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吹き矢/ポイントその3「不動」①

何年も吹き矢をやっていても、吹く時、筒がかなり動いている方がいます。中には、身体全体が、前に “つんのめってる” 人も見かけます。
基本動作・姿勢・顔の正対・マトの狙い…等々、すべて元も子もない(ぶっ飛んでる!)感じです。それでも、たま~に、ホントにたま~に(間違いなく「マグレ」で)矢が1本「7点」に入ることがあり、満足しちゃうんでしょうね。
今回は、この簡単そうで、意外に難しい「不動」について投稿します。

■YouTube等で有段者を見てると、構えてから吹き終わるまで、身体も筒もほとんど動かないですね。画面をアップにして、筒先の動きを見ても「微動だにせず!」って感じです。当然に矢は、数cmの範囲に集中してます。
修行中の(迷える)我々はどうすればよいか … 答えは、いたって明快。
筒を支える「手」と、筒をくわえている「口(顔)」の「2カ所」を動かさなければ良い !
… でも、これがなかなか難しいのですね~。

毎回お借りしている、協会の指導書より

筒を支える「手」を動かさない(上のA)。
実は、動いてしまうのは「手」ではなく「肩」ですよね。具体的には(以前にも投稿した)「胸式呼吸」で、息を吸う・吐く時に肩が動いてしまうんですね。
ボイトレの先生の受け売りですが、胸式呼吸では「肋間筋(ろっかんきん)」という筋肉が膨らみ、同時に「肋骨(ろっこつ)」が広がって(肺を広げて)息を吸うんだそうです。

お借りした、肋間筋と肋骨のイラスト

そこで、息を大きく吸うと、肩が上がり、上半身が後ろに反り返る。で、息を思いっきり吐くと、肋骨が収縮して、反動で身体が前につんのめる、ということなんですね。

一方「腹式呼吸」は、肺の下にある「横隔膜」を下に引っ張って肺を広げ、息を吸うんだそうです。すると、お腹が前に、さらには左右(脇腹)も膨らむ※ということです。腹式呼吸で息を吸う→吐く、をちゃんとやれば、肩はほぼ動かないようです。  ※胸式呼吸よりも、大量に空気を取り込むことができる、というわけで、歌手は腹式呼吸で発声している、とのこと。

以前にも借用した2つの呼吸法の図

■私は、上半身を(極力)動かさずに矢を吹く練習として、立って壁に「背中」と「頭の後ろ」を付けたまま、大きく息を吐く、というのをやってます(たまに…ですが)。
あと、矢を吹く時には、身体を安定させ、動かないように「下半身」はしっかりと床に(踏ん張っている感じで)固定させる。
反面「上半身」、ことに「肩」と「腕」は、リラックスさせて、なるべく力を抜くようにしてます。それによって、少しでも身体の動きが、筒を支えている手に伝わらないのではないか、と思ってます。

■あと、「重い筒で吹けば、ブレにくい」と言う話をよく聞きます。
吹き矢の筒は、<140~400g>まで揃っているそうです。ちなみに私は、標準の「250g」を使っています。
一緒に吹き矢を練習している人で、140gの筒で高得点を出す達人がいます。見てると、筒はほとんど揺れてません。
逆に、400gの筒を使って6ラウンドも吹いてると、普通の人は(筒の重みで)支えている手が震えてくるんじゃないでしょうか?(知らんけど…)
要は、支えている手(腕)が動かなければ良いので、自分がシックリくるような重さの筒であれば、何グラムでも良いのではないか、と(このあたりのことは)適当に考えております。

また、コメントが、理屈っぽく、長くなってしまったので、動かさないようにすべき「口(顔)」は、次回の投稿にします。