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相談者に怒り爆発。明らかにイライラしている回答者の先生…
テレフォン人生相談 は、
60年近く放送している長寿番組。
「人生には様々な喜びがあり、同時に苦しみや悩みもあります。人に言えない、誰にも相談できない、悩みや苦しみ。そんな時いくらかお役に立てれば…というのが、この番組です。各界の専門家があなたのご相談に応じます。」と冒頭で始まるフレーズ。
ある日のテレフォン人生相談
60代女性
90代実母との関係
幼少期から
両親の喧嘩を止めに入ったり
母親の言われるまま進学したりと、
ずっと母に従ってきた様子。
吐露と回想がとまらず、
質問と合いの手の
タイミングがつかみづらく
パーソナリティーの柴田さん
語気強めになる。
つつましく
介護をしているのに
母親からの非難に耐えられないようで、
溜まっていたんでしょう。
言葉が溢れる。
母親と仲が悪かった姑
相談者のことを姑だと思い込み、
母親は暴言を吐いているようだが…
「あなたに憎かった姑さんを重ねているのでは?」と
強めに伝える回答者の先生。
今までの苦労を吐露する相談者に
明らかにイライラしている…
さらにイライラが続き
「進学、結婚も一人で生きて行けたのに
自立できなかったんだよ!」
「一人で生きるのが怖いんだよ!」
と声を荒げてきた回答者。
自分の気持ちを
優先にしてこなかった相談者に
回答者の先生は、
自身を重ねて
イライラしているのでは?
と私は思った。
「とにかく、大変だったよね」
「一人で苦労を背負ってきましたね」
って一言、言ってあげれば
わかってくれる人がいたと
過去のわだかまりなど、
肯定的に
受止めらるのではないのか。
自分がおこなってきたこと、
決断してきたことは、
誰だって
無駄じゃなかったと
思いたい。
ただただ
尊重して欲しかったのではないだろうか。
中盤以降、
「もう十分やってきたと思っています」と
相談者の言葉に
「なんだ。早く言ってくださいよ」
と言及する回答者。
う~ん
冷たい……
後半、この回答者は
厳しい言い方をしたと謝り、
落ち着いた声に戻しつつ
相談者の訴えたいことを要約しながら
立派だったと労っていたけれど
この回答者の先生は、
愚痴を言う相談者は
苦手なんだろうなって
如実に分かった
放送回であった。
相談に勝ち負けはないが、
衝動的な怒りを
コントロールできなかった
回答者の幼稚さのようなものが伝わり、
聞いているこちらが恥ずかしくなった。
相談者の感情に振り回されることなく
解決に至るところまで
導いて欲しいものです。
後半「申し訳なかったです」と
回答者の怒りを鎮めるかのような
冷静な相談者の声。
謝り慣れているような感じも受けたが
回答者の先生から怒りをぶつけられても
謝罪の言葉で
幕引きをされた相談者に
母親との主従関係も
そうやって
謝罪という言葉で
身を引き、
相手を優越感に浸らせ、
他者にとっての理想の自分へ
瞬時に仕上げている様にも感じた。
きっと
それが彼女が習慣化してしまった、
自尊心が傷つかない一番の策なのだろう。
お母さんに謝ったよ。
お母さんの言うことを聞く従順な
お母さんの理想の娘なんだよ。
だから愛して、と
聞こえてくるようである。
他の回答者の先生だったら
この相談者は
どのような気持ちで
受話器を置いたのだろうかと
想像する。