忘れられない旅
今から10年以上前母と二人で
大好きな京都への久しぶりの旅を
計画していました
鞍馬山に行って見たかったのです
3連休中の一泊旅だったのですが
母も私も体調を崩してしまい
中止の可能性も出てきたので
宿をとるのもギリギリでした
何とか京都駅前アパ2階の部屋へ(笑)
当日は地元の駅の始発電車に乗って
出発しました
2人ともかなり体調がおかしいまま
東京駅から新幹線で京都へ
その日は何と天気もおかしくて
途中から嵐のような状態に・・・
そんな中やっと京都に到着
しかし鞍馬の山越えをして貴船に
行く予定だったので
「それは無理だろう」と思いつつ
行けるとこまでいってみようと
鞍馬山を目指すことに
今はなき「テレビカー」とか
色んな楽しい電車を乗り継ぎながら
無事鞍馬に到着しました
やっぱり雨が降ってて
「どうするかね~」と言いながら
歩いて鞍馬寺を目指しました
九十九折の階段が異様に辛くて
最後はヒーヒー言いながら(笑)
(母は70代でした)
お寺はホントに素敵で当時は
それ程流行っていなかった
御朱印帳を作りました
担当してくれた方が表紙に
フルネームで私の名前を
書いてくれました(普通ですか?)
荒天のおかげで観光客が少なく
いくつかのポイントを
堪能することが出来ました
そしていよいよ「山越えするか問題」
にぶち当たりました
結局こちらも「行けるとこまで」
という事で半分位でかえってこよう
と出発しました
山に入ると始めはそれ程雨の激しさを
感じなくて普通に山道を進んで行きました
「もうちょっともうちょっと」と進んで
結局どこが半分か分からないまま
先を目指すしかない状態になりました
(今思うとコレは危険なので
お勧めできません)
段々と雨が激しくなり階段状の
山道が小川と化していきました
この状態がいつまで続くんだろう?
と少し不安になってきた時
下の方にたてものの屋根が見えました
「良かったぁもう少しだ」と思い
目線を戻すと前を歩いていた母が
早足で階段を降りはじめたので
(彼女は突っ走るタイプ)
「ちょっと待ってゆっくり!」と
声をかけた瞬間この旅最大のピンチ
が訪れたのです!!
階段の丸太部分でツルッと足を
滑らせた私はそのまま後ろに
倒れそうなったのです
しかし反射的に手すりの様な
鉄パイプをつかみました
転倒は免れたものの折り畳み傘が
吹っ飛び右手は手すりと傘
体にショルダーバッグ
左手にエコバッグを持った状態で
人間テーブルのフラッシュダンス(古!!)
状態になってしまったのです
母は全く気付かないまま
スタスタ先を行ってしまい
少しの間その状態で一人耐えて
いたものの腹筋がもたず
「もうムリだー」と思ったのですが
諦めたらお尻がドロだらけに
なるのは決定なので
着替えも買えない山奥で
もしそうなったら京都まで
ドロだらけの尻で帰らなければ
ならない事が頭をよぎった瞬間
謎のパワーがムクムクと湧いてきて
最後の腹筋の力を使って
「ファイト~いっぱ~つ!」と
昭和のCMが一本撮れる勢いで
体を起こしたのでした(笑)
そして鞍馬の山越えは無事終了したのでした
まあ貴船に着いた時には雨に打たれて
髪の毛がお風呂上がりみたいに
なってましたけどね
この旅は2日間怒涛のノンストップな
旅でこの他にもハプニングが一杯
ありましたが
今思い出してもまたあの時の
気持ちがよみがえる様な
楽しい楽しい旅でした