【LtG Story vol.4】助け合いの文化で、街の賑わいを増やす(三島市長 豊岡武士)
こんにちは! LtG Startup Studio広報です。
LtG Startup Studioに関わるファウンダーやメンターの方のバックグラウンド、スタートアップに対する想いを、インタビュー形式でお届けしている 『LtG Story』。今回登場するのは、三島市長の豊岡武士さんです。
豊岡武士(とよおか たけし)/ 三島市長
昭和18年三島市に生まれる。東小・北中・県立韮山高校を経て、日本獣医畜産大学卒業(獣医師)直ちに静岡県職員となる。農畜産行政をはじめ消費生活課長補佐、緊急防災支援室長(初代)を務める。平成10年に三島市に派遣され、企画調整部長となり、平成11年には静岡県議会議員に当選。県議会議員の仕事を経て、平成22年12月三島市長に当選。現在に至る。
―――豊岡市長は三島のご出身ですが、市長になる前はどのようなご経験をされていたのですか?
父が獣医だった影響で、獣医系の大学に進学したのですが、卒業後は大学での知識を活かし県庁で農畜産行政に関わりました。後に消費者行政や防災など、県庁で幅広い分野の経験を積む中で「ここで学んだことを、いつか地元の三島に活かしたい」と思いながら、日々行政の現場で働いてました。
平成10年に三島市役所に派遣されることになり、そのタイミングで市長選にも挑戦しましたが、落選。その後は県議会議員(3期)の仕事を経て、平成22年に三島市長選に当選し、今に至ります。
―――市長が特に意識して取り組んでいる地方行政のテーマや、注力領域は何でしょう?
市役所という場所は、生まれたときから亡くなるまで、市民の皆さんにとって一生涯かけて関わりがあるところです。出産・子育て・教育・防災・福祉…と、あらゆる分野で市民と関わることが、行政の仕事と言えます。その中で特に、市民の皆さんに「三島で生まれて育ってよかったな、暮らしてよかったな」と思って頂けるようなまちづくりが大切だと思っています。
―――「地域が発展して、より良い場所になるため」というゴールは、LtGの理念とも通じる部分がありますね
そうですね。我々にとっても、企業誘致や雇用創出は大切なテーマです。すでに商工会議所と連携して、みしま経営支援ステーション「M-ステ」という経営者を支援する仕組みもありますし、起業支援の活動もしています。LtGの取り組みもそこに加わって、市内での起業や雇用がより活性化し、街の賑わいが増えてほしいですね。
―――「街の賑わい」という点では、最近はコロナの影響が続く中で、「外出・観光」や「人との交流」が思いっきり出来ないもどかしさもあります。
市民の皆さんの生活や働き方は、コロナで大きく変わりました。行政運営のあり方にも、同様に変化が求められていると感じています。我々は2019年に「スマート市役所宣言」を掲げ、デジタル技術を活用した「スマート市役所」の実現を進めてます。一つ具体例を申し上げますと、「AIスタッフ総合案内サービス」を始めてまして、市民の皆さんからの質問にAIが回答し、該当するコンテンツをご案内しています。
まちづくりに対しても、デジタル技術を存分に活用して、これからの時代に合った「あたらしい街の形」を、市民や企業の皆さんと一緒につくっていきたいと思っています。
―――市長は、この三島の魅力は、どんなところにあると感じてますか?
三嶋大社・楽寿園・源兵衛川など自然の魅力はもちろんありますが、何より「人」が魅力的だと思います。「シビックプライド」という言葉がありまして、これは「地域がより良くなるために、市民一人ひとりが自発的に関わっていく自負心」のことを意味するのですが、三島はこの「シビックプライド」が高い人が多い。この先、シビックプライドを持った人がより増えていけば、さらに住みやすく、活気に溢れた街になると思います。
―――最後に、LtGでスタートアップ立ち上げを考えている人に向けて、メッセージをお願いします!
県庁時代、防災の仕事をしていたときに「災害に強い絆づくり」の大切さを感じました。何か災害があったときに、みんなで助け合っていけるような関係性づくりが、今の地域社会には必要です。
LtGも、ある種の「助け合い」が生まれる場所だと思います。世界を驚かす素晴らしい事業をつくることはもちろん、地域に大切な「絆づくり」の役割も果たせれば、この三島にとって無くてはならない存在として輝きつづけるでしょう。行政の立場から、皆さんの挑戦を応援します!