見えない・見えづらいと言うこと
「見えない・見えづらい」ということを、十分に見えている人が想像することは難しいことだと思います。目をつぶれば見えない状態を再現できますが、何が出来なくなるのかを想像することが難しいのです。
一概に視覚障がいと言っても人によって見え方は様々です。視覚障害は視力と視野の障がいがあります。それぞれに等級があります。なので視力があっても視野が非常に狭い方もいます。
仕事の書類が読めなくなって、辞めざるを得なくなったという方もいますが、辞める前に困りごとの対処法を知っておけば辞めずに済むこともあります。会社としても長い年月をかけて育てた人材を失わずに済むのです。
見えない・見えづらいと出来なくなること
正しくは「出来なくなる」ではなく「やることが難しくなる」です。補助するグッズを使い、出来るようになることもあります。この「難しさ」は、見え方や空間の把握の能力によって大きく変わります。
以下のような面で不便さが出てきます。
移動の不便さ
文字の読みづらさ書きづらさ
日常生活の不便さ
移動の不便さ
見えない・見えづらいと最初に困るのは移動しづらいということです。自分がどちらの方向を向いているのかや何処にいるのか、段差や階段、車道と歩道の区別、人とぶつかるなど周囲の状況を見て把握することができずに動けなくなってしまうことがあります。
これらの状況を解決するには、
白状を用いて地面の状況や段差を把握する
音や匂いから周囲の状況を把握する
頭の中の地図(メンタルマップ)で位置を把握する
等で単独での移動も可能になる場合もあります。そのためには歩行訓練を受ける必要があります。
それでも一人で移動することができない場合は、ガイドヘルパーを利用できます。利用に条件は付きますが、障害福祉サービスの同行援護やガイドボランティアです。
身体障害者手帳を取得したら、特定相談支援事業所に相談してください。
文字の読みづらさ書きづらさ
見えない・見えづらいと文字の読み書きが不便になります。これは視覚障がいに限らず高齢になると小さな文字が読みづらいことが起こってきます。
これらの文字の見えづらさには、以下のような対処法があります。
大活字図書を利用する
拡大読書器を利用する(日常生活用具給付)
活字読み上げシステムを利用する(スマホアプリ、OCR)
録音図書で読書する(点字図書館)
テキスト読み上げシステムで読書する(kindleなど)
パソコンやスマホのスクリーンリーダーを利用する(VoiceOver、TalkBack、ナレーターなど)
上の2つは目で見て読む、後の4つは音声で聞く利用法です。
日常生活の不便さ
見えない・見えづらいと家事にも不便さが出てきます。
特に多い困りごとが、調理の際の量を測れないということです。お茶を入れるときに急須にお湯を入れようとしてやけどしたとか、調味料が量れない等です。
これらの対処としては、お湯の量を音で知らせる道具や軽量のグッズを用いたり、IHクッキングヒーターを利用することで解決することも多くあります。視覚障がい専門の福祉用具販売店に相談してください。
また、買い物で不便を感じるかtも多いようです。最近のスーパーでは、障がい者の買い物を店員が補助するところも増えています。行きつけのスーパーやコンビニに顔を覚えてもらうのも一つの方法です。商品は見えるけれど値札や商品の説明が見えないという方には、スマホのテキスト読み上げアプリを使うと便利です。
掃除や洗濯に関しては感覚的に慣れていけば出来るようになります。
最近の家電にはボタンに点字表記がなされているものがあります。2文字程度の表記なので最初の1文字が分かれば判断できると思います、テレビも番組表を読み上げる機能がついているものがあったり、音声解説付きの番組があったりします。
これからの記事
これから書き足していきたいと思います。主にパソコンとスマホでのスクリーンリーダーの利用の仕方について解説をしていきます。
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