見出し画像

自閉症の子の習い事

自閉症のわが子が、とあるスポーツを習いたいというので、体験レッスンに連れて行ったときのことを書こうと思います。このことは私にとって、結構トラウマになっていて(🐯🐎)、今やっと書けるという感じです。

体験レッスンに行ったとき、わが子はちゃんと挨拶はできたのですが、それからは好き勝手に遊んでしまいました。安全のために置かれているコーンを並べ替えたり、走り回ったり。先生が指示を出しても聞けず(目の前で話してもらわないと、自分への指示である、と認識できないため、好き勝手動いてしまう)、ただ走り回っているだけでした。

他の子は先生の指示どおりにスッと動いていました。わが子より小さい子でもちゃんと指示を理解し、すぐできることに感心をとおりこして、脅威を感じるほどでした。他の子はこんなにできるのか…

わが子に言ってきかせても、全く聞く耳を持ちません。そのうち先生が、「集団行動、出来ないタイプですか?!」と聞かれました。明らかにいらいらされていたのは分かったので、「苦手なタイプです…」と答えました。

そのスポーツはわが子が考えていたものとはルールが違い、わが子はルールを説明されても混乱しているようでした。

結局、自閉症にありがちな、「勝手に解釈し、自分が思っているものと違うと分かると暴れる」ということになってしまい、先生にも生徒さんにも謝り倒して体験レッスンは終了しました。

帰り道、わが子はずっと混乱し、しんどそうだったので、とりあえずドーナツショップに入り、好きなドーナツを選ばせて食べながら、「今はちょっと背も低くて難しいから、もうちょっと背が高くなってから、それでもしたかったら、もう一度来ようか」と話し、本人も納得したので、結果的には機嫌よく家に帰りました(ホッ)。

それにしても、たった1時間ぐらいとはいえ、非常に疲れました。自閉症なり、何らかの発達障害が全開になってしまう場合、親は周囲に謝り倒すので、謝り疲れが出てメンタルをやられる、というのがよく分かった気がしました。

実はわが子はこの体験レッスンに行く前から、発達障害の子向けの体操教室(療育施設)に通っていました。この体験レッスンに行ってみて、その体操教室の先生たちがいかに、自閉症なり子どもの「特性」を理解し、接してくださっているか、ということがよく分かりました。接し方が明らかに普通の習い事の先生とは違うのです。今まではそういうことに気づきませんでした。

その体験レッスン後、教室には迷惑をかけて申し訳なかった、という謝罪と、今は難しいのでレッスンに通うのは止める旨、連絡をしました。

後日、体操教室(療育施設)の先生にこのことを話し、我慢強く、分かりやすく子どもの目の前で話してくださっていることに感謝を伝えました。

このことがあってから、わが子は療育施設以外での習い事、特に集団スポーツは厳しいな、と思うようになりました。療育施設の先生は、発達障害の子の特性をよく理解してくれているので安心感があります。

わが子は今のところ、療育施設の習い事しかしていません。そのほうが、子どもにとっても親にとっても、ストレスが少なくてよいようです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?