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キャンプソング「パン屋さんと金魚」と、ドイツ民謡「Lustig ist das Matrosenleben 」(船乗りの人生は面白い)
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
毎日寒いですね。早く夏が来ないかな。というわけで(?)、今日は金魚の話題をひとつ。
キャンプソング「パン屋さんと金魚」(別名:パン屋のおやじ)
は、フランス民謡といわれているようですが…
ドイツ民謡「Lustig ist das Matrosenleben 」
(=船乗りの人生は面白い)と、同じメロディーかなと思います。
ドイツ民謡が、なぜフランス民謡といわれるようになったのでしょうか。それは分かりませんでした。
戦前は「水夫の歌」
ちなみにこの歌は、戦前、1936(昭和11)年に出版された教科書『女子音樂新教本 5』に「水夫の歌」として載っていました。ここには「Ernst Toch編曲、19世紀の民謡」とだけあり、フランスともドイツとも書かれていませんが、歌詞はドイツ民謡「Lustig ist das Matrosenleben 」に似ていて、これを邦訳したもののようでした。
水夫の歌(訳詞 青柳善吾)
1番
楽しや船に ラララ
歓び乗せて ラララ
南に北に ラララ
潮(うしお)のままに ラララ
さすらふ船路 ラララ…
2番※
風そよ吹けば マストの旗は
戯れ翻(かえ)り 行く手の水は
涯(はて)なく青し
3番※
今宵はいずこ いずこぞ泊(とまり)
瞬く星に 思(おもい)をやれば
潮(うしお)はさわぐ
※ラララは省略
Lustig ist das Matrosenleben
1番
Lustig ist´s Matrosenleben, haltojo
Ist mit lauter Lust umgeben, haltojo
Bald nach Süden, bald nach Nord, haltojo
Treiben uns die Wellen fort, haltojo
An so manchen schönen Ort
haltojo, haltojo, haltojo
2番※
Hat das Segel Wind gefaßt
So besteigen wir den Mast
Sei zufrieden; Kapitän
Wind und Wetter werden schön
Laßt die Fahnen lustig weh’n
3番※
Lustiger Matrosensang
Tönet von des Meeres Strand
Bald nach Süden, bald nach Nord
Treiben uns die Wellen fort
An so manchen schönen Ort
※haltojoは省略
まとめ
戦後、キャンプソングとして歌われた「パン屋さんと金魚」はフランス民謡といわれているが、同じメロディーの曲が、戦前、「水夫の歌」として音楽の教科書に掲載されており、これは、19世紀のドイツ民謡「Lustig ist das Matrosenleben 」(船乗りの人生は面白い)の邦訳版と思われた。ドイツ民謡がなぜ戦後の日本でフランス民謡といわれるようになったかは分からない。
★見出しにきれいな金魚のイラストをお借りしました。ありがとうございます!