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#191 寒い時期には注意 ヒートショックとは
近年、寒暖の差が激しくなり、
体調なども崩しやすくなっています。
一日での寒暖の差も大きくなっておりますし、
1週間ぐらいの間でも1ヶ月以上の季節を
行き来するような気温の上下をする回数が
増えてきております。
こういう環境の中で、
改めて注意しないといけないことに
ヒートショックというものがございます。
寒い時期になってきますと、
耳にすることが増えるかと思います。
ヒートショックとは、
温度の急激な変化によって血圧が上下し、
心臓や血管に負担がかかることで、
身体がダメージを受けることをいいます。
失神や不整脈、脳卒中や心筋梗塞などの
血管の病気、入浴中の溺死や急死に
つながる可能性がある、
とても注意しなければならない
健康被害になります。
ヒートショックは、特に冬場や入浴時に
起こりやすいと言われております。
例として、暖房の効いたリビングから脱衣所に移動し、浴槽に入る時などに起こってしまいます。
また、トイレでヒートショックを
起こす人もいるので、お風呂以外でも
温度変化のある場所には要注意となります。
ヒートショックの好発時期は
11月~2月までの時期といわれており、
特に高齢者や高血圧の人、
糖尿病の人などは注意が必要となります。
ヒートショックが起こる原因としましては、
以下のようなものが挙げられます。
・暖かい部屋から温度の低い脱衣所や浴室に入る
ことで、血圧が上昇する
・浴槽に入ると血管が拡張して血圧が低下する
・お風呂の温度が高いほど、脱衣所や浴室内の温度との差が大きくなり、ヒートショックのリスクが
増加する
・長湯をすると血圧が低下しやすいため10分以内が望ましい
ヒートショックを起こす危険因子としましては、
以下のようなものがあったりします。
・65歳以上
・糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病
・睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある方
・喫煙者
ヒートショックの症状には、
以下のようなものが挙げられます。
・めまい、立ちくらみ
・意識消失
・頭痛
・嘔吐
・脱力
・ろれつが回らない
・胸や背中の痛み
ヒートショックは、暖かい部屋と寒い部屋などの
温度差が原因で血圧が急激に変化し、
心臓や血管に大きな負担がかかることで
起こってしまいます。
症状が軽度でありましたら、
その場でゆっくりしゃがんだり横になったりして
血圧の変動が落ち着くのを
待つことで大丈夫だったりします。
無理に動こうとしたり、
立ったままの状態でいたりしますと、
足のもつれや失神などで転倒する恐れがあります。
もし呼びかけに反応がない、呼吸が弱い、
意識がない場合はすぐに救急車を呼びましょう。
また、意識があっても、ろれつが回らない、 体の一部でも力が入らない、
頭や胸に痛みがあるなど症状がある場合も
すぐに救急車を呼びましょう。
ヒートショックは急激な温度変化が
原因となりますので、
リスクを抑えるにはヒートショックが起こりにくい環境づくりや入浴時の工夫が大切になります。
ヒートショックの予防対策としましては、
以下のようなものが挙げられます。
・入浴前に脱衣所や浴室を暖める
・湯温は40度以下、湯船につかる時間は10分未満を目安にする
・しっかりと水分を摂る
・浴槽から急に立ち上がらないようにする
・食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける
・入浴する前に同居者に一声掛ける
ヒートショックは、
高齢者や持病のある方はもちろんのこと、
若い方でも食事後や飲酒後に
お風呂やサウナに入ってしまう場合などに
特に注意が必要となります。
健康に問題がない方も、ヒートショックを
起こす危険性がありますので、
気を付けるに越したことはないかと思います。
現代は、人にとって良いとされる環境を
簡単に作ることができ、
日々の変化などに対応する能力が
知らず知らずのうちに
減少してしまっているきらいあるのでは
ないかと思います。
シンプルに自然の流れや四季を感じるということも
もしかしましたらヒートショックへの対策に
なるかもしれません。