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任天堂のあゆみ(体験版):ニンテンドーミュージアムをエンジョイしてきた話

 2024年11月末、「ニンテンドーミュージアム」へと行ってきました。任天堂の歴史を知り、そして体験のできる、今年京都にオープンした施設です。

 夏に公開されたオープン前の紹介映像を見て、どうやらただの博物館ではないと知り、その実態が気になっていました。

 そんなニンテンドーミュージアムのチケットを運良く取ることができたので、友人たちと一緒に行ってきました。一度に全てを回ることが出来ず、行った人たちによって見て回ったものの組み合わせが変わるという仕組みの中で、自分たちが選んだルートを現地レポという形で紹介します。


入館まで

 今回取れたチケットは入場時間が昼のものでした。その時間になるまでは、近場で冷えた体を温めつつ時間を潰していました。

最寄りの交差点から一枚
思っていたより近くにあった

 入場時間の少し前、少し早めに向かってみたら、ちょうど自分たちの入場時間のチケットの待機列の案内があったのでそちらに並ぶことに。

入り口の門左手に待機列のスペース

 そして時間になり入場へ。空港のような手荷物検査と液体検査を行い、入館証を受け取って、場内へと足を踏み入れました。

入場ゲート
目立ったトラブルなくスムーズに進行
入場列は建物のへりを伝うようになっており
入場ゲートをくぐって初めて中身の景色が見渡せる作り
入館証をゲットしていざ入場
入館証には入場日時や名前の記載もあり、まさに身分証


まずは第3展示棟へ

 入館手続きを終え、最初に向かったのは、第1展示棟1階ロビーのインフォメーションカウンター。ワークショップの体験予約へと向かいました。
 花札制作体験の「ちょっと、花札をつくろう」が一番やってみたかったので、空き状況を見てみると、ちょうど数分後スタートの枠に空きがあるということでそれに参加することに。予約手続きをして、第3展示棟へと移動しました。

[ 混雑状況の参考情報 ]
 ワークショップの予約は入場後にしか行えないので、その混み具合が行ってみないと分からず、チケット予約時に気になっていたポイントでもありました。参考情報ですが、当日の混雑状況を置いておきます。

・11/24(日曜日) 13:40ごろ
「Craft Room: ちょっと、花札をつくろう」
  13:45スタートの枠   : あと少し
  15:15・16:45スタートの枠: 余裕あり
「Play room: ちょっと、花札で遊ぼう」
  13:45・14:45・15:45スタートの枠:× 空きなし
  16:45スタートの枠       : あと少し

▶︎ Craft Room: ちょっと、花札をつくろう

 第3展示棟に入り、カフェを横目に階段を登り2Fへ。受付で予約の確認を行い、友人たちと各々花札制作キットを受け取り、懐かしの図工室のような席へと着きました。制作キットは、花札の1月から12月の中から1つの月を選ぶ形式だったのですが、その月の選び方は友人間でも様々で、「どの月をどう選んだのか」を話す段階からもう面白かったです。

部屋の片隅ではピクミンが猪鹿蝶を運んでいました

 その後、軽いレクチャーを受け、花札制作がスタート。あらかじめ切り抜かれた型紙を使って、着彩を行うのが主な体験内容でした。色ごとに型紙が分けられていたので、手順通りに進めていけば、初心者でも行いやすいようになっていました。
 普段の生活では、こういう絵の具を使うような体験からは遠ざかっていたので、改めて手を動かす面白さ楽しさというものを実感しました。
 そして、この体験のBGMにはどうぶつの森の曲がかけられていました。何かクラフトする時のBGMとしてはとてもマッチしていて、こういうものをこういう場所で用意しているということに、任天堂らしさというものを感じていました。

途中経過の様子
紅葉が好きなのと行った季節も秋だったので10月を選択
他の友人が選んだ月と比べると色数(型紙の数)は5つと多め
着彩に使った型紙を重ねて透かしてみるのも綺麗

 楽しい体験の時間はあっという間でした。あっという間過ぎて、最後の工程である台紙への貼り付けと折り込み(黒い縁の部分を作る工程)が間に合いませんでした。それでも、残った工程を持ち帰ってお家でできるように、スタッフの方に案内してもらい、帰宅後無事に完成させました。
 ちなみに、自分たちのグループで時間内に完成した人は誰一人としていませんでした。体験中盤から、グループ内では「これ間に合うのか???」という空気で、タイムリミットに追われながらのわたわたも味わいつつの楽しい経験となりました。

展示されている完成作品例
色違いの制作もオススメされていて、友人の中には絵の具を混ぜて色を作る人も

 どうにか片付けも済ませて、次の目的地へ。同じ建物の1階へと向かいました。

吹き抜けには見覚えのある風船
1階と2階を繋ぐ階段にはエキサイトバイク


▶︎ カフェ「はてなバーガー」

 第3展示棟の1階に降りて次に向かったのは、カフェ「はてなバーガー」。ここでは、オリジナルカスタムのハンバーガーで遅めのお昼ご飯をいただきました。

 ここでは、先にテーブルについて、席からスマホオーダーをするという形式で注文を受け付けていました。というわけでまずは、入店待ちの列へ。時間帯が良かったのかすぐにテーブルへと案内されました。

ペンチ席をよくみると、NINTENDOと書かれたパレットで出来ていた
話題になっていたゼルダの伝説ステンドグラスは奥のテーブル席エリアの入り口に配置

 テーブルについて、メニューとにらめっこしながらオリジナルカスタムハンバーガーの制作へ。プリセットのカスタムメニューも用意されていましたが、ここはせっかくなので個性豊かなメニューからオリジナルの組み合わせを模索することに。グループのみんながみんな長考に沈んでいきました。

ハンバーガーのカスタムメニュー
パン3種、メイン10種、トッピング11種、ソース7種から組み合わせる
西京焼きや万願寺とうがらしなど京都らしいメニューもある

 そして自分が選んだのは「ブラウンバンズ+ビッグキノコ+レンコンきんぴら+スクランブルエッグ+九条ネギ+しば漬けタルタルソース」という組み合わせ。メインの中でどんな感じなのか気になったビッグキノコを軸に、レンコンきんぴら・九条ネギ・しば漬けタルタルソースと和風で揃えながら食感も遊びのあるものを並べて、全体のまとめ役にスクランブルエッグを選びました。

モバイル注文後、作ったオリジナルカスタムハンバーガーのGIFがお土産でついてきました
出来上がった「ブラウンバンズビッグキノコレンコンきんぴらスクランブルエッグ九条ネギしば漬けタルタルソースバーガー」
左手前にあるのが素揚げされたビッグキノコ
狙い通り食感が豊かで味のまとまりもある口の中が楽しくて美味しいバーガーになった
ビッグキノコの奥にかけられているのがしば漬けタルタルソース
しば漬けがキノコの油をさっぱりとしてくれてこの組み合わせはいい組み合わせだった
ただ、全体として安定した形状をしたものがなく崩れやすくなってしまったのは今後の伸びしろ
セットのころころポテトにはケチャップとマスタードをたっぷりとかけて頂きました


▶︎ 外を軽く巡る

 そうこうしている間に15時半を回ったので、第3展示棟を後にして軽く外を見て回ってから第1展示棟の方へと向かうことに。

入り口のあたりの看板とフォトスポット
奥の方にはゴールポール
どうやら隠しゴールもあるらしい???



メインの展示棟へ

 ワークショップの予約を行った第1展示棟へと戻ってきました。今度は第1展示棟の中を見て回ることに。

見上げるとドンキー
足元にはマリオ
展示や体験のあるエリアの入場ゲート前には歴代キャラクターたちのパネル


▶︎ 任天堂を「体験する」:第1展示棟1F

 2Fの展示・1Fの体験エリアへの入場ゲートをくぐった先は体験エリアのみ撮影OKとなっていました。この2フロアは行き来ができるとのことだったので、並ぶ時間のことも考えて先に1Fの体験エリアへと向かいました。人気どころの体験はやはり行列が出来ていたので、時間も考えながら体験を選んでいくことに。

 まず並んだのは、「ビッグコントローラー」。歴代ハードの巨大コントローラーを2人1組で操作するという体験。その中でも、2人で巨大Wiiリモコンを抱える「遊覧飛行」を体験しました。飛行機をジャイロで操作して制限時間内に空中に配置された得点風船をどれだけ割れるかというものでした。

巨大Wiiリモコン
通常サイズのWiiリモコンとはまた違った体の動かし方で楽しい

 列に並んでいる間に、先にプレーしている人たちの様子を見ながら友人と攻略を考えたりして、いざプレーへ。遊覧飛行有識者の友人のアイデアにより、加速テクがこのバージョンでもあるかどうかの検証もしつつ、次にどのルートを通るか声掛けをしながら飛んでいきました。なかなかいい感じに飛べたのですが、時間切れ間際、山の裏側に7点風船が固まっているのを見つけたもののギリギリ取れなかったのは少し悔しい結果となりました。

プレー後はチケットサイトのマイページから結果を確認可能になるのも嬉しいポイント
体験中の写真も撮影されていてこのページから保存可能

 続いて、「ニンテンドークラシック」のコーナーへ。プレーされている作品を眺めたりしながら、体で操作するゲーム&ウォッチSPの友人のプレーを応援していました。
 他の体験と比較すれば直ぐに開始できる穴場スポットだったのですが、中でも奥の壁際のNESコーナーがかなり空いていたので行ってみることに。
 そのエリアでは、「ファミコンチャレンジ5」としてファミコン5作品をメドレーでそれぞれ短い制限時間内でスコアアタックするものが用意されていました。
 せっかくなのでこれを、友人含め3人横並びでスタートして競ってみることにしました。1作品目の「ドンキーコング」では、シンプルにミスを重ねたのち、これはクリアよりも道中の点数稼ぎ目指した方がいいのではと思考を切り替えたのですが、じゃあ稼ぎってどうしたらいいんだろうとなっている間にタイムアップ。続く2作品目の「ピンボール」は、バンパーで弾かれる回数を稼ぐ方針にしてそこそこのスコア稼ぎに成功。3作品目の「マリオブラザーズ」は、スコアを稼ぐ方法がパッと思いつかなかったので、通常プレーをしました。4作品目の「バルーンファイト」も、通常プレーの方針で行きましたが、運よく速く進行できたのでいい感じのスコアを得ることができました。そして最後5作品目「スーパーマリオブラザーズ」では、時間的にまっすぐクリアを目指すと1-2途中くらいまでになりそうという見通しがたったので、1-2に行くか1-1でスコアを回収するか選択を迫られましたが、いうて稼ぎわからないなとなったので、コイン回収しながら1-2へ向かうルートを取りました。その中で、1-1クリア直前に「このままゴールすれば花火狙えるけど、これってスコア美味しいのか?それとも時間がもったいないのか?どっちなんだ???」という疑問で悩みもたついて、1-2のノコノコ蹴りポイントに間に合わなかったのが、ちょっと惜しいポイントとなりました。
 メドレー終了後の結果発表の画面を友人と見比べると、どこで詰まってどこで稼げたのかが三者三様の結果となっていました。突発の思いつきで同時スタートを企画したのですが、思いの外面白い結果となって楽しさをちょい足しできたのは嬉しかったです。

自分のファミコンチャレンジ5の総合結果
上手い人がやったらどこまで行くのかは気になるところ
マイページの方の記録にはパッケージも並べられていました

 その後、そろそろ並んでおかないと時間がなくなりそうな「ザッパー&スコープSP」に並びました。30分ほど並んで自分たちの番がやってきました。ザッパーとスーパースコープを持ち替えながらどちらも触ることができるのですが、並んでいる間に2回見たプレーの様子からスーパースコープが面白そうとなり、スーパースコープ一本で行くことにしました。引き金ではなくボタン式のおかげで連打がしやすく、肩掛けのおかげで安定した射撃感を楽しむことができました。結果として結構スコアを出すことができ、同時にプレーしたグループ内の1位を取ることができました。

グループ1位表彰が目の前に現れてうれしびっくり
ちなみに、この回のTOP3は自分たちのグループが独占していました
サイトの方でもトロフィーが置かれているのは、実績集め好きとして嬉しいポイント

 そうこうしている間に17時を回ったので、体験用のコインに余りはあるものの、2Fの展示の方へと向かうことにしました。


▶︎ 任天堂を「知る」:第1展示棟2F

 2Fでは、任天堂にまつわる様々なものが、年代であったり、ゲームハードであったり、テーマであったりでまとめて展示されていました。時間も時間だったのでかいつまんで見て回ることに。

 試作機などのコーナーでは、過去のハードのモックであったり、パーツを組み合わせた試作版などが展示されていました。Wiiリモコン2つをモニターにくっつけたWii U Game Padの試作などもありました。

 試作機コーナーのすぐ横にはバーチャルボーイのコーナーがありました。名前は知っていても実際には見たことのない伝承上の存在みたいな認識のものでしたが、実機の展示だけではなく実際に立体視映像をのぞいて体験できるものもあって、この時代にこういうものがあったんだと実感できたのは面白かったです。

 その後、ゲームキューブやゲームボーイアドバンスなどの自分たちグループの世代のハードのコーナーへ。同じソフトでも国内版・北米版・欧州版を並べて置いてあるなど見応えのある展示がされていました。コンセプトとして詳しい解説を置かず、自分の体験や記憶とともに思いを語り合う形の展示だったので、「カービィのエアライドのパッケージは国内版と海外版で表情が違うんだよね〜」みたいな知ってるトリビアの解説員役をグループ内で入れ替わり立ち替わりやっていました。
 また、展示の中にある好きな作品や思い出の作品の語り合いもしました。自分の中では印象深い思い出の作品になっているものの、いまいち知名度のないゲームボーイアドバンスソフトのジャイロセンサーで遊ぶパズルゲームの「コロコロパズル ハッピィパネッチュ!」が展示されていたのは個人的に嬉しかったです。

 ファミコン以前の時代の展示も見て回りました。ダイレクトでもインパクトのあったベビーカーやボードゲーム、そして任天堂のルーツである花札など歴史を感じるものを見ることができました。数時間前に体験したからこそ思ったのですが、当時の花札でもやはりプロの作るものは上手いということを実感しました。

 そうこうしている間にショップ「BONUS STAGE」の最終入店時刻が迫ってきたので、ショップへ移動しお土産を購入しニンテンドーミュージアムを後にしました。

宮本氏のサインもありました



おわりに

 この秋オープンしたニンテンドーミュージアム。気になっていたその実態は、任天堂が歩んできた歴史をダイジェストながら自身の体験として味わえる、まさに任天堂の体験版と言えるような施設でした。行く人によって経験してきたことや経験することの変わっていく自分だからこその体験を、皆さんも体験してみませんか?

 あと、昼入場で色々やろうとすると時間に追われるということがわかったので、花札やハンバーガーを作ったり体験をしたりしようとするなら、もう少し早い時間で予約を取るか、何回かに分けて行くのをオススメします。

お土産などなど
思い出のハードとしてゲームボーイアドバンスを選びました
(本当のところはゲームボーイカラーがあったらそれを選びたかった)


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