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父のしあわせ

あすの仕事に備えて資料を読み込む。
胸が苦しくて、左足が重くて、どうしても集中力が続かない。20分が限界。20分毎に休憩を10分とる。非効率だけど仕方ない。

いったい自分のカラダはどうなってしまったんだろう…

そんなことばかり考えてしまう。

テレビを観ても楽しめない
季節の移ろいを味わえない
移動が難しいから友達にも会えない
外食する場所も限られる

楽しい、嬉しい、期待、感動  ‥
ポジティブな感情が少しずつ薄れていく。

膵がんで亡くなった父の言葉を思い出す。
「お父さんね、寝てるときがいちばん幸せなんだぁ。だって、何も考えなくていいから」

父にとって目覚めたときの現実が、どれほど辛くて耐えがたいものだったのか。

父の気持ちが、今になって痛すぎるほどに伝わってくる。

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