと思う。
ISTJ
ISTJは幼少期にあんまり能力を発揮できるタイプではないと思う。むしろつまらんやつとかガリ勉などと思われることが多いかもしれない。
ISTJが一気に評価されるのは社会人になってからである。ISTJの適性はESTJほどではないかもしれないが、社会人には相性が良い。安定した出力が期待できるので、つぶしが効きやすいタイプと言えるだろう。ただ、それでも若い頃の出力ではESTPやESTJに負けてしまうことも多い。地道な積み上げが重要なタイプである。
ENFP
ENFPは基本中高よりも大学時代のほうが青春を楽しめるのではないかと思う。更に言うと社会人になってからも青春がある程度持続しているタイプという印象だ。ENFPは魅力的でモテるタイプが多いと思うが、その特性が評価されるのは特に大学生〜30代辺りではないかと思う。ESFPの女子がギャル系とか青春系なのに対し、ENFPの女子は社会人になってからキラキラした人生を送っているような印象である。女性のほうがわかりやすいが、男性もたぶんそうだと思う。
そうなる要因は色々あるが、一つは社会人になるとES型のコミュニケーションより、EN型のコミュニケーションのほうが使い出があるというのが挙げられるのではないか。社会人は異なる立場の人間とのコミュニケーションが求められるし、N型は社会人になったくらいに知識や経験が形になり始めて、他者交流が得意になるようだ。ESFPの交友関係が高校辺りで更新されなくなるのに対し、ENFPはそのような制限がなく、無限に交友関係が広がっていくイメージである。
ENFPの弱みはロングタームの積み上げに向かないことである。これはNP型全般の弱みでもあるが、特にENFPに顕著だ。その場の思いつきで人生プランが二転三転することも珍しくない。NJ型とは異なり、「今を生きている」雰囲気がある。戦略家というよりロマンチストだろうか。ただ環境適応能力はかなり高いので、そこまで問題になることはないだろう。
言ってしまえば社会人リア充ということか。noteによくいるキラキラ系女子はENFPがマジョリティだろう。ENFPの特性は老年期においても変わることはなく、後半戦にも強いと思う。なんだか良くわからないけど、楽しそうな人たちだ。
晩熟なタイプ
ENTP
ENTPは「うるさいオタク」である。陽キャではない。中高時代にはそこそこ適応しているものもいるが、やはりENFPと同様に本番は大学以降だと思う。なぜか楽しそうな辺りはENFPと同じだ。
基本はENFPとあまり変わらないのだが、ENTPの場合は遥かに達成志向が強い。ENFPがただロマンを楽しんでいるのに対し、ENTPは一応は形にしようとする事が多い。ただ、P型の常として、長期間の修練を怠る時があり、この場合はNJ型に敗北してしまうだろう。ENTPはとにかくコロコロ分野が変わるイメージである。物理学科→金融→IT→学習塾経営→出馬、みたいな感じだ。
ENTPのアイデアが尽きることはなく、年齢の影響も受けているイメージはない。ただ弱みとして、組織の下っ端としての能力は今ひとつであるというものがある。IN型ほどダウンサイドリスクは高くないが、伝統的な日本企業との相性が良いとは言えず、独自路線での成功を追い求めるイメージである。
余談だが、ENTJを名乗っている人の中には結構な割合でENTPが混じっていると考えている。ENTP=起業家と言われるが、いざ起業してみると時間を守ったりと自律性が問われるため、J型と判別されがちである。ホリエモンとか指原莉乃とか、筆者にはENTPにしか見えないが、ENTJと判断する人もいる。裁量権の多い立場を手に入れたが故にJっぽい言動が目立つのかもしれない。
INTP
INTPは正直中高時代はあまり期待しないほうが良い性格タイプだろう。基本的に不遇である。N型の素養が生きるのはかなり遅くなってからなので、INTPは後半戦に勝負をした方が良いタイプであることは間違いない。
ただ、ENTPと同様にINTPもやはり長期的な計画や努力を怠る傾向があり、この点でNJ型に差をつけられている印象だ。また、出世との相性もあまり良くはなく、どちらかというと専門の中に居場所を求めるタイプである。というか、出世競争といってもしっくり来ないのではないか。
INTPの場合、社会人になってからの方がコミュ力は高いと思う。一方、会社員に適応できないというダウンサイドリスクをかなり抱えているタイプでもあり、不安定な出力と言えるかもしれない。また、日本社会はS型に向けて作られているところがあり、早期に優位性を発揮してレールに乗ったもののほうが優位であることが多い。ようやく頭角を表したとしても、大手企業で出世コースに乗っているESTJにはなかなか追いつけないかもしれない。INTPにとってとにかく大事なことは自分が勝負できる専門を見つけ、後半に伸びる余地を残しておくことである。
かなり晩熟なタイプ
ENTJ
ENTJは中高辺りで目立っているときもあるが、そんなところにピークはない。ENTJは大学辺りから次第に目立ち始め、社会人になってから他のタイプを抜き去り、50代辺りにピークが来る印象である。ENTJの性質が強い業界の一つが政治家だが、政治家の場合は30代くらいまでは下積みであり、そこから70代にかけてが勝負だ。
NJ型の中でもENTJは結構出力が安定している印象であり、20代の間は目立たなくても、着実にキャリアを進めている。長期的な戦略眼もちゃんと持っている。40代以降に表舞台に立てるように、着実に駒を進めているだろう。
リスク要因としてはその出世欲の強さが仇となって周囲の反感を買うことである。日本企業のような村社会ではこのようなタイプは嫌われることがある。また、ENTJの欲しがる少ない椅子を結構INTJやESTJに取られたりもする。ENTJは最強かもしれないが、無敵ではないと言えるだろう。
ENFJ
ENFJも同様に晩熟なタイプだと思う。中高時代にENFJがあまり活躍できる場所はないのではないか。なんとかスピーチコンテストに出ている高校生という印象がある。大学辺りからキラキラ系にカテゴライズされていくイメージである。また、ENFPと同様に自分探しの留学が好きそうである。
ENFJは女性ロールだが、中高時代に青春している印象はあまりない。社会人5年目辺りから採用パンフレットに乗り出すタイプという偏見がある。ENFJ女性はキャリア志向が強いので、どう考えても華はティーンではなく30代である。下積みには時間がかかるのだ。
ENFJの場合は偏見だが後進の育成が好きそうなイメージがあり、後半戦になったほうが面白い仕事ができるのではないかと思う。
INTJ
INTJも典型的な晩熟タイプである。小学校ではむしろ浮いていた事が多いのではないか。中高時代もあまり浮かばれないのではないかと思う。
INTJは大学辺りから芽が出てくるが、まだまだ本番ではない。研究者など、INTJとINTPは好みが被ることが多いが、INTJのほうが勤勉なので、実際に成功を掴む事が多い。ENTJに擬態するタイプもおり、これまた大組織の幹部になりがちである。医者とか弁護士のような専門職も多く、30代以降は本当に強いと思う。瞬発力でESTPには負けるだろうが、長期間に渡るコツコツとした積み上げによって気がついたら早熟タイプの追いつけない位置まで逃げ切っているイメージである。渡辺恒雄のように長年ドンとして君臨しているものも多く、独特の妖怪のようなオーラを放っている。70代のESFPは昔やんちゃだった老人という感じだが、70代のINTJは凄まじい威圧感があったりする。
晩熟型の弱みは初期に致命的なつまづきをしてしまうと、積み上げが困難になるということである。アドリブで立ち直るSP型に対して、NJ型は脆弱性が高い。ある意味、晩熟型は前半戦で致命的なミスをしないように守りに入らなければならないのである。
INTJの場合はレールを外れてもリカバリーできる能力を持っている人も多いと思う。危険性が高いのは受験に失敗するなど、何らかの大きな挫折を経験し、精神的に塞ぎ込んでしまったり、周囲と軋轢を起こすことだ。INTJはプライドが高く、自分の頭の良さを信じているため、こうなってしまうと予後が悪い。
ものすごく晩熟なタイプ
INFJ
INFJはストイックな理想主義者であり、どう考えても小学校時代にピークが来るようなタイプではない。大学時代でもまだINFJの多くは目立った活躍をしていないだろう。INFJの能力が高まり、自己表現が可能になるのは社会人後半であることは間違いない。
たぶんINFJは超・晩熟タイプである。INFJの能力はピークがかなり遅く、60代70代でもおかしくないと思う。前半戦がピークというタイプのINFJは本当に思いつかない。社会的に名を挙げているINFJはむしろ老人のイメージなのではないか。筆者は若い頃のマザーテレサがさっぱり想像もつかない。INFJの教祖適性は高いが、20代30代の教祖は説得力がないのではないか。
惜しむらくは普通の日本社会のレールではINFJの能力が晩熟すぎて活かしにくいことである。40代辺りから本調子になっても、その頃には会社員の人生は消化試合になり始めているし、初期からかっ飛ばしているESTJ辺りを抜き返すのも大変のではないかと思う。ビジネスの世界にはスピード感も大事なのだ。
筆者の周囲で優秀なINFJはだいたい医者か弁護士になっている。これらの職業は職業寿命が長い上に、修練が長期であるためにNJ型との相性が良く、優位を発揮しやすいはずだ。
良くわからないタイプ
INFP
INFPのピークって一体いつなんだろうか。実は筆者はあまり分かっていない。個人差も大きいと思う。
N型は基本10代は真価を発揮できないことが多いが、INFPの場合はむしろ社会人になってからのほうがきついと感じる者も多く、なんとも言えない。INTJとかENTPは社会に出てから頭角を表すための戦略をあれこれ練っていることが多いのだが、INFPの場合は社会的達成に全く興味がなかったりする。ENFPのように社会人リア充という感じもない。大学までは良かったがそこから先が予後不良という者も多い。
考えていると結構しんどくなってくるのだが、INFPは本当に全盛期が無いのではないかという気がしてくる。INFJの前半戦は「溜め」なのに対し、INFPは特に積み上げをしている雰囲気もない。かといって前半戦が見せ場という感じもない。うーんこれは困った。
色々考えたが、INFPの全盛期があるとすれば後半戦だと思う。まずINFPは後半戦になるといい意味で感性が鈍くなってきて、打たれ強くなる。それに擬態の方法もうまくなってくるはずだ。それにENFPほどではないにせよ、居場所の開拓は得意だろう。それに定年後はESTJのような喪失感に苦しむことも無いのではないか。
INFPのピークはもしかしたら晩年なのもしれない。老年期の喪失体験に対して最も耐性がありそうなのがINFPだからだ。T型ほど地位にこだわらないし、S型ほど物質的ではないし、一人で心の安寧を追及するのが苦にならないのではないかと思う。エリクソンによれば100歳を超えると老年的超越と呼ばれる幸福状態になるらしいが、INFPにとっては最大のボーナスステージだろう。
というわけで、INFPは生きづらくても、100歳までは頑張ろう。。。
まとめ
今回はMBTI別の早熟晩熟について論じてみた。SP型が早熟で、NJ型が晩熟という基本構造は間違いないと思う。以前の記事で業界別のカラーについて書いたことがあるが、NJ型の業界はだいたい職業寿命が長く、後半戦にピークが置かれることが多い。SP型の業界はアスリートなど職業寿命が早めに来るものが多い。ただISTPの好みそうな職人芸に関しては別かもしれない。
早熟型は中高くらいで青春を謳歌し、大学くらいで彼女と過ごし、就職して安定した人生を送るという感じになりがちである。大学の運動部の引退してからはあまり社会的な動きはなく、家庭中心になる。晩熟型は大学くらいから人間関係の構築が得意になり、社会人辺りからむしろ積極的に発信することが多い。
下り坂の人生はしんどいので、晩熟型のほうがQOLが高そうに思えるが、実際はそうでもない。日本社会のレールがSJ型向けに作られていることが要因の一つである。とにかく早期にレールを確定させ、後は防衛戦である。晩熟型がようやく本調子というときには身動きが取れなくなっていることが多い。
晩熟型は何者でもない恐怖と向き合いながら、信じる道を進むしか無い。また、積み上げを怠ったり、アクシデントで道が絶たれたり、花開く前に寿命が来てしまってもいけない。そういった意味では晩熟型のほうがハイリスクな人生といえる。ただ一つだけ救いがある。運良く晩熟型は受験戦争で優位性があるタイプが多いのだ。ここは結構なボーナスステージである。早熟型は社会に出るとあまり知識が更新されなくなるが、晩熟型はそうでもないので、真価を発揮できるだろう。やはり晩熟型は前半戦で大きなミスをしないことと、長期にわたってコツコツ積み上げることが重要ではないかと思う。