見えづらい方のためのWindows設定

 見えづらい方のためにWindowsには、支援機能を備えています。以下の目次に示すような設定を使います。


 以上の設定を組み合わせて、自分に一番見えやすい環境を作ってください。

PC設定のアクセシビリティ視覚サポート項目

画面の拡大

 画面のアイコンや文字を大きくするだけで見やすくなります。大きくしすぎても全体を把握しづらくなりますので、自分に一番見えやすい拡大率を探ってください。
 設定は以下の手順で行います。

  1. 視覚サポート項目の中の「視覚効果」をクリックする。

  2. 関連設定の中の「ディスプレイ」をクリックする。

  3. 「拡大/縮小」をクリックする。

  4. 「カスタムスケーリング」のエディットボックスに数値を入力する。

  5. 右側の✓をクリックする。

  6. カスタムスケーリングの上に出てくるサインアウトをクリックし、サインインしなおす。

カスタムスケーリング100%
カスタムスケーリング175%

文字の拡大

 アイコンなどとは別に文字だけ大きくしたい場合もあります。その際には以下の手順で設定してください。

  1. アクセシビリティ項目の「テキストサイズ」をクリックする。

  2. テキストサイズの右側のスライダーをスライドさせると、上に文字の大きさがプレビューされます。

  3. スライダーバーの右側の「適用」をクリックすると適用されます。

テキストサイズのスライダーバー

ハイコントラストモード

 画面の視認性を高めたり、羞明(光に過敏)対策に背景色と前景色を入れ替える設定がハイコントラストモードです。通常は、背景色は白で前景色は黒です。これは、白い紙に黒いペンで文字を書くことをイメージするとわかりやすいでしょう。この配色を入れ替えるのがハイコントラストモードです。

ハイコントラストモード適用した状態

 設定は以下の手順で行います。

  1. アクセシビリティ項目の「コントラスト テーマ」をクリックします。

  2. コントラストテーマの右側のドロップダウンボックスをクリックして、一覧から適用するテーマを選択します。上にテーマのプレンビューが表示されています。

  3. ドロップダウンボックスの下の「適用する」をクリックします。

 ハイコントラストモードとテーマから設定するハイコントラスト配色は異なります。同じような配色にすれば違いがないように思われがちですが、ハイコントラストモードにはショートカットがあるので、必要な時は通常は移植にすぐに戻すことができて便利です。
 ハイコントラストモードやハイコントラスト配色では、画面の情報の一部が表示されなくなる状態が発生する場合があります。例えば、現在私が編集しているnotoの画面でも、ハイコントラストモードを適用すると、以下のように編集行を示す+記号が見えなくなります。

通常モード
ハイコントラストモード

 このようにハイコントラストモードで見えなくなったオブジェクトを確認するために一時的にでも通常表示に戻す必要があります。
 ハイコントラストモードのショートカットは、
   左Alt + 左Shift + PrintScreen
です。通常モードからハイコントラストモードに移行する時には確認メッセージが出るので、Enterキーを一度押す必要があります。ハイコントラストモードか通常モードに戻るときには確認メッセージは出ません。

マウスポインタの拡大

 見えづらいと画面上のマウスポインターを見失いことがあります。その対策として、いくつかの裕子応な設定があります。
 最初に設定するのは、マウスポインターの大きさです。

マウスポインターの設定
  1. アクセシビリティ項目の「マウスポインターとタッチ」をクリックします。

  2. マウスポインターのスタイルから判別しやすいポインターを選択します。

  3. 「サイズ」の右のスライダーバーを動かして大きさを変更します。

 何度か試行錯誤して一番見やすい設定にしてください。
 次に、マウスの位置を確認しやすくするオプション設定について説明します。オプション設定はマウス設定ダイアログで行います。

  1. マウスポインターとタッチの関連項目の「マウス」をクリックします。

  2. 関連項目の「マウスの追加設定」をクリックします。

  3. ポインターオプションタブをクリックします。

マウスのプロパティダイアログ

 必要に応じて、表示グループの「ポインターの軌跡を表示する」と「ctrlキーを押すとポインターの位置を表示する」のチェックを入れてください。

音声読み上げ

 以上のような設定を行っても、画面がほとんど見えない、ある程度は分かるけど細かな文字が読めない場合には、音声読み上げを使います。Windowsの音声読み上げは、ナレーターと言います。
 ナレーターはスクリーンリーダーとしては十分な機能を持っていないので、画面を見ずにパソコンを操作するには、本格的なスクリーンリーダーを導入する必要があります。
 ナレーターを含めたスクリーンリーダーについては、次回解説します。

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