ニュースつぶやき:「外国人がストーリーだけ聞いて描く『ミリ知ら』桃太郎」
海外の画家に桃太郎のストーリーだけ聞かせて絵を描いてもらう企画とその展覧会の話。
1月16日から、岡山県は岡山市北区天神町の岡山県天神山プラザで、「桃太郎プロジェクト ~どんぶらこ、海を渡る~」と題した展覧会が開かれているとのこと。企画の意図としては、日本の昔話「桃太郎」をまったく知らない(1ミリも知らない=ミリ知ら)海外の文化圏の画家の方に、桃太郎のストーリーだけ聞かせて、想像でどんな場面かを描いてもらうというもの。
以前、NHKかなにかの番組で、外国人に日本食を名前からの想像だけで作ってもらったらどうなるか……というものがありましたわね。それと似たコンセプトでしょうか。
参加したアーティストはタンザニアの方、インドネシアの方、イランの方と、お三方とも国際的に活躍する画家で、「なるべく異なる文化や宗教を持つ人を選んだ」とのこと。インターネットでの画像検索は控えてもらったそうですわ。
その結果、それぞれの特色が活かされた奇想天外な桃太郎像が生まれたそうです。一枚だけ画像を拝見したところ、褐色の快男児が槍と盾で武装し、斑点のある黄色い犬科の動物と、極楽鳥みたいな派手な鳥、カラフルな猿を従えて、水牛の角を生やし、長いカギ爪のある手にこん棒を持った、青い体のなにか悪魔的なものを退治している……という、なかなかにシュールなものでしたわ。
でも、考えてみれば、字面だけで視覚情報を伝えるのって難しいですわよね。何の予備知識もなければ、サンタクロースだって
「赤い服を着て大きな袋を背負った老人。ある特定の日の夜、人々が寝静まった頃を見計らい、煙突から家屋に侵入し、家人(主に子供)の枕元に贈り物を残していく。煙突の無い家への侵入経路は不明」
という説明だったらこれはもう妖怪かなにかですわ。七福神など福の神の概念を知っていれば、大黒さまか布袋さまの近縁種として描かれるかもしれません。サンタクロースというものが入ってきた時代の日本人がどういうものを想像していたのか、調べてみたいものです。
会期は1月21日まで。観に行きたいですけど、会期が短い上に関東からは少々遠いですわね……