サブを零式に行かせるためにメインストーリーをまたやる事になったので、何を言ってたんだろうなあって思いだすのに後半からカットシーンも何となく見始めた。
シャーローニ荒野までは全スキップでトライヨラ襲撃からゆっくり見てみました。今大体ソ9のあたり。前半飛ばしてるのは黄金つまらなさ過ぎるとは思わないけどすげーおもろいってわけでもないというか……前半は自分も正直1度見たらいいかなってレベルで、自分がそもそも「ネタバレされても見る時は楽しめるが、自分が1回見た話はよほど気に入ってるか検証とかでもない限りは見ない」タイプの人間なのもある。暁月もサブキャラ最後以外全部飛ばしたし、漆黒ですらサブキャラは見たい部分しか見なかった。でも黄金後半からは意外と好き。手放しでイイと言えるものではないけど。
その前のもちょこちょこあるけど真面目に見始めたのは飛ばしすぎて鉄道の出発見送るところを飛ばしたらグルージャジャ死亡のシーン以降から。
よくまとめサイトに上がってる「ここがおかしいよ黄金のレガシー」みたいなところで気が付いた事をちょこちょこ突っ込んでいくやつになりますのでネガ要素あんまないです。シナリオ叩きネガがご所望の方は多分合わないと思います。ただ主観的にここが気に入らなかったみたいのはあります。
バクージャジャがヴァリガルマンダを解放して許されてる理由
厳密にいうと一応許されてはいない。
ヤクテル樹海に来た辺りで双頭の出自について知る事になるタイミングで、ウクラマトが「(自分が王位に就いたとして)そういう事情があるなら同情はするけど、それとは別でやらかしたことについては罰する必要はある」という事は言っています。
ただまあ後半のトライヨラ襲撃後の演説で唐突にワルが急に善行し始めて評価されるアレの空気になってしまったから忘れられてるのは気になるかなというのは同意。
あとバクージャジャが封印していたトラルヴィドラールを解放しちゃったみたいな明確な話を把握しているのってヒカセン・ラマチご一行とヨカフイ族以外って知ってたんですかね? 風の噂程度でしか知らないならそもそもバクージャジャを「なんか悪そうな感じのヤツ」くらいにしかトライヨラ民思ってない説あるな。ここはヒントトーク回収してないからちょっと怪しいかも。でもそんな重罪知ってたら絶対演説の時にバクージャジャがイキったタイミングで「おめーも自国民殺そうとしといてそんな口利けんのか」って絶対誰かツッコんでると思う。
武王ゾラージャに知りてぇんだじゃなく武力で対抗する理由
ここはちゃんとフォルアード・キャビンズの前でトライヨラの民が死んでしまい、武王就任直後にも関わらずこのような事態になってしまったウクラマトがきちんと理由を説明していました。
被害状況を分析した後に、ゾラージャの狙いはトライヨラの都市そのものではなくトライヨラの民(人命)だったことに気付き、元とはいえ一度はトライヨラの国王を目指した身でありながらも自国民を蹂躙しても何も思わないその残虐性に対し、次の犠牲が出る前に「ゾラージャは対話を望んじゃいねぇ」(対話でなんとかできるとは思わない)という判断をしています。
そして、対抗するためには強化されたゾラージャの事をもっと状況から「知る」必要があるとも。
逆にここで「ゾラージャ兄さんにも理由があるはずだ!アタシは知りてぇんだ!信用したいんだ!」みたいなこと言い始めたらキレてどついてる。いくら相手が義理の家族だとしても、どんな手段を使ってでも被害を未然に防ごうとするのって上に立つ者から考えたら普通の思考なんじゃないのか……? 別の意味で同じ立場に立つ者がスフェーンなので、民の命を預かる立場を持つ対になるものとしてこのシーンがあったんじゃないかと。
もちろんゾラージャは義理とはいえ兄なので、ずっと身近にいたはずのウクラマトやコーナがなんで知らないんだというツッコミはあるものの、黄金序盤の多くを語らないあの性格で内に野心を秘めていそうな描写があるので意外と近しい人物は気付かなかったのかもしれないというのは否定できません。勇連隊で遠征しているような話もあるならそれこそ直近においてはなおさら知る機会も少なかった可能性はあります。親父はどう思ってたかは知らん。
ただ、ラマチが唐突に「ゾラージャの狙いは自分が『王』であることを示すためだから狙うのはトライヨラ自体じゃなく連王となったアタシ(とコーナ兄さん)だ」みたいな感じで言い始めたあたり、別にゾラージャの野心について黄金中に心当たりがなかったというわけでもなさそう。兄だからそんなマネせんやろ、という思いがあったのかもね。
ここからは賛否両論だったり、逆に今回の黄金で好評っぽかったところをどつくターンです。だらだら考察とかも入ってるので長いです。良かったところを否定されたくない人は読まないでね。
永久人の在り方とヒカセンの立ち位置について
これに関してはまあどっちがとか何が正しいとかはないと思うんですよね。
ただ、個人的には設定がガバガバというか「人工的にやってるだけで別にやってることは星海に帰るのとあんま変わんなくない?」って感じでアリゼー・クルルほど死生観に対して違和感を持たなかったので、かえってアルカディアの「魂を使っての見世物なんて反対だ」みたいな選択肢が受け入れられなかった。お前いつも死地にホイホイ人召喚しとるやんけそっちのほうがエグいわ
命の巡りがアレクサンドリア内で完結していることに暁メンバーは拒否感を示していたけど、そもそもハイデリンもといアーテリスにおいても星海で魂から記憶がゆっくり消えて行ってまっさらな魂になってまた別の誰かとして生まれるってお話じゃなかったでしたっけ? アリゼーだって自分で「星海を見たことがあるからこそ余計に受け入れがたい概念」みたいな事言ってるけど結果は違えどもやってる事ほぼ変わらなくね? しかも記憶は消えてなくてデータとして残ってるんだから上位互換に近いシステムだし。輪廻転生みたいな思想なのに魂資源を生み出すプロセスを聞いてなおも全員ほぼ拒絶反応起こしてるのはちょっと不自然に見えた。そんなこといったら古代人なんか自分から星海に帰る=命絶ってるんだぞ。第一世界に不完全な魂だけ転移をしておいてかつソウルサイフォンに魂を込めて物質化してすらいるのに今更君ら死生観もなにもないだろ……。グラハの反応が多分一番自然なのかなと思った。
リビメモでグラハがもし大事な人が永久人だったとしたらその在り方についてどう思うか? みたいな問いかけをするシーンはシンプルにシャーレアンの賢人として思考実験のつもりで問いかけたのかな、と思ったりしました。
他人の命でそこに存在している事に対する是非というよりは、そのような在り方をしている永久人はどんなにその人と同一だったとしても果たして生きていると言えるのだろうか? という部分に訴えかけるものなのかなと。こういう哲学的な部分を主要人物に絡めてくるところは黄金で一番好きでした。実はこのシーンで自分泣いてます。辛すぎて。
カフキワが評価されている理由がわからない件
カフキワって一番謎多すぎて怪しかったので、見た目や性格の話はともかくとして個人的にあんまり正直好きになれなかったタイプでした。
割と好きって人多いよね。逆張りとかじゃなくて一応ちゃんと理由あります。
カフキワはなんで死んじゃって永久人になったの?という部分が解明されないまま消えます。エレンヴィルも最終的には母の意志を継ぐぞ見たいなこと言いながら先に進んでしまっています。もうこの時点でストーリーで説明する気ないでしょ。個人的にこのエレンヴィルの立ち直りというか切り替えようがついていけなくてダメでした。わずかな望みとはいえ自分の都合で息子振り回したワガママ母ちゃんやん。
ゾラージャ兄さんも死んで退場しちゃったけどグルージャがいるからまあその辺の掘り下げが7.1で来るとは思うんですが、カフキワに関してはエレンヴィルがなんか不本意っぽい感じながらも最後納得して勝手にスッキリしてるので逆にこっちがモヤモヤしたまま終わった感満載です。
ウクラマトって言うほどアホか?という話
マジでミームの如く「知りてぇんだ!」「家族だからな!」が独り歩きしてる感がすごいんですけど、言われてるほど別にマジで誰の事も知ったら信じる一辺倒のアホの子ではないかなっていうのが個人的な感想です。
というか、観察眼と判断力はあるんだよねラマチ。これはメインキャラでやってる時にも割と思ってたというか暁メンバーの方が言ってる事頭良さそうでアホなんだよな
これに関してはマジで画面作りが悪すぎるのとかもろもろ批判されてる部分がでかいのは否定しない。
あと、ラマチが弱気な時にヒカセンにべたべたするところはやりすぎかなと思いつつもソ9で「一緒に行こうぜ、別に怖いわけじゃないからな」のくだりはもはやヒカセンも苦笑いくらいの感じなので、まあそうだよね~って感じでした。まあここは人に寄るんじゃないかな。おててぐらいは普通に握ってあげようと私は思ってました。
まあ現時点で思いつく範囲でいろいろと書いてみたんですけど、別に自分はここが悪いというよりはここがどうにか補強されたらもうちょっと面白かったんじゃないかな?って感じに捉えています。
個人的な評価としては、粗削りではあるもののやりたいテーマはしっかり伝わってくるなとは思いましたし、後半の布石として王位継承戦が活きてくるという流れは面白かったと思います。
ただ書きたいシーンを本当にくっつけただけみたいな整合性のなさ、説明・表現不足による違和感が今までの中で一番感じやすかったんだろうな、という印象は受けました。
私はウェルリト戦役のシナリオとか好きなのでたまたま好意的に受け止められていただけかもしれないですが……。