7 days 7 book covers challenge⑤ ゴールデン・スランバー・伊坂幸太郎
タイトルはビートルズの同名の楽曲からの引用。首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の、2日間に亘る逃亡劇を描いた作品。2010年に堺雅人主演で映画化されている。2018年には韓国版も公開。
伏線といえば伊坂幸太郎
全五部からなるこの作品は、国家の陰謀により首相の暗殺犯に仕立てあげられた普通の青年が逃走するという極めて胸糞かつシリアスな状況が続く。
時折出てくる回想シーンでは主人公の昔の彼女や、大学のサークル仲間といった周りの人たちとの絆が描かれているが、それらのエピソード達が伏線となって現在の主人公を助けてくれるという胸熱の展開。ヒューマンドラマとして楽しめつつも、なんとか大きな罠を掻い潜ろうとする主人公に共感しながら読むことができる。
その他「アヒルと鴨のコインロッカー」「ラッシュライフ」「重力ピエロ」等も伊坂幸太郎の「伏線モノ」というカテゴリーで併せてお勧めしたい。