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世界で6番目に速い男~サニブラウン選手の後悔。

世界陸上、男子100m決勝、サニブラウン選手が6位入賞を果たした。

自己最高位だというのに、レース後、
インタビューを受けた、サニブラウン選手は、

悔しいっすねー」

を繰り返した。

本人の感覚では、今回はいけるという
ものがあった、とのこと。

しかし、中盤からの伸びを欠き、6位。

前回より、1つ順位を上げての入賞も、
サニブラウン選手は納得がいかなかったようだ。

世界で6番目に速い男になっても、
悔しさしかない。

もちろん、決勝までいけば、目指すは
メダル、そして優勝だ。

それに届かなかったことが、今回はいけると思っていたサニブラウン選手には、悔しくてたまらなかったのだろう。

日本代表、ひいてはアジア選手が、
100m決勝に残るだけでも、すごいこと。

その上で、メダルを獲得することの
難しさを、サニブラウン選手は肌で
感じたのではないか。

前回も決勝に進んでいるから、今回は
落ち着いていける、とは限らない。

一緒に走る選手も、競技場も、雰囲気も、
全てが違うのだから。

身体能力の差は、持って生まれたもの。

そこを補う技、スタートの反応などを
磨き、ようやく、日本人選手が、
陸上競技で結果を残せるところまできた。

特に、男子100mは、何人かの選手が
期待されていたが、ここにきて、
サニブラウン選手が、1歩抜き出た感覚がある。

それだけに、今回はいける、と思いながら
臨んだ、決勝で、思うようなレースが
出来なかった悔しさは大きいだろう。

誰もが、参加出来る大会ではない。

選ばれし、まさに『選手』だけが、
そこに立つことを許される。

そして、予選から勝ち上がり、たどり着いた
決勝の舞台。

そこまでは、プラン通り。

しかし、肝心の決勝で、そのプランが
崩れてしまった。

後悔しても、しきれないだろう。

次に頑張ればいい、とは、簡単に言えない。

他の選手達も、その場に立つことを、
虎視眈々と狙っている。

今回の、苦い経験から立ち直り、
もう1度、国内の選考会から戦い続け、
そしてまた、100mの派遣選手に選ばれなければならない。

この実績は、加味されるだろうが、
それでも、国内レースを勝ち抜いて、
誰が見ても、サニブラウン選手が適任だと、
周りを納得させないといけない。

それに、耐えられるかどうか。

今回の悔しさを、糧に出来れば、
それも不可能ではない。

なぜ、中盤の伸びを欠いたのか。

それを徹底的に洗い出して、次にいかすことだ。

そうすれば、次の世界陸上が見えてくる。

道のりは、決して楽でも簡単でもない。

しかし、2大会連続、決勝へ進む力を
持っているのだから、
サニブラウン選手には、今1度、立ち上がって欲しい。

世界で6番目に速い男。

次は、何番目になるのだろう。

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