梅香る南関東をゆく:皇居梅林坂〜日比谷公園

画像1 今回は梅の花を観に、南関東の梅の名所とされるところを巡ってゆきます。しばし、私と梅見散歩を楽しみましょう!\(^o^)/
画像2 この広いお濠と重厚な石垣!さてどこでしょうか!?
画像3 そうさ!ここは皇居!インペリアル・パレスだ!(≧▽≦)
画像4 昔の江戸城跡である皇居には、その名も「梅林坂」という場所があります。ほーら坂の下から梅の香りが吹き上げてくる
画像5 昨日寒かったと思えば、今日は上着がいらないくらいの暖かさ。三寒四温の言葉通りですね。私も今日は春色のカーディガンだけでじゅうぶん
画像6 皇居は桜も紅葉も有名なので梅林があることは見過ごされがちなのかな?起伏のある坂に植えられているので都市部の梅林がなかなか持てない「高低差」を持つのが特徴
画像7 うーーーーーん、い〜い香りーーー!( ꈍᴗꈍ)
画像8 あっ、石垣が見えてきた
画像9 こういった城郭や城跡に来たら、ぜひ着目していただきたいのが、「石垣」。城の進化と共に発達してきた石垣は、それを造る専門集団「石垣衆」によって造られるようになっていき、主に「石の加工の仕方」「石の積み方」によって分類されます。
画像10 自然石をそのまま使った「野面積み」。積み上げる面をタガネなどで平にならした「打ち込み接(は)ぎ」。直方体に成形した石を隙間なく積み上げた「切り込み接(は)ぎ」。
画像11 石垣の目が横一線に通る「布積み」。目が通らない「乱積み」。
画像12 なので、この部分は「打ち込み接ぎ」の「布積み」だということがわかりますね!この投稿の二枚目の、お濠の右側の部分は「打ち込み接ぎ」の「乱積み」です
画像13 それぞれに長所と短所があります。それが造られた地域と時代背景を考えて、作成者である石垣衆の気持ちに思いを馳せるのも、お城や城址を訪れる際の楽しみに加えてみてもよいのではないでしょうか
画像14 かつての防衛施設、その跡に咲く花
画像15 つわものどもが夢の跡、的な風情を感じますねえ
画像16 世界から殺し合いや戦争がなくなり、みんなが花を愛でられる平和を享受できる時代が来ることを願ってやみません
画像17 人が、真の平和を手にするためには何が必要なのか……
画像18 『梅の花 散らくはいづく しかすがに この城の山に 雪は降りつつ』(うめのはな ちらくはいづく しかすがに このきのやまに ゆきはふりつつ) ──大伴百代(おおともの ももよ)、大監伴氏百代(だいげん ばんしの ももよ)
画像19 『梅の花が散るとは、どこのことでしょう。そうはおっしゃっても、この城の山には雪が降り続いていますよ』
画像20 この歌は、直前の大伴旅人の歌に対する返事です。(ん?雪が?え?今、降ってるの???)となりそうですけど、もっと現代的に訳せば『梅の花が散ってるのがどこだってぇ?そうは言っても、この城の山に雪は降り続いてるじゃん?』ということになり、これはつまり「ボケ」なのです。百代は、実際に降り続いているのが雪ではなく、梅の花びらだとわかった上で雪になぞらえているのですね。そもそも、花びらを雪に例えたのは旅人なのですから、この返しは相手のセンスを尊重した、高度なボケということになります
画像21 センスのあるもの同士でしか成立しえない表現の打ち合い……うらやましい!それでは、大手門(切り込み接ぎ・布積み)からさようなら~!次の目的地へ向かいましょう!
画像22 皇居大手門から歩くこと十数分。近くにある日比谷公園にやってきました
画像23 ざんねんながら梅林というほどのものではなく「梅の木のある一画」ていどのものでしたけど、それでも見事に梅は咲き誇っています
画像24 時刻は11時を過ぎ、周辺のオフィス街から、公園でランチをとる人々が出てきています。私は、まだおなかはすかないかな。
画像25 背中にしょったリュックには、お茶とスティック羊羹が入っているので、例え飲食店のないところに迷いこんでも、すきっ腹を抱えてさまようことはない!これが 準備ってやつさ!
画像26 ランチの前にもう一か所行けるな!レンタサイクルを借りて、次に行くぞー!
画像27 『梅の花 散らまく惜しみ 我が園の 竹の林に うぐひす鳴くも』(うめのはな ちらまくおしみ わがそのの たけのはやしに うぐいすなくも) ──阿倍奥島(あべのおきしま)、少監阿氏奥島(しょうげん あしの おきしま)
画像28 『梅の花が散るのを惜しんで、私の庭の竹林でうぐいすが鳴いています』
画像29 今までご紹介した梅花三十二首は、順番に並べています。一首、また一首と歌が披露されるたび、世界が広がっていくようですね。この歌で、新たに「竹林」「うぐいす」というワードを、奥島は付け加えたわけです。同じテーマを詠みながらも、各人のセンスとボキャブラリで世界を広げてゆく。これは、よくnoteで見かける「企画」となんら変わりありません。
画像30 またひとつ、万葉の歌人が身近になった気がします!それでは、またどこかの梅花の下でお目にかかりましょう!ごきげんよう~

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