見出し画像

アロンアルファ〜ハッピー・ママ


母を歯科大学の病院へ連れて行ったときのことです。

⭐︎⭐︎⭐︎
大学病院は同じ歯科でも細かく科が分かれている。まずはどの科を受診するかを判断するため総合診断を受ける。

問診に当たった若い女医さんが、現在治療を受けている病気や服用中のお薬などを聞いてきた。ママは特に病気はしていないが、骨粗しょう症の薬を飲んでいると伝えた。

すると、骨粗しょう症の薬といってもたくさん種類があるので、名前を教えてくださいと言われた。うっかりお薬手帳を持ってこなかったので名前がわからない。

「えーと、確か、あ、アロンアルファという薬です!」とママが言ったら、それまで真面目な顔で問診していた女医さんの笑いのツボにはまってしまった。
「すみません」と謝りながら笑いを堪えるのに必死になっている。

私がママに「ママ、その名前は違うでしょ。」と言うと、「アロンアルファだったと思うけれど…」と繰り返すママ。

女医さんは笑いをこらえて「それは瞬間接着剤の名前です」と言ってから笑い全開。私もおかしくて笑った。ママは何がおかしいのかわからないけど、つられて笑う。

結局、薬の名前は不明のまま問診は終わった。女医さんもようやく笑いが収まり、ほっとしたことだろう。

家に帰り調べると、その薬の名前は「ワンアルファ」だった。

ママ
「ほら、似てるでしょう。薬の名前ぐらい憶えておいて、アロンアルファと聞いたら、ワンアルファとわかるくらいの先生じゃないとねぇ」と自分が正しかったように言っていた。
⭐︎⭐︎⭐︎

お医者さんと一緒にいっぱい笑った楽しい診察でした。

ハッピー・ママのハッピー娘


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?