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MBTIと男女比

 MBTIの男女差についてはあまり今まで論じたことがなかったように思う。年末なので、MBTIと男女比に関する所感について論じてみたいと思う。

 このようなグラフを発見した。

 うーん、だいたい筆者の感覚に近いけど、ちょっとズレているところもあるかなという感じである。ただ、そもそもの存在比の問題があるので、肌感覚と実際の統計が食い違っている可能性も高いだろう。

 まず重要なことは男女で著しく存在比が異なるのがTF軸であるということである。どこに線引きをするかで具体的な割合は変わってくるのだが、筆者の基準でいうと男性はT型が50〜60%、女性はT型が15〜30%くらいの感覚である。両者を合わせると日本人の4割くらいがT型という計算になる。まあ、こんなものだろう。筆者は以前は男性がT型35%、女性がT型15%位の感覚だったのだが、流石に厳しすぎて一般のMBTI議論と噛み合わなくなってくるので、基準を緩和している。

 T型F型の違いと男女の違いが相関していることは違和感が無いと思う。巷に言われる男女の脳の違いとやらは大体がT型とF型の違いである。男女の気質の違いのうち、半分程度はT型F型の対立軸に回収できるのではないか。(残り半分は説明できない)これは男性が体力に物を言わせて狩猟や戦争に邁進していたことの名残でもあり、女性が子育てや採集など横の協調性を重んじる活動に従事していたことの名残だろう。

 一方、他の軸に関してはそこまで男女差は感じない。IE軸に関しては基本的に男女差はないと思う。SN軸も同様だ。ちょっと差があると感じるのはPJ軸だ。小学校を思い返してみると、女子のほうが明らかに真面目だったと思う。ただ、PJ軸に関しては社会人になってから変わる人も多く、色々とバイアスがかかりやすい軸でもあるので、難しい。

 それでは筆者の経験に照らして男性に多いタイプと女性に多いタイプを考えていきたい。

男性に多いタイプ

INTJ

男性に多いタイプとして真っ先に浮かぶのはINTJである。そもそもINTJはかなりレアなタイプで、実社会では専門職など一部の業界に集中しているきらいがある。noteではINTJを名乗る人間が多数存在するのだが、結構な数がミスタイプではないかと思っている。社会人として揉まれた結果INTJ的な価値観を回答したり、INTJのことがかっこいいと思っている中二病的なタイプである。

 しかし、正真正銘のINTJはかなりレアだし、結構きつい人種だ。MBTIに関しても極めて批判的であることが多い。女性のINTJはほとんど見かけたことがないし、女社会に馴染めるのかも怪しい。坂道アイドルでいうと齊藤京子や林瑠奈はINTJとされているが、他のタイプの可能性も大きいと思う。正真正銘のINTJは橋本奈々未である。実際のINTJはあれくらいキツイと考えて良い。

INTP

 筆者は交友関係が偏っているので、女性のINTPは結構知っているのだが、実社会ではそこそこレアなタイプではないかと思う。オタク系の女子であっても実際はINFPとかENFPであることが多く、INTPは結構キャラが立っている。このあたりは基準の厳しさにもよる。筆者は比較的T型とN型の判定を厳し目にしているという事情もあるかもしれない。NT型の女子は全体の一割もいないのではないかと思う。

 それにしてもINTPをnoteではほとんど見かけないのが不思議である。ネット文化はINTPが中心といっても過言ではないし、実際に筆者はSNSで多数のINTPと交流してきた。ここまでJ型の多いサイトは見たことがない。noteにいるINTJの半分くらいはINTPのミスタイプではないかと思っている。

 筆者は学生時代の体験をベースにMBTIの体系を構築したため、社会人の間合いとは結構ズレていることがある。P型の存在比を高めに設定しているのはその一つである。ただ、飲み会などに引っ張り出すと、実態を引きずり出すことができるのだ。

ISTP

 全タイプで最も男性が多いと言われるのがISTPだ。しかし、不思議なのはISTPが極端に男性ばかりになるような理由がそれぞれの軸に存在しないことである。

 筆者の個人的な意見だが、ISTPの女性は結構存在するのではないかと思っている。自己診断でINTPと出ている女性の多くはISTPなのではないか。どちらかというとISTPの男性が多すぎると言った方が良いかもしれない。ISTPの男性はあまりにも多すぎる上に個人差が大きいので、考察は難しい。ただそんなにキャラが立っているわけでもないので、幸いにして考察があまりできなくても大綱に影響はない。

ESTP

 実は筆者が一番見たことがないのは女性のESTPである。実はISTPよりも男女比が偏っているのではないかと思っている。ESTPは確実に一軍だと思うが、その中でも比較的飄々としているタイプである。ギャルというよりヤンキーと言ったほうが的確ではないかと思う。想像でしか無いが、佐々木希とかこの系統なのではないか。

 ESTP女性はハイキャリアという感じではないが、一方で一般職系という印象もなく、社会でそこまで目立つ系統ではない。その優れた適応能力を活かして、職場では真面目なフリをしている印象である。

ENTP

 ENTPも男性に偏っている。クラスに一人はいる、うるさいヤツという感じである。陽気ではあるが、陽キャではなく、良くわからないオタク知識を披露したりもする。YouTuberなどには一番多いタイプである。

 ENTP女性というのは本当に少ない。ENTPは確実に目立つので、その点を含めても女性はあまり見かけないと思う。筆者の印象論ではあるが、ENTP女性は女子進学校出身が多い気がする。男子もどちらかというと男子校の方が好かれるタイプなので、別学向きと言えるかもしれない。

ESTJ

 ESTJもやはり男性に多いタイプである。このタイプは大体が体育会系である。実社会での圧倒的な存在感に比べ、メディアへの登場頻度が低いため、有名人を例に上げて議論することが難しい。

 ESTJ男性はいたるところに見ることができる。運動部のキャプテン系や、会社人間はESTJばかりである。これが女性となると、そこまで多くはないのが実情だ。カーストは高いかもしれないが、ギャル系という感じでもなく、結局は男性同様に体育会系に吸収されていくのではないか。ただし、女性の体育会系や男性よりも少ない上にF型の割合も高いため、男性のほうが多いという形になりがちである。

やや男性に多いタイプ

ENTJ

 ENTJは男性のほうが多いが、女性も結構見かける気がする。ハイキャリア女性とか意識高い系の女性などはENTJが多い。基本的にはキャリアウーマンである。

ISTJ

 これも男性の方が多いと思うが、女性のISTJは結構見かける気がする。経理など事務労働に向いている印象である。専業主婦などにも結構いるらしい。仕事を真面目にやっている場合は何もしなくてもISTJ化しやすいという理由もあるだろう。

男女半々

ISFP

 全タイプで最も存在比が高いのがISFPだが、男女比もほぼ半々だと思う。F型の男性では最も数が多い。T型の女性が少ない一方、F型の男性は結構多いと思っている(筆者のT型の基準が厳しいだけかもしれないが)

INFP

 こちらも男女半々である。やや女性のほうが多いかもしれないが、大きな差は無いだろう。ネット上を見ても、INFPの男女比は同じくらいだと思う。

 INFPの場合は面倒なのが、男性INFPの多くが擬態していることである。以前の記事でINFPのパターンについて論じたが、INFPは考察すると複雑である。この点、ISFPはワンパターンなので見分けやすい。

ESFP

 ESFPも男女半々くらいだと思う。男女ともに高い適応能力を持ち、最強のコミュ強であることは間違いない。スクールカーストにおいても頂点だが、男性の一軍にはESTPも混じってくるのに対し、女性の一軍はESFP一強ではないかと思っている。

やや女性に多いタイプ

ENFP

 女性のほうが多い気がするが、男性にも無視できない数が存在する。INFPと違うところとして、ENFPはあまり性差が見られない。男性INFPが色々と屈折した自我を持っているのに対し、男性ENFPは天真爛漫で女性ENFPとあんまり変わらない気がする。

INFJ

 女性のほうが多いが、男性にも結構な数が存在するのがINFJである。noteでは最大勢力となっているが、実社会のINFJは絶対数少ないし、余り目立つタイプでもない。INFJを見つけ出すのは至難の業である。

 INFJもまた、あまり性差が見られないと思う。男女ともに外部の人間からは良くわからないことで悩んでおり、自分の考えをはっきり外に出すことはない。INFPのように弱音を私生活で吐くことすら稀である。その点、noteは普段表に出ないINFJの本音を引き出せている場なのかもしれない。

女性に多いタイプ

ISFJ

 ISTPと対を成す存在である。男性のISFJも結構見かけるのだが、それ以上に圧倒的に女性のISFJの数は多い。下手すると女性の半分くらいがISFJなんじゃないかと思う時がある。旧態依然としたジェンダーロールにも親和性が高いだろう。

 筆者は(言葉は悪いが)IS型=モブキャラという設定で考える時があった。しかし、ここで重要なのは男女と通算で最大多数派が異なるということだ。男女通算で一番多いのはISFPだが、女性の場合はISFJもかなり多く、男性の場合はISTPもかなり多い。モブ男性がISTP、モブ女性がISFJということもできるかもしれない。

 それにしても女性はF型ばっかりである。タイプの種類は結構少ないはずだ。それにもかかわらず、韓国アイドル等のMBTIはT型が結構多い。N型も結構多い。アイドルという母集団が偏っているのかもしれないが、MBTIが流行りすぎるとそれを基準にしてアイデンティティの形成を図る人間がでてくるので、バイアスがかかってしまうのかもしれない。

ESFJ

 かなり女性に偏っているタイプである。特徴を見ても、基本的に女性ロールだと考えて良い。男性ESFJは数が少ない上にそこまで目立たないので、実社会では存在感が薄い。一軍ではあるが、そこまで強そうに見えない系統である。

 一方、女性ESFJとなると女社会ではボスに近く、職場などで隠然たる影響力を誇っていたりする。特に一般職やママ友界隈に顕著である。男性ESFJは大体優しいが、女性ESFJは結構苛烈だったりする。

 男性ESFJはこれという有名人を挙げるのが難しい。男性ESFJの例として最近話題の中居正広を挙げたことがあるが、実際どうなのかはわからない。完全に見た目の問題である。出川哲朗ESFJ説も見たが、こちらのほうが的確かもしれない。

ENFJ

 もともと稀な性格タイプだが、男女比はかなり偏っていると思われるタイプである。女性ENFJはキャリアウーマンの鏡のような人間であり、採用パンフレットにはよく登場する(彼女らが実際にENFJなのかは知らない)全身から意識高い系キラキラ女子感が漂っていて、noteのキラキラ系の投稿にも多数存在する。ENFPが真面目に仕事をやっていると、ENFJと判定されるかもしれない。

 男性ENFJは存在感が薄いとまでは言えないが、絶対数では極めて少ない。おそらくENFJ男性は男性の中では最も出会いにくいと思われる。筆者はENFJ男性に人生で3人か4人くらいしか出会ったことがない。ただ彼らは総じてかなり優秀である。

T型の女ってそんなにいる?

 有名人のMBTI公表を見ていると、T型の女性というのは結構多いらしい。しかし、筆者の基準の問題かもしれないが、実際のT型の女性というのは、そこまで見かけない気がする。やはり女性の8割程度はF型のような気がするのだ。T型女性が濃縮されてそうなハイキャリア志向の集団であっても、やはりF型のほうが明確に多いと感じる。T型の女性が明確に集まっているのは麻雀プロなど特殊な界隈である。アイドル等も確かに特殊な集団ではあるので、T型が多いという可能性もある。

 筆者の印象だが、女社会が好きではないが表面上の社会性はあるというタイプの女性はTJ型と判断されがちな印象がある。サバサバ系をアイデンティティにしているタイプである。一方、INTPを名乗っている場合は本当に女社会に興味がなさそうだ。

まとめ

 今回は筆者の経験則に基づいてMBTIの各タイプの男女比について書いてみた。サンプル数の問題や、目立つ人間が過剰に評価されているという可能性もあるがあるので、どこまで信憑性があるかはわからない。

 そもそも筆者の線引きがN・T・Jの判定に厳しいという背景もあるだろう。筆者の周囲にはN型・T型・J型がやたらと多いので、相対的に基準は厳しくなってしまう。

 興味深いのは、男女の差のうち、MBTIの偏りで説明できるのは半分くらいということだ。もう半分の男女差はMBTIでは説明できない。例えば性的指向が代表格である。男性は女性に性的魅力を感じることが多く、女性は男性に性的魅力を感じることが多いが、これはMBTIタイプとは全く関係がない。F型の男性がフェミニンな印象を与えるとしても、それは性的指向とは何一つ関係がない。女遊びにうつつを抜かすENFPや、風俗狂いのISFPなど、いくらでもいるだろう。他にも男女の差はいくつも見出すことができる。

 筆者の考察対象の殆どは男性であるため、かなり基準は偏っている可能性がある。最近のMBTIブームで思ったよりもT型の女性が多いことがわかり、意外であった。このあたりの考察はどこかでガッツリやったほうが良いかもしれない。

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