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一介の薬剤師が救急医療での役割が大きいと感じた講演

本日、母校の大学まで卒後講座に出席しました。
半年に1回、楽しみにしています。

今回のテーマは、「救急医療」でした。

2人の講師がそれぞれの視点で講義を行いました。


・石川県へDMATで派遣された話

1人目の講師は、医学部の主任教授です。
救命救急が専門の医師です。

救命救急センターの薬剤師の主な仕事は、
医薬品の在庫管理をしたり、
搬送された人が持ってきた薬や
飲んでいる薬を管理したりしています。

更に、カンファレンス(会議)で
薬の量を提案することもあるとのことです。

「彼らがいないと回らない」と
薬剤師を頼りにしていました。

興味深かったのは、
今年のお正月に起こった能登半島地震で
石川県に派遣された話です。

目的地の手前まで高速道路が通っていたものの、
そこから渋滞していたため
着くまで時間がかかったそうです。

派遣先の町で一番大きな病院で活動しました。
必要な人は転院させましたが、
転院先の病院がパンク寸前だったため、
可能な限り対処していたことが明かされました。

私は質疑応答の時間で
「転院した患者さんのご家族と連絡は取れましたか?」と質問しました。

「幸い電気と通信は機能していたため
連絡が取れた」
と回答がありました。
転院するかどうか患者さん自身と話し合ったことも知りました。

入院している家族と連絡取れないのは
不安だろうと思っていたので、安心しました。
思わず「それはよかったです」と
口から出てきました。

・感染症との闘い!?

2人目の講師は、薬学部の准教授です。
一時期、大学病院の救命救急センターで
薬剤師として働いていました。

救命救急の世界では、外傷や火傷などの怪我で
運ばれて来る人が多いとのことです。

「怪我なのになぜ感染症?」
そんな疑問を持ちながら講演を聴きました。

出血をすれば、そこから細菌が侵入する可能性があります。
体のどこを怪我したかによって、使う薬が変わります。

常在菌と言って元々人間は菌を持ってます。
臓器によって、その種類が変わります。

「抗生物質はどれも同じでしょ?」
そう思うかもしれません。
しかし、細菌の種類によって
効果のあるお薬が変わります。

怪我だけでなく、
どんな状況で怪我したかどうかも
治療方針を決める大切な情報になると学びました。

今回初めて知ったことがあります。

炎症反応が起こることで、
一時的に腎臓※から薬が出ていく速度が
速くなる現象についてです。
※尿から薬が出ていく。

より速く出ていくので、
薬を増やす必要が出てきます。
しかし、この状態は長くは続かないので、
どこかのタイミングで薬の量を減らす時期が来ます。

「薬の量を減らす時期や用量は、方法として確立されていますか?」と質問しました。

それ対して
「まだ確立されていないので、今後も研究が必要。
そのためには、炎症反応が起こっているかどうかがわかる指標を見つけないといけない」
と回答。

薬の効果は発揮させたい、
でも量が多すぎると薬の副作用が出る…。
そんな葛藤を感じました。

・感想

登壇者のうちの1人は、
大学時代に所属していた研究室の先輩です。
いつの間にか、准教授になっていて驚きました。

更に卒業してから初めて、
大学時代の同級生(研究室が同じ)と再会しました。

彼女は卒業してから大学院を経て、
研究を続けていました。
今月から所属していた研究室に
講師として戻りました。

講演直前の先輩と奥様、同級生の4人で
写真を撮りました。

学びを得つつも
「会えてよかった」と満足です。

帰り、キャンパス内でイルミネーションを見ました。
冬の訪れを感じつつ、帰路につきました。


以上、ちえでした。
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