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人が苦手

私は人との会話が苦手です。同じような悩みを持つ人も多いのではないかと思い、共感や気づきの一助にでもなればと思って、この記事を書いてみました。

飲み会で感じたこと

先日、会社の同僚達との飲み会がありました。私はもうすぐ50歳になるおじさんで、参加者のほとんどが30~40代で、男女比は半々くらいでした。  
同性同士や二人での会話はそれほど苦手ではないのですが、3人以上の会話でさらにそこに異性が混じったりすると急に会話が難しく感じてしまいます。特に私よりだいぶん年下の女性がいると、さらに会話がぎこちなくなってしまいます。

飲み会では、みんな楽しそうに談笑していましたが、私は近くに座った同性と一対一の会話に終始し、会話の輪が広がらないことに少し引け目を感じていました。昔はこの性格をコンプレックスに感じ、無理に会話の輪に入ろうとして失敗したり、飲めないお酒を無理に飲んだりして注目を集めようとしたりしていてそんな自分をみじめに感じることもありました。

自分の感情を俯瞰してみる

先日の飲み会では、無理に会話の中に入ろうとしたりせず、自分の置かれている状況を観察する事にしてみました。  

Q:「この状況の何が嫌なのか?」
 A:自分がこの場に必要とされていないように感じて悲しい。

Q:「なぜそう感じるのか?」
 A:みんなの輪に入れず、『面白くない人だと思われている』のではと不安になる。また、本当は『場を盛り上げる中心的な存在』に憧れているのに、そうなれない自分とのギャップが苦しいから。

こんなことを飲み会の場で考えていました(笑)。ただ、自分を俯瞰して見つめながら考え始めると、不思議と悲しみや焦りが消え、冷静になれてきました。

それが『なぜか?』と更に深めて考えてみると、私はもともと「みんなの中心で場を盛り上げるキャラ」ではないし、職場でも寡黙なタイプですが、仕事で『お客さんの前に立つと明るく振る舞える』自分もいるからかと思いました。タレントのナインティナイン・岡村さんが、TVの裏ではとても静かな人だというエピソードを知った時、自分と重なり、少し安心したことを覚えています。
つまり、飲み会の場では『場を盛り上げることは出来ない』けれど、場所と対象(同僚からお客さん)が変わると自分の好きなキャラを演じられている(お客さんを盛り上げることは出来る)からではないかと思いました。

理想と現実のギャップを受け入れる

仏教には「五陰盛苦(ごおんじょうく)」という教えがあり、「自分が理想とする事柄への執着を手放すこと」の重要性が説かれています。ただ、私は「理想を捨てる」のではなく、理想はあくまで目標として追い求めつつ、なれなかったとしても自分の良さは別のところにあると考えるようになりました。また、自分の身近な人で自分の理想像に近い人がいれば、その人が『自分の理想のキャラを演じてくれている』のだと思い、その人の良き助っ人になれるように努力すれば良いのだと思います(推し活ですね)。

野球に例えると、自分は足は早いけど肩は強くない。そして、ピッチャーのポジションに憧れていたとします。その状況では、ある程度のピッチャーになる努力をしても良いでしょうが、同じチーム内に肩の強い人がいるならば、ピッチャーはその人に任せて自分は塁に出て走塁で点を稼ぐような『役割に切り替えても良い』——そんな「適材適所」の考え方でしょうか。
全力でピッチャーを目指すのも良いですが、自分の強みを活かせる場があるなら、そちらにシフトした方がチームに貢献できるかもしれません。

働きアリの法則と自分の役割

さらに、「働きアリの法則」というものも思考の波の上に浮かんできました。この法則によると、どんなグループでも「2割の働き者、6割の普通の者、2割の怠け者」に分かれます。そして、その中の2割の怠け者を取り除いても、残った8割の中からまた新たに2割の怠け者が現れるそうです。これは、組織が窮地に立たされた時、2割の怠け者が働き者に変わって組織を救うためだそうです。

先日の飲み会を考えてみると、私が「怠け者」の役割を果たしていたとしても、状況が職場に変わると「働き者」に変わって組織に貢献できる。つまり、場所や状況が変われば、自分の役割も自然と変わるのだと思います。

自分の中にもいろいろな役割があり、職場の自分、一人でいる時の自分、同僚や友人と一緒の時の自分など、それぞれに異なる「2:6:2」の役割があるのだと思います。

状況に応じた自分を受け入れる大切さ

なりたい自分になれなくても、誰かがその役割を担っているなら、自分は6割の「普通」や2割の「怠け者」でも良いのです。そして、もしも自分が『誰かの理想的な存在(働き者)である』なら、その役割を精一杯果たせばいい。そんなふうに思えるようになりました。

一つの役割に自分を固定する必要はなく、状況に応じて変わる自分の役割を自然に受け入れる事が大切なのではないでしょうか。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。また、次回もお気軽にお立ち寄りください!

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