中国の台湾侵攻を描いたドラマ「Zero Day」
現在、台湾が凄いドラマを制作中。中国の台湾侵攻を描いた「Zero Day」です。トレーラーが見られます。こちら。
ロシアのウクライナ侵攻のときと似たような描写が入っています。これを見ると、ウクライナが侵攻されたとき、「これは明日の自分たちだ」と考えた台湾人は多いのではないかと考えてしまいます。日本の場合、「あれは自分たちの姿だ」と考えた人は、おそらくそんなにいないでしょう、
ニューヨークタイムズの記事によると、このドラマへの出演依頼を断った俳優はかなりいたようです。でしょうね…中国から目をつけられたら、中国大陸での仕事はできなくなってしまいます。このドラマに出ている台湾人俳優はみな、ある意味「大陸での仕事(=お金になる仕事)はあきらめた」人たちと言えるのでは。そう考えると、ここに出ている俳優さんたち、日本やアメリカでキャスティングしてあげて!と言いたくなります。
このドラマには、日本の俳優、高橋一生さんが出演しています。彼のインタビュー動画はこちら。
インタビューの中で、彼は中国語のことを「台湾華語」と表現しています。
中国語、と言わず、台湾華語、と表現したことは、彼が非常に台湾に配慮して使用した、もしくは、文化コーディネーターか彼の中国語指導者がきちんと彼に説明していたのではないか、と思います。
台湾華語とは台湾で使用されている標準的な中国語のこと。台湾人が台湾華語、中国大陸の人が標準中国語(北京語)で話しても、お互い通じます。ただ、関西弁と標準語のように差はあります。
ちなみに、台湾華語と台湾語は違います。台湾語はミンナン語、もしくは福建語とも呼ばれる言語で(台湾では台語とも)、台湾華語とは明らかに違うので、お互い話してても通じません。
高橋一生さんが、どの程度台湾の言語事情を知っていたか分かりませんが、彼が「台湾華語」と言ったのは、台湾のファンは嬉しいはずです。
高橋一生さんもまた、このような政治色の強い台湾の作品に出たことで、中国人監督や、中国大陸の作品には出られなくなる可能性は高いです。
にもかかわらず、「台本を読んで出演を即決した」というのは、ある種の覚悟を感じ、「頑張ってー!」と応援したくなります。
どうかこのドラマが中国当局の圧力によって「放送されない」などということが起こりませんように…
日本でもぜひ有料配信してほしいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?