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【コラム】"就労支援センター"は障害がある方の味方であるという話
過酷な営業ノルマからうつ病を発症したB子さんは、その後会社を辞め、精神科クリニックに通うだけの引きこもりがちな生活を送っていました。
しかし通院から3年が経ち、昼夜逆転傾向の乱れがちな生活リズムも含めて服薬の継続でずいぶん改善してきたので、担当医の勧めもあって自宅近くの就労支援センターを見学することになりました。
就労支援センターとは身体・精神・難病・知的な障害を持っている人を対象にした事業所。B子さんのように長く引きこもっていたので働きたくても自信がない方、あるいは生活リズムが乱れているので就職したいけれど不安な方、体調不良で休職や転職を繰り返している方などに、生活リズムを整え、スキルアップを図り、就職活動をサポートしてくれる場所です。
B子さんは社会人としてしばらくブランクがありましたので病気が緩解したとはいえ通うことに今一つ自信がなかったのですが、見学を受けた事業所支援員は「週1回から始めても良いんですよ」と優しく説明してくれました。
生活リズムを整えることをまずは目標にし、週一回、あるいは午後から週2回など、自分のペースでスタートして例えば1年かけて週5日通えるようにと目指していくのです。
通って具体的にどのようなことをするのかというとカリキュラムは事業所ごとに違いや特徴がありますが、例えばパソコンならワードやエクセル、パワーポイントなど基礎からスキルを学ぶことが出来たり、事業所を模擬職場にして知識・コミュニケーションアップのための様々な講座を開設していたりします。
そして就職活動サポートとしては履歴書の書き方に始まり職場見学や実習体験、面接同行等一人ひとりに寄り添った具体的支援体制が組まれます。
説明を受けてB子さんもこれなら始められるかなという気持ちになっていきました。実際に数日間通所してプログラムなどを体験したのち、住んでいる自治体の障害者福祉窓口にサービス利用の申し込みをしました(就労支援センターの申し込みは自治体となります)。
手続きにあたりB子さんは障害者手帳を持っていませんでしたが、かかりつけ医師の診断書で問題なく申し込みができました。また利用料は世帯収入(本人と配偶者の収入。同居していても親・親族は含まない)で決まるのですが、独身のB子さんはここ数年就労がなかったので負担はゼロ円、交通費の補助も受けれて実質経費もゼロ円でした。
B子さんのように行きたい事業所があればそこに相談に行くのが先でもよし、どんな事業所があるか自治体の障害福祉窓口に相談するのが先でもよしです。病気で不安がある方も一緒に踏み出してくれるこうしたサポートを活用し、自分らしく経済的自立と自己実現をさせていきましょう。