吹き矢とボイトレ/正対(せいたい)する
■私が通っているボイトレ教室では、「模擬プレゼン」というのをやったりすることがあります。
①一人で前の方に立って、生徒たち(着席)に向かってしゃべる。
②先生は、奥(生徒たちの後ろ)の中央に立っている。
③あるテーマについて書かれた原稿(A4で1枚)は手に持って。
この時、大概の生徒(私も含めて)は、原稿を見ながら下を向いたままだったり、たまに顔を上げてもサッとまた下を向いてしゃべる、といった具合。先生からは、
「伝えたい人たちの方に顔を向けて、伝えたいという“気”を、声に乗せてください!」
とのご指摘を、ピシャリ!といただきます。
対象(伝えたい相手)に対して「真正面」に向き合う――「正対」せよ、ということなんですね。
■身体全体を、常に対象の方に向ければ良いのでしょうが、それがダメでも、「顔」を相手の「真正面」に向けて話す、ということが大切なんでしょうな。
だからといって、TV等で著名人が「プロンプター」を使って、いかにも聴衆を観てしゃべっているように見える(だけ)のはいただけませんよね。声に気(気持ち、想い)が乗っていないのでしょう。
■さて、吹き矢における「正対」について。
吹き矢の基本的な型(ルール)では、
正面のマトに対して「45度」のスタンス(両足の位置)をとる → 矢を吹く時に、顔をマトに向けて矢を放つ、となっています。
しかし、この時に、
A.顔の向きが、やや斜め(正面を向いていない)の人
B.(腰をひねって)上半身をマトに向けている人
等を見かけます。
「B」は、首を曲げる(回転させる)のが辛いから、かもしれませんが、何となくカッコ良くないように見えます。
「A」はよく見かけます(私も少し、そうなってました)。吹矢の大先輩に指摘されて、なるほどと思いました。顔の向きが斜めで、真正面にマトをとらえていない、両目でシッカリとマトを見ていない、ということなんですね。
顔を(マトに対して)真正面に向ける、そしてマトの中心(黒点)を狙って気持ちを集中させる。これが、吹き矢においても大切な「正対」ではないか、と思います。
人とのコミュニケーション、モノやコトに対する姿勢…等々において、「正対」の姿勢(体勢+メンタル)が必要だよな~、と思うこの頃です。