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コード進行を作る〜目次〜

以前に「コードから作曲する方法」という記事を書きました。この記事では、コード進行の上にメロディーを乗せることで曲を作る方法について紹介しました。

では、コード進行をどのように作ればいいかと言うことで、これまでにコード進行を作るシリーズを書いてきました。この記事では、頻出度に応じて初級・中級・上級に分類してまとめました。コード進行は非常に奥が深く、正直に言うと、私自身もまだすべてを理解しきれているわけではありません。しかし、J-popやJ-rockなどの歌謡曲に関しては、ここで紹介する基礎的な知識があれば、ほとんどの楽曲をカバーできると思います。

このページで紹介している基礎知識を身につければ、楽曲分析で不明な部分が出てきても、その都度調べることで十分対応できるでしょう。知識だけを追い求めてもキリがありませんので、むしろ実践の中で少しずつ知識を広げていくことが理想的だと考えます。


【初級】ダイアトニックコード

スリーコード

基本のスリーコードとは、1度(トニック)、4度(サブドミナント)、5度(ドミナント)の3つのコードのことです。例えばCメジャーキーでは、C、F、Gがスリーコードになります。これらのコードは音楽の土台となり、多くのポップスやブルースの曲で使われます。

代理コード

代理コードとは、元のコードと似た響きを持ち、その役割を代替できるコードのことです。例えば、CメジャーキーではAmがCの代理コードとして使えます。これにより進行に変化を与えつつ、元の雰囲気を保つことができます。

四和音

ダイアトニックコードの四和音は、各スケールの音を基にした4つの音から成るコードです。Cメジャーの場合、CMaj7、Dm7、Em7、FMaj7、G7、Am7、Bm7♭5が含まれます。これらは音楽の基本的なハーモニーを作る要素です。

【中級】ノン・ダイアトニック・コード

セカンダリードミナント

セカンダリードミナントは、キー内の特定のコードに対して「一時的なドミナント」を作り出すためのコードです。これにより、曲の中で一時的な緊張感を生み出し、特定の和音へ強い引力を持たせることができます。例えば、Cメジャーキーで「A7 → Dm」の進行は、A7がDmへのセカンダリードミナントです。

ツーファイブワン(II-V-I)

II-V-I進行は、音楽において最も重要な和音進行のひとつです。2度(II)、5度(V)、1度(I)の順に進行することで、自然で安定感のある終止感を与えます。特にジャズやポップスでよく使われる進行で、コード同士のつながりが滑らかで心地よく、楽曲に動きを持たせます。

サブドミナントマイナー

サブドミナントマイナーは、メジャーキーの曲でサブドミナント(4度の和音)をマイナーにする技法です。これにより、曲の響きに一時的な悲しさや切なさを加えることができます。たとえば、CメジャーキーでF(サブドミナント)をFmに変えると、メジャーキーの中に感情的な響きが生まれます。

モーダルインターチェンジ

モーダルインターチェンジは、同じトニック(根音)を持つ他のモードから借りてくるコードです。これにより、曲に新しい色合いやドラマチックな雰囲気を与えることができます。たとえば、Cメジャーの曲にCm(ナチュラルマイナーモードのコード)を使うことで、独特の陰影を持たせることができます。

パッシング・ディミニッシュ

パッシング・ディミニッシュは、2つのコードをスムーズにつなげるために挟む減七(ディミニッシュ)コードです。このディミニッシュコードは、特にベースラインを滑らかにするために使われ、和音進行に一時的な緊張を与えて次のコードへの移行をより自然に感じさせます。例として、C → C#dim → Dmの進行があります。

分数コード

分数コードは、和音の構成音以外の音をベースにすることで、より複雑で豊かな響きを生み出します。通常のコード記号に加え、スラッシュの後にベース音を示します(例:C/GはCメジャーコードにGをベース音として追加した形)。これにより、ベースラインの流れを強調し、コード進行に動きを持たせます。

【上級】テンションコード

テンションコード

テンションコードは、基本的な三和音や四和音に9th、11th、13thなどの音を加えて、より豊かな響きや緊張感を持たせるコードです。これらのテンションを使うことで、楽曲に一層の深みやダイナミクスを与え、特にジャズやフュージョンのようなジャンルで多く使用されます。

最後に

以上です。細かいことを言えばもっとあります。私も知らないこともあると思います。ただ、さらに知識を広げていくのも大事ですが、基本的なことを自然とアウトプットできるようになった方が、実用的だと思います。この記事が何かの参考になれば嬉しいです。

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