第171回直木賞候補作5冊を読んだ感想
8/1に、第171回直木賞候補作5冊を読み終えました。
毎回、普段読まない本を読むので
いい機会になってます。
芥川賞に比べて直木賞は本が厚い作品が多いので
読み終えるのに時間がかかります。
過去一番厚かった本が600ページ超えです。
「今回の候補作は、400ページを超えるものがなかったので、比較的楽だった」と言う人もいます。
しかし、それでも苦戦した作品があります。
なぜかと考えたら、
「文章の硬さ」が左右されると実感。
各作品どうだったのか振り返ります。
・ツミデミック(一穂ミチ著)
文章の硬さは、「ふつう」です。
ページ数は276ページ弱で、
6篇の短編で構成されていたので、
比較的読みやすい方でした。
「とりあえず1篇だけ読む」というやり方ができました。
一気に長いページ読むのは辛い人にオススメです。
・あいにくあんたのためじゃない(柚木麻子著)
文章の硬さは「ふつう」です。
240ページと短めですが、
1ページあたりの文章量は長いてす。
そうは言っても、
文章表現が比較的平易なので、
思ったよりスムーズに読めました。
こちらも6篇の短編になっているので、
1篇だけ読むというやり方ができます。
・地雷グリコ(青崎有吾著)
文章の硬さはやわらかめよりの「ふつう」です。
それもあるのか、
ページ数は370ページと厚いのにも関わらず
スムーズに読めました。
昨今は文章表現が平易なビジネス書や実用書が
多く発売されているので、
そちらに比べたら、ややかたいレベルです。
ある程度読書に親しんでいる中高生なら、
苦労せず読みこなせるでしょう。
・令和元年の人生ゲーム(麻布競馬場著)
文章の硬さは「ふつう」です。
ページ数は208ページなので、
この中で一番本の厚さが薄いです。
更に4篇の短編から成り立っているので、
この5冊で一番気楽に読めると感じました。
著者はTwitterで投稿したのがきっかけで、
1冊目の本を出版しています。
SNS発と聞くと、「やわらかめ」の文章を
想像しがちですが、
思ったより読み応えがあると感じました。
・われは熊楠(岩井圭也著)
文章の硬さは「かため」です。
ページ数は336ページですが、
思った以上に苦戦しました。
歴史小説や時代小説の文章は
比較的は「かため」の文章が多いです。
それ以上に、南方熊楠の基礎知識が
ほとんどなかったため、
ますます読みにくく感じました。
途中でよくわからず、
時代背景をGoogle検索※をしながら
読み進めたくらいです。
※要約サイトやネタバレサイトは見ません。
歴史小説や時代小説なら
選択肢としてありかもしれません。
・まとめ
作品によって、
読みやすさがここまで変わるのかと発見しました。
直木賞は、「ふつう〜かため」と
題材や著者によっても幅があると感じました。
本の読みやすさは、厚さだけでなく、
文章の硬さでも変わると実感しました。
補足ですが、過去の直木賞受賞作をとりあげます。
気になる作品があったら、読んでみてくださいね。
※第167回から読み始めました。