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現実に涙する。「ホテル・ルワンダ」監督:テリー・ジョージ/2004

こんなお話

フツ族の過激派が巻き起こした混乱状態の中で、ホテルの副支配人だったポールは自分の家族を救うことだけを考えた。しかし、虐殺が始まったことを知り、その重大さに気がついた彼はホテルにツチ族やフツ族の難民をともに受け入れることを決断する。

レビュー

当時とっても話題になった作品なので観たことのある方も多いでしょう。

私もDVD化されてすぐぐらいに観たのですが、改めて観る機会があったので書いてみました。

『ホテル・ルワンダ』はフツ族とツチ族の対立を、ホテル副支配人ポールの中心に描いた作品。

決して政治的な小難しい話ではなく、戦火の中に身をおく市民の目線です。

日に日に悪化する惨状がリアルに映し出され、思わず目を覆いたくなるほど。

これが現実に行なわれていたとは・・・。

アカデミー賞にノミネートされたドン・チードル、ソフィー・オコネドーらの演技も見事でしたが、個人的に良かったのはホアキン・フェニックス。

現実に向き合い、冷静でありながらも無力な自分に打ちひしがれる海外の報道カメラマン役は、「海外の目」を非常によく体現していますね。

また、家族全員が無事に助かるのか、救出劇のハラハラ感が加わったことで、暗く悲しいだけの社会派映画とはまた違った味わいが生まれています。

ラストの救出シーンはやや駆け足な気もしましたが。

アフリカ、人種差別、内戦…。

数々の映画で取り上げられているテーマですが、中でも『ホテル・ルワンダ』は良作の一つだなと改めて感じました。

何の罪もない市民の命が奪われる・・・今の時代にも強く刺さる一本です。

Amazonで売ってます。


* * * * *

ホテル・ルワンダ
2004/南アフリカ・英・伊/プレシディオ
<スタッフ>
監督:テリー・ジョージ
脚本:テリー・ジョージ、ケア・ピアソン
製作:A・キットマン・ホー、テリー・ジョージ
音楽:ルパート・グレグソン・ウィリアムズ、アンドレア・グエラ
撮影:ロベール・フレース
<キャスト>
ドン・チードル
ソフィー・オコネドー
ニック・ノルティ
ホアキン・フェニックス
ジャン・レノ
ファナ・モコエナ

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